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空へ行ける靴

2021-04-12 07:25:00 | 夢洪水(散文・詩・等)
空へ行ける靴


15世紀。

 ある日、一人の男が、ボロボロの服を着、破れた靴を履いて家路についていた。その男は貧しい家の息子で、金が無く、服も靴も買えなかった。

 ふと道を見ると、新しい綺麗な靴が一組、置いてあった。彼は喜んで、その靴を拾った。

 その青年は、いそいで家に帰って、そのピカピカ光る靴を履いてみる事にした。彼は靴を履いた。見事にピッタリだった。しかし、彼は、まわりの様子が変なのに気づいた。

 彼は、青い青い、広い広い、空のまっただ中に、ポカンと裸足で浮いているのでした。靴はありませんでした。


 その靴は、また道の真ん中にあった。また誰かが履くと、前の青年の隣に、履いた人間が現れた。10人くらいの人が履き、空に10人くらいの人が、浮かんだ。

 時が過ぎ去って行った。もう5000人くらいの人間が、空に浮いていた。そのうち1/50は飢えて死んでいた。最初の青年も死んだ。

 しかし、死体は腐敗しなかった。死んだ時の状態で、死んだまま、ずっと浮いていた。

 みんな拾った靴は、こっそり履くのか、どんどん空に浮いてる人間は増え続けていった。地上の人間蒸発事件の原因不明のまま、長い長い月日が過ぎて行った。



20世紀。

 ある日、ジェット機が、空に浮いている人間たちを発見した。しかし、そのジェット機は、どこからか飛んできた鋭い閃光に撃たれ、すぐに落下し粉々に爆発してしまった。

 その後、空に浮かぶ生者と死者の大集団は、何度も発見されたが、再び閃光に直撃され、発見者たちは、すぐ死んだ。全員、死んだ。



197X年。

 アメリカはソ連に向けて核ミサイルを発射した。うっかりボタンを押してしまった係員は、「しまった」と思ったが、それはもう遅かった。

 それを知ったソ連は、すぐさま500発の核ミサイルをアメリカに向けて発射し、アメリカもヤケクソになり、1000発の核ミサイルを撃った。

 しかし不思議なことに、弾は一発も両国に当たらなかった。弾は、みな、空に浮いている人々に当たったのだ。





 もっと、もっと高い空の上で、神々が話していた。

「どうだ、空の神。私の「靴作戦」は。うまくいったじゃろう。もっとも、そのため2000万人くらいの人間は殺したがな。ハッハッハッハッハァア!」

 その時、神様たちは次々と倒れ、死んでいった。

 核爆発の時の放射能が、風で上に上がってきたのだ。





 歴史の闇だ・・・・・・





ぎゃははは!わーはっはっはぁあ!

 


極秘解説:はい、またお会いしましたね!こんちわ、こんちわ、ちんこわ!きっぷるオジサンですよ~!これは、こういう事なんですね。→「細けー事は気にするなぁあああ!」 はい、それでは、また、お会いしましょうね、きっぷる、ぴっぷる、くるくるぱ~!


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