「ああジョセフィーナ、君のためにも不死になる」
私はジョセフィーナの死体を朝の輝く清らかな川に流し、暗い森の中で、ひっそりと一人ぼっちで住んでいるという不死の人に会いに行く事にした。
ジョセフィーナとは永遠の別れだ。彼女は、今朝、死に殺された。
私も、そのうち死に殺される。
死は絶対。 さようならは絶対。
ジョセフィーナは、私の良い友人だった。
ジョセフィーナは、私と、いや、おそらく他のどんな異性とも、1度も性的な関係を結ばなかった。
ジョセフィーナは、まだ若く美しく、清らかで、突然訪れた、その死は、彼女を知る誰にとっても、不条理に思えた。
ジョセフィーナは、若くして老衰したのだ。内臓だけが、一晩のうちに何百年も年をとった。
検死官は首をかしげて言った。
「外輪郭は、新品そのものだけど、中身は骨董品だよ。要するに若い娘の皮をかぶった怪奇ミイラ人間さ」
かくして私は、絶対の死と、絶対のさようならに反逆するため、2度とジョセフィーナの場合のような辛い別離を拒絶するために暗い森の中へ、不死の人に会いに行き、教わった通りに100人の赤子を夜な夜な街中からさらってきて惨殺して、その血をたっぷり飲み干し儀式を終えて、不死を得た。
不死の人は、とても淋しそうに笑って、私に、さようなら、と言った。
不死の人は、相変らず暗い森の中で、一人ぼっちで、ひっそりと読書をし続けている。
「さあ、私を殺してご覧なさい。見事に生きかえってみせます!」
This novel was written by kipple
(これはミニ・web小説なり。フィクションなり。妄想なり。)