元祖・東京きっぷる堂 (gooブログ版)

あっしは、kippleってぇケチな野郎っす! 基本、自作小説と、Twitterまとめ投稿っす!

「ミロのビーナス」:kipple

2006-09-17 00:25:00 | kipple小説


     「ミロのビーナス」


どこから見ても「ミロのビーナス」!誰が見ても「ミロのビーナス」!

 どこから切っても金太郎!・・・

 否、どこから撮っても「ミロのビーナス」!

“あったし、ビーナス!ミロのビーナス~!”

 巨大なり。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
“なぁ~ビーナスちゃん、君が何故、ここにおるのか憶えておるかい?”



“分っかんないよ~っ!あったしさ~、どこから来たの~?”

“・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・”


“あん!もう!そんでぇ~!あったしさ~、どこへ行くの~?”

“・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・”


“ほぅら!いいもの見せてあげるわよん!”


“ね~!ねぇ~!教えてぇ~、あったし、何処で買ったの?誰かに貰ったのぉ~?”


“教えて~~!どこの国の、お土産ものなのなの~?”


“ねぇっ!教えてよ~っ!”

“ごめんな、ビーナス!世の中には知らない方が良い事もあるんだよ。
 君は、そんな事を知らなくても、立派な「ミロのビーナス」だ!
 いいかい!その美しさとムチムチ質感に誇りを持って生きてゆく!それだけで、い~んだ!
 君が、どこから来て、どこへ行くのかなんて、問題じゃないのさ!
 そうさ!あっしたち人類だって、どこから来て、どこへ行くのかなんて分からないんだよ!なぁ~キョウダイ!
 細かい事を気にしてると、頭クルクルになっちまうぞ!自信と誇りを持って生きてゆく!それで。い~んだよー!”


“そ~ね~!じゃ、そ~いう事で、ばいばぁ~い!”


“ど・どうして、お尻ばっか見るのよ!この変態!”


“さいならぁ!さいならぁ!・・・あったし本当は知ってんだ・・・アリガト・・・”

 阿佐ヶ谷のゴミ置き場で拾った


This novel was written by kipple
(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)


『古ぼける日々』:kipple

2006-09-14 00:27:00 | kipple小説

未完小説


     『古ぼける日々』


 お前を通して、世界が見える。

     


                       
未完!


未完小説。それは最初から未完として!未完を目指して書く小説!

必ず未完で終わらせる事・・・・・・決して完成しては・・・・・・・・・・・


This novel was written by kipple
(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)


『扉』:kipple

2006-09-13 00:53:00 | kipple小説

未完小説


     『扉』



 ガラガラガラガラッ!
 ギィィィィィ・・・・・ィィィィィ・・・・・ガシャンッ!

  扉が開く、 扉が閉まる。

 ガラガラガラガラガラッ!
 ギィィィィィィ・・・・ィィィィ・・・・・・ガシャンッ!

  扉が開く、 扉が閉まる。

  私の夢は、いつもこうなのだ。

 薄汚れた黒塗りの鉄扉が、がらがらがらと大きな音をたてて、ゆっくりと開き、そして、扉の向こうの青空が見える。

 しかし、青空は、ハレーションをおこして、真っ白なのだ。

 何故、真っ白な青空なのかって?

 夢とは、そういうものなのだ。

 そして、扉は重く、ギジギジと、コンプレッサーで廃車を潰すように、ゆっくりと閉じる。

 そして、闇。それで、終わりだ。

 あの!楽しかった、世界中の全てが明るく輝きに満ち、私を歓迎してくれているように思えた、あの乱痴気騒ぎの時代が終わってからというもの、私は、この夢ばかりを見る。
 たまには回転扉の夢でも見たいものだ。

 全ての人生において、最悪というものは無い、あるのは底無しの最悪である。

 同じく、全ての人生において、絶望というものも無い、あるのは底無しの絶望である。

 同じく、全ての人生において、苦痛というものも無い、あるのは底無しの苦痛である。

 人生とは、人生そのものが、底無しの最悪で、底無しの絶望で、底無しの苦痛なのだ!

 全ての人間は禍禍しく呪われている。

 全ての人間は忌わしい人生という底無しの恐怖を体験する。

       

 私の人生の時も、そうして過ぎて行く・・・

 そして、最後の扉が開き、 最後の扉が閉まった。

 ガッシャァァァ~ン!

 そして、扉は二度と開くことは無かった。








・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ギィィィィ?







                未完!


未完小説。それは最初から未完として!未完を目指して書く小説!

必ず未完で終わらせる事・・・・・・決して完成しては・・・・・・・・・・・


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(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)


「仕事人・利休Ⅲ」:kipple

2006-09-12 00:41:00 | kipple小説


     「仕事人・利休Ⅲ」


 さ、さ、、、お茶でも・・・ひとつ・・・
     ・・・へへ、なんてね・・実ぁ・・・それは、あたしの表の稼業でやんしてね・・・

   “世の中の・・・”


 “善と 悪と を比べれば・・・”


 “恥ずかしながら 悪が勝つ!”


“げひゃひゃひゃひゃひゃ~!!金だー!力だぁ~!結果だぁー!ミーは勝ち組だー!セレブだぁ~!げはは~!勝つためには何やったっていいんだぁー!金と力で全てをねじ伏せて、ミーは勝者だぁ~!勝つ事が全てだぁー!結果が勝者なら、ミーは正義だー!英雄だぁー!チャンプだぁー!あひゃひゃひゃひゃぁ~~!”

さっ!
 “神も 仏も ねぇものか・・・”

くるっ!
                    しゅっ!しゅるるるるるる~!ぐぎゅ!
     “うぐぇっ!?”

くいっ!
                     きゅるきゅるきゅるきゅる・・・・
  “うぐわぁぁあああぁっ~!”

ぐっぐっ!
                    きゅるきゅるきゅるきゅるきゅる・・・・・・
 “ぐぅぅぅ・・ぇぇぇぇ・・・ぐぇぇぇ・・・”

ぐっぐっぐっ!
                    きゅるきゅるきゅるきゅるきゅる・・・・・・
  “うがあああ・・・ぐひぃ・・・・げぇぇぇ・・・”

ぐぐ~っ!
                      きゅぅぅぅぅぅぅ~・・・・・
  “・・・ぅぅ・・・・・ぅ・・・・・ぇ・・・・・ぇ・・・・”

くいっ!
                   ぴぃぃぃぃぃ~~~~~ん!

ガクッ!
   ・・・だらぁ~ん・・・

くるっ!
                ぴりぴりぴりぴりぴりぃぃ~・・・・・・

ぶちっ!
   ビンッ!

ひゅぅ~
 “浜の真砂は 尽きるとも・・・”

ひゅぅ~
 “尽きぬ 恨みの 数々を・・・”

ガツ!
 “晴らす 仕事の 裏稼業・・・”

ドタ!
 “へへっ!”
 “お釈迦さぁ~でも気がつくめぇ!”


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(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)


「必殺!黒田武士」:kipple

2006-09-11 01:38:00 | kipple小説


     「必殺!黒田武士」


♪ 酒は~ 飲めぇ~飲め~ 飲む~ならば~ ♪

“昔から 悪の栄えた ためしは無いと 世の例えには言うけれど どうやらそうではないらしい・・・”


“山のあなたの国々も 悪が栄えていると言う・・・”


“わからない事ばかりだが わかっている事ただ一つ・・・”


 “許せぬ悪を 消す事だ!”

さ!
 “ぎゃはははは~!金だ!金だぁ~!金さえあれば、女も地位も名声も思いのままだぁぁああぁ~~!人の身体も心も何もかも、金で買えないものは無ぁ~い!うひゃひゃひゃひゃぁ~~!”

ささ!
 “金だー!金さえあれば!何をしたっていいんだぁぁぁああっ~!この世は金が全てだぁぁあああー!”

すっ!
 “金!金!金!金~!”

たっ!
                    ズブッ!
     “へ?”


 “うぎゃぁぁぁぁぁああああああああっ~~~~!”

ぐぇ~
 “この世とあの世の境の場所で 舟を浮かべて待っている”


 “三途の川の黒田節!”


♪ 酒は~ 飲めぇ~飲め~ 飲むならば~ ♪


♪日の本一のこの槍を 飲み取るほどに 飲むならば~♪


♪これぞまことの必殺!黒田武士~♪

パララァ~!タラララッタタッタ~ パララァ~! 
 じゃかじゃ~ん!


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(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)


「スペインのキ印ピエロ」:kipple

2006-09-09 00:32:00 | kipple小説


     「スペインのキ印ピエロ」


“ジェルソミィ~ナ~ じぇるそみぃ~な~!”
た~ららら、ら~♪
“お前以外に誰がザンパノのそばにいられるんだい?”

た~ららら、ら~♪
ひゅぅぅぅぅぅ~~・・・・ひゅぅぅぅぅう~~

た~ららら、ら~♪
“わしゃ無学だが何かの本で読んだんじゃ!この世の中にあるものは、どんなもんでも何かの役に立つんじゃぁ~!例えば!この石じゃぁっ!”

た~ららら、ら~♪
“どれ?”

た~ららら、ら~♪
“どれでも、い~んじゃぁっ!こ~んな小さな石でも何かの役に立っているんじゃぁっ!”

た~ららら、ら~♪
“どんな?”

た~ららら、ら~♪
“それは・・・わしなんかに聞いても、わからんよ!神様は、ご存知じゃぁ!お前が生れる時も、死ぬ時も!人間には、分からん!わしには、小石が何の役に立つかわからん!じゃがな・・・”

“これが無益なら!すべて!無益じゃぁぁぁああああっ!”

た~ららら、ら~♪
“空の星だって同じじゃ!と、わしゃ~思う!お前だって!何かの役に立っておるっ!アザミ顔のブスでもじゃぁっ!”

♪るぅ~!ちゃんちゃんちゃかちゃか ちゃんちゃかちゃんちゃん~~ ちゃんちゃかちゃかちゃか~~♪
た~ららら、ら~♪
“ホントにぃ?やったねっ!”
た~ららら、ら~♪
“ずんちゃかちゃんちゃんちゃ ぼんっ!”

た~ららら、ら~♪
“何もかも火をつけて焼いてやるわ!ふとんも!毛布も!みんな!
私がいないと、彼は!ひとりぼっちよ!”

た~ららら、ら~♪
“ジェルソミ~ナ・・・わしは一人で自由にしたい人間じゃ!わしは、一人で暮せるんじゃ!”

た~ららら、ら~♪
“ジェルソミィ~ナ!わしが、いつ死んでも誰も悲しまん!”

た~ららら、ら~♪
“アディオ!ジェルソミーナ!アディオ!じぇるそみーなぁぁ~~!”

た~ららら、ら~♪
“行っちまったな・・・。少し可哀相じゃねぇか?あいつ・・・”
“そうね!じゃぁ思いっきり吹くわよ!お別れに、あの曲を!”

た~ららら、ら~♪
♪ぱぁ~ららら らぁ~ ぱぁ~ららら らぁ~ ら~ら ららら~ た~ららら ら~♪





 その頃、キ印ピエロは・・・

た~ららら、ら~♪
“あ~あ・・・また、ひとりぼっちか・・・長いな・・・人生・・・”







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(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)


「変な奴」:kipple

2006-09-08 00:24:00 | kipple小説

未完小説


     「変な奴」


‘ごうん、ごうん、オグオグ、さらさら、ゴウゴウ、がたがた、ぴゅーぴゅー’

 僕の通っている「英会話教室」に今夜から不思議な風が唸り始めた。

 疲れた心がグングンふくらんで、プチンとはじけ、氷の針がピカピカ光って飛び出てくるような風だ!


 あいつだ・・・二百十日の風に乗って・・・変な奴が、やってくる・・・あの都市伝説だ・・・


 来た!


「ハロハロ~!人は俺を、こう呼ぶぜぇ!風のきたじまたさぶろう!ってなぁ!こう書くんだ!風の北島太三郎だ!・・・」











                未完


未完小説。それは最初から未完として!未完を目指して書く小説!

必ず未完で終わらせる事・・・・・・決して完成しては・・・・・・・・・・・


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「木彫りのオッちゃん」:kipple

2006-09-07 00:30:00 | kipple小説


     「木彫りのオッちゃん」


“うわははは~!どわははぁ~!”


“わはぁー!”
“がはぁー!”



“わは~!笑う門にはぁ~!”


“だは~!福!来たるぅぅ~~!”


“この世は!ハッピーだぁ~!”


“どははー!ハッピーですか~?”


“うひひ!ほんと かい~?”
“わしを見つめる、その目ぇ暗くないけぇ~?!”


“どわはははぁっ~!かまへん!かまへん!OKや!笑えばオールOKやぁ~!皆、ハッピーじゃぁ~!どわっははははははぁぁ~!”


“・・・ほんまは、わてだって淋しいんや・・・顔で笑って、太鼓腹で泣くってのぅ・・・ぶはは・・・はは”


“いよっ!この後家殺し!後姿が泣いてるぜぇぇぇ~っ!”


This novel was written by kipple
(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)


「水牛の角で作った水牛の像」:kipple

2006-09-06 00:25:00 | kipple小説


     「水牛の角で作った水牛の像」



“うんもぉぉぉぉぉおおっっ~~!”



“ちょっと、いいですかぁ~?”


“いやぁ、うちのカミさんにね、いつも聞かれるんすよ”


“あんた、本当に、水牛の角で出来てるの!?ってね”


“うんもぉぉおおおっっ~~!”


“あんた、本当は、木彫りじゃないの?黒檀とかじゃないの?水牛の角で出来てるなんて、インチキじゃないの?怪しいわぁ~!嘘だったら許せないわ~!って疑うんすよね、いつもいつも”


“そんな事、聞かれても困りますよね~”


“あっと、もうひとつだけ・・・いや、いいっす・・・”


“・・・火を付けて燃えなかったら証明できるかと思いましてねぇ。でも、もし、インチキだったら、あたしゃ燃えちまうんすよねぇ~!火なんて、滅相も無ぇ!あたしゃ、このインチキだか分からないまんまの自分を受け入れて生きていくしかありやせんからねぇ!もし、燃えたら終わりっすから!あ!それじゃカミさんが呼んでるんで・・・失礼しもぉぉおおおっ~~ぁぁっす!辛いなぁ~生きるって・・・”


“うんもぉぉおおぉぉっ~~!”


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(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)


「ハヌマーン」:kipple

2006-09-02 00:25:00 | kipple小説


     「ハヌマーン」


“俺の名はハヌマーンってぇんだ!”


解説:「幻魔ハヌマーン」
 インド神話の英雄。変幻自在かつ空を飛ぶ力を持ち、叙事詩「ラーマヤーナ」の中に幾多の活躍が記されている。名は「顎骨を持つもの」の意で、猿の頭と尾を持つ人間の姿で描かれる事が多い。
                          (真・女神転生Ⅲ:悪魔全書より)



“おいおい、真・女神転生Ⅲ?知らねぇなぁ!勝手な解説入れてやがらぁっ!俺は悪魔かよっ!バーロー!俺は最高の戦士だぜぇ!ウキキー!俺はなぁ!ヒンドゥー教の聖典の叙事詩「ラーマーヤナ」で大活躍したんだぜぇっ!ウキッ!猿王スグリーヴァの奴がよぉ、王都キシュキンダーを兄のヴァーリンの野郎に権力争いでよぉ、追われちまってよぉ!俺はな、あんまりスグリーヴァの奴が可哀相なもんで、一緒についてってやってよ!猿王の座を奪還してやろーと、ヴィシュヌ神の化身のラーマ王子とラクシュマナに助てくれ~って、ちょいと頼んでやったんだぜ!ウキー!したらよー!さすがヴィシュヌの化身ラーマだよな!やってくれたぜ!ヴァーリンの野郎をブチ殺して、スグリーヴァの奴は王位を取り戻したんだぜぇ!どうだぁー!すっげーだろ!ウキキキキー!まだ聞きたいかぁ!いっぱいあんだけどな!まーそんとき、ラーマ王子に借りができちまったんでよぉ、今度は、ラーマが困ってるってぇ時に、色々活躍したんだぜー!例えばよー!ラーマの妃のシータが居なくなったってぇんで、俺は居場所を突き止めたんだぜ!シータはよぉ!ウキィー!羅刹王ラーヴァナの野郎の遙か海の向うのランカー島の城にいるのを見つけ出して、ラーマに知らせたりなぁ~!ウキキキ!他にも、いっぱい、猿の軍団を率いてラーマを助けたんだぜぇ!ウキィ?ええ?もう、いいって?ちぇっ!俺様の大活躍をもっといっぱい話してやりてぇんだが、今夜はこのへんで勘弁してやらぁ!・・・ぶつぶつ・・・ぶつぶつ・・・俺は悪魔じゃねぇ・・・最強の戦士で、優秀なディベーターでもあるんだ・・・ぶつぶつ・・・”



“あっ!ダメ!裏側は見ないでくれよぉっ!キー!ウキキキキー!あっと最後に一言、言わせてくれよ!俺が、中国に伝わって「西遊記」の斉天大聖孫悟空な、ほら孫悟空だよ!その孫悟空のモデルになったってぇ説があるらしいけんどよ~!そんなの知らねぇよ~!勝手にモデルにしやがったのかぁ~!ウキー!仮にそうだとしても!俺は聞いてないからなぁ~!ウキー!責任者出てこーい!”


This novel was written by kipple
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