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木村草太の力戦憲法

生命と宇宙と万物と憲法に関する問題を考えます。

メイキングオブキヨミズ(2) なぜ、私のところに・・・

2012-11-22 14:57:27 | 作品情報 キヨミズ准教授
というわけで、本日、
『キヨミズ准教授の法学入門』発売です。

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そんなわけで、星海社の平林さんにつないでもらうと、
星海社の平林さんが出た。

「あー、どーも。木ぃ村ぁーでーすー。」

できるだけ、のんびり、そして語尾を伸ばしてしゃべっているのは、
この時、受話器を持ちつつ必死でパソコンで
「せいかいしゃ」を検索し、
どのような会社かを探ろうとしていたからであることは言うまでもあるまい。

平林さんは、低い声質の男性であり、
要領よく用件を説明した。

星海社さんが開いているWEBサイト「ジセダイ」に、
若手大学教員にインタビューするコーナーを立ち上げることになり、
その第一回ということで、
私のところにインタビューに行きたい、ということであった。

しばし考え、このインタビューを受けても
世界全体を揺るがす大事件に巻き込まれることはないだろう
と考えた私は、
日程調整のためにメールを送ってもらうようお願いをした。


さて、電話の後、星海社様の情報を調べると、
かの講談社の出資により作られた新興の出版社で、
フィクション部門と新書部門とがあるらしいということが分かった。

私にコンタクトしてくださるのだから、
学術出版なのだろうかと思って、
新書のラインナップをチェックしてみたところ、
学術専門書を出版している著者の方はいないようで、
また、そもそも立ち上げたばかりであまり点数もなく、
なぜ、私に白羽の矢が・・・と思い、
その一年の悪行の数々を思い出してみた。


この当時、私は、法学専門誌に原稿を出したり、
法科大学院生向けの演習書を出版したりしてはいたものの、
残念ながら一般向けの作品はなく、インタビューもなかった。

しかし、一つだけ思い当たる節があり、
それは『週刊SPA』誌の「局所的ベストセラー」なる企画であった。

この企画は、
国会内の本屋さんや東京ドーム内の書店さんなど、
普通の書店とは違うものが売れてそうな本屋さんの
ベストセラーを探るものである。

この時の企画では、東京大学生協のベストセラーも調査されており、
本郷キャンパスの1位が拙著『憲法の急所』だった。
(おそらく2011年9月のランキングだと思われる)
 
この企画のために、週刊SPAの編集部から羽鳥書店さんに
電話があったそうである。
(私が羽鳥書店の社員だったら、
 何かのいたずらだと思うところだが、
 丁寧に対応してくださったらしい)

「あー、あれかもしれない。」

そんなわけで、日程の調整が行われ、
私の研究室でインタビューが行われることになった。

この時は、暢気なもので、
キヨミズカズヒコとワタベリュウヘイという
二人の男と半年近く濃密な付き合いをしなければならない
ことになるとは思っていなかった。

                     (つづく)

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