木村草太の力戦憲法

生命と宇宙と万物と憲法に関する問題を考えます。

ご質問について

これまでに、たくさんのご質問、コメントを頂きました。まことにありがとうございます。 最近忙しく、なかなかお返事ができませんが、頂いたコメントは全て目を通しております。みなさまからいただくお便りのおかげで、楽しくブログライフさせて頂いております。これからもよろしくお願い致します。

横浜地裁に行ってきました

2013-06-27 20:10:57 | お知らせ
先月、横浜地裁までいって、裁判資料を見てきました。
両軍、日本を代表する公法学者の意見書が飛び交う大事件です。

優秀な法学者の意見書の威力は、すさまじいもので
原告側意見書を見ていると、
「被告はなぜ、さっさと投了しないのか?」と思い、
他方、
被告側意見書を見ると、
「そもそも、なぜ原告はこんなに見込みのない訴訟を起こしたのか?」
と思ってしまいます。

本当に、勉強になりました。

さて、その結果、ジュリスト7月号に原稿を出させて頂きました。

租税判例速報解説コーナーです。

どうぞよろしくお願いいたします。

いろいろ出ました

2013-06-26 14:32:57 | お知らせ
今日は雨が降らないだろうと予測し洗濯ものをほしたところ
干して五分もせずに大雨。
気象予報士の道を志さなくて本当によかった。

と、こんな気分なわけですが、最近、
いくつかのメディアに出させて頂きました。

こちらにまとめておきます。

<文藝春秋7月号 憲法改正大論争>
 宮崎哲也さんの司会で、
 林農林大臣、高市自民党政調会長
 舛添新党改革代表、阿部知子議員、
 中西輝政先生、西修先生、
 伊藤真弁護士、東浩紀先生と
  豪華メンバーの座談会です。
 
 思想的にも、仕事的にも、
 色々な立場の人が参加し、
 かなりハードなテーマをお話していますが、
 当日は、和やかにお話しができ、
 楽しかったです。ぜひどうぞ。

<週刊金曜日6月14日号>
 自民党改憲草案を検討するシリーズで、
 地方自治の条文を分析しています。
 ちゃっかりPTAの話もしておりますので、
 そちらの方面にも注目してくれるとうれしいです。


<東洋経済6月29日号>
 「安部政権の正体」特集で、
 憲法論議の在り方についてコメントさせて頂きました。
 小林節先生、湯浅誠先生と同じページです。
 現場で戦っているお二人、さすがにオーラがあります!


<朝日新聞6月11日夕刊>
 ZOOMにてインタビューを受けております。
 樋口陽一先生と同じ紙面。
 ちゃっかり将棋の話もしています!

<ジレンマ+>
また、以前、
中村太地六段と対談させて頂いたサイト「ジレンマ+」
浅羽祐樹先生(専攻韓国政治)とお話しした
ジュンク堂イベントの様子がアップされております。

韓国憲法政治の様子から始まり、
改憲論議、96条論など、いろいろとお話ししております。
現在、全4回中の3回分まで公開中です。ぜひどうぞ。

<キヨミズ准教授>

ジセダイ様の方では、メイキングオブキヨミズの打ち上げで
挿絵を描いて下さった石黒正数先生、担当編集の柿内さんと
座談会をしております。

あんなに埋蔵金の話で盛り上がると思わなかった。

石黒先生の小説早く読みたいです!


<シノドス>
高校生のための教養講座ということで、
憲法とは何か、憲法学とは何か、をお話ししています。
後半は、熱がこもって、違法PTAの話で戦っております!



また、今週末は、渋谷伊藤塾で講演会があります!

「憲法の急所と創造力~法律家の先を読む力~」

 2013年6月29日(土)18:30~20:30
 会場 渋谷・伊藤塾東京校

 法律家を目指す人向けに、
 超絶技巧謝罪広告判決分析やってみようと思います!

 96条の話もします。


ではでは、どうぞよろしくお願いいたします。

日記風に語る

2013-06-24 22:58:32 | ちょっと一言
今朝、用事があって4時起きしました。

いろいろ不安でしたが、意外と4時起きで動ける自分に
まだまだ人間進化の余地があることを気づかされる。

もちろん、進化というのは、個体単位で実現されるわけではないわけであるが、
人間を一つの団体と考えると進化してもよいのではないだろうか、
とわけのわからないポエム風の文章を書きしたためて、
今日の日記が失敗したことを知る。

・・・・・。コメントありがとうございます。
ちゃんと読んでます。きちんとお返事したいと思いますので、しばしお待ちください。

シンデレラレッスン(1)

2013-06-23 17:21:53 | 将棋
ご無沙汰しております。木村です。
いろいろ忙しくなかなか更新できない日々が続いておりました。

本日よりブログを再開したいと思います。
これまでいろいろ悶々と考えたのですが、
やはりブログというのは日々の日記風に書いていくものと決意し、

「今朝、そうめんを食べた。そうめんはつゆにつけて食べるものと
 深く反省した。」

的な日常の風景を切り取っていこうと思います。

*******************

さて、それはさておき、実は先日、
中村太地六段が我が家に来訪してくださりました。

うちの娘(5歳)は、1月より将棋をはじめ、
3月より八枚落ちの訓練をしてきたわけであります。

なお、うちでは、八枚落ちの特訓を
「シンデレラレッスン」と呼んでおります。

将棋の駒を並べ、詰むや詰まざるやを悩むレッスンを
シンデレラレッスンというのもなんなのではありますが、
将棋界の王子こと中村六段が教えてくださるということで、
やはりこれは、シンデレラレッスンであったと。

しかし、中村六段は、王子と呼ばれていますが、
その攻めの気風からして、将棋界の第一師団司令、
いや、将棋界の冬将軍的な二つ名の方が正しいのでは・・・。

と、それはさておき、本日より、
私の娘が、将棋界の攻撃責任者、中村将軍に挑んだ戦記を掲載しようと思います。


*********************

第一話 開戦

我が家の和室であるが、
異様な雰囲気につつまれていたわけである。

 娘 VS 中村六段。

記録係は、筆者の教え子。
立会人は、同僚の商法専攻の准教授。
そして、読み上げ係は、片上理事という豪華メンバー。

さすがに、プロの所作は美しく、
上手中村六段が、徐に駒箱を開け、「王将」から並べてゆく。

上手が「王将」を置くと、下手は「玉将」
続いて「右金」、下手も「右金」とペースを合わせて並べる。

なんとも荘厳な雰囲気である。
娘、所作を学ぶとよいですよ。はい。
父と指すときは、「ごめん、いま洗濯物干しているから
並べといて」的なこともありますから。
将棋の神様、ごめんなさい。

・・・閑話休題。

今回使用した駒は、竹風作・菱湖書の彫埋駒。
勢いあるシャープな文字の踊る作品である。

筆者が駒を選ぶ際、とてもこだわったのが、やはりトラフである。
確か数年前の名人戦だったか。
虎のごとき威風堂々の文様に、菱湖の書が躍るその駒は、
筆者の心に、駒かくあるべし、という根本規範を刻んだのであった。

また、盤であるが、我が家に脚付き盤はなく、卓上サイズ。
国産榧にこだわった逸品である。
(但し、和室でやるには高さがたりないので
 ピクニック用机・・・この話はいいだろう)


・・・閑話休題といった割に、全然本論に戻っていない。閑話休題。

そんなことを思っていると、駒がならべ終わり、
中村六段が、8枚の駒をしまってゆく。
飛車、角行、香車・・・。どんどんさみしくなっていく上手陣。

最終的に、

歩歩歩歩歩歩歩歩歩

   金王金

とこうなるわけである。

一見すると、どうやっても下手が勝ちそうであるが、
これがまた、そうでないのが将棋のすごいところである。
きちんとした戦略を勉強していないと、
有段者にはまず勝てない。

邪悪な有段者の中には、初心者をつかまえて、
「ほら、これなら勝てそうだろう」といって、
今日のランチを賭けさせるなどという輩もいる。要注意であり、
消費者法でも対応の必要な分野といわれている。

とはいえ、娘は、今日のこの日までに、いろいろ対策を勉強してきた。
筆者は、8枚落ちの常道たる棒銀を教えてきたわけだが、
娘は創意工夫が好きらしく、中村六段のNHK杯の雄姿から学び、
ある日突然、「居飛車穴熊」をやってきたことがある。

ナメていた筆者は、好きに組ませたのだが、
遠い、硬い、王手がかからないの穴熊三点セットで、
と金三枚つくって、角までとったのに惨敗。

今日はどんな戦法でゆくのだろうか、というわけで、初手。

「初手、中村六段、△3二金。」

片上理事が、読み上げる。

理事で六段の先生に、棋譜を読み上げさせるとは
なんちゅう娘じゃ、と思いつつ、次の手を見守る。

「下手、▲7六歩」。

というわけで、オーソドックスなスタート。
ちなみに、中村六段の初手を見て、娘は
「アレ?父と同じ手だ」と思ったそうである。

娘よ。八枚落ちの上手の初手というのは、
そこに金をあがる以外になく、それ以外の手だと
簡単に角になりこまれてしまうのだ。

以下、
△72金、▲26歩、△42玉、▲25歩
△25歩、▲22金、・・・と18手ほど進んで第一図。



棒銀の意思表示である。

              続く。





新宿紀伊國屋様で!

2013-06-01 18:26:33 | お知らせ
先日、新宿へ行きました。
紀伊國屋様の法律コーナーで、私の本を紹介してくださり、
まことにありがたいことです。

ででん。


(あまりにうれしくて許可を頂き記念撮影させていただきました)

「法学界の若き精鋭」というキャッチコピー。
分不相応という言葉が、頭の中を渦巻きます。

そういえば、『憲法の急所』が発売された折には、
「高橋和之期待の弟子」というポップをたてて下さり、
師匠にこの話をしたところ、
「まあ、期待していないわけではないというわけでもない
 ということにならないといったらうそになるが・・・」と、
あいまいな笑顔を返してくださったのが思い出されます。

すいません。師匠の発言は創作です。

ちなみに私の師匠は、弟子だとか師匠だとかは関係なく、
どんな相手とでも、全力でぶつかる先生です。
助手時代、がっぷり四つで互いに譲らず、
長谷部先生に裁定をお願いしたこともありました。

・・・。

それにしても、『憲法の創造力』の帯を見るたびに、
尋常ならざる感じの悪い目つきでにらまれ、
1ページ目をひらくと、あの始末という、作品が
多くの方に愛され、誠に嬉しいです。

ぜひ、新宿にお出かけの際は、ぜひ紀伊國屋様へ!