さて、連中は、ここから
「個人を識別できないにもかかわらず、
個人の権利利益を侵害できる画像」として、
どのようなものがあるか、考え始めた。
「まあ、さらっと思いつくのは、著作権侵害じゃの。
例えば、彫刻家が、
『公道で公衆に提示するのはよいが、
写真をネットに流すのはダメ』という許諾をして、
公道に作品を置いといたとするの。
そこが写真にうつっていたら、これは権利侵害画像じゃ。
問題文には、二次利用も相次いでいると書いてあるしの。」
神様は言った。
確かに、それ写真にとってながしたら、著作権(公衆送信権?)侵害だ。
それはスマートな例な気がする。
「いやいや、営業秘密ですよ。
例えばですね、ラーメン屋さんが、秘伝のたれに
にんにく、つかっているとするじゃないですか。
そして、『青森にんにく』とかって書いた
ダンボールが運び込まれるところ、たまたま写真にうつったと。
どうですか?
心血込めたたれの秘密がですよ、ネットで公開されるんですよ!!
おいどうするんだよ。俺のラーメン。ラーメンだよ。
ああ、なんか、このナスの一本漬、ラーメンなんだか箱根登山鉄道なんだか、
よく分からなくなってきた。」
基本的に意味不明な発言だが、
営業上の被害が生じることは考えられるかもしれない。
普段とちがってお店に極端な行列ができているところとか、
たまたま何かの事情があってお店が汚れていたとか、
そういうところを公開されたら、それは嫌だな。
と思っていると、ツツミ先生が突っ込みを入れた。
「まあ、公道から見えるところで、営業秘密が侵害される
って、なかなか難しそうですけど、
お店を休んでいるときに、たまたまシャッターにひどい落書きされて
その写真が公開されてたら、
すごいイヤな気分になりますよね。売り上げに響くかもしれない。」
「法人がらみの名誉権なんかも、問題になるかもしれんの。
不祥事起こした企業の本社ビルの写真なんか、
いろいろ加工して、不愉快な画像にすることなんか簡単じゃ。
名誉毀損のほう助になる。」
「うーん、さっき神様が言ったことですが、
本社ビルとか企業マスコットの写真なんかは
パブリシティの問題が生じそうですね。」
さて、ここまで挙がった例の中には、
今回の特別法がなくても、普通に、差止めがかけられるようなものが含まれている。
神様は、根本的な問題を指摘した。
「ふーむ。こうやって見て見ると、
差し止められて当然の情報も結構出てくるのう。
そうすると、
ブリ画像以外の個人の権利利益侵害情報の停止命令の審査なぞ、
やるだけ無駄じゃな。」
「いや、そうなんですよ、川崎さん。」
ツツミ先生も同意した。因みに、そうなんですよ川崎さんというのは
おそらく、現在は、みなさんのお父さん、いやおじいさんにきかないと
分からないレベルに古い表現である。
「じゃあ、どうするんですか!?神様。
これ、大変ですよ。この問題、二段階審査やれっていっときながら
ものすごく二段階審査なんてやりにくいじゃないですか。
おい、考えるんだ。考えるんだよ。自分で問題つくるときにさ。
つくって、うなって、はいおしまいじゃあ、解く方が困るんだよ!」
というわけで、我々に残された道は以下の三つである。
さしあたって、
表現の自由などの防御権との関係では、
①ブリ画像停止命令を典型的適用例として法令審査をする、
②ブリ画像停止命令についての処分審査をする
③ブリ画像を二種類に分けて、
「比較的悪質なブリ画像 等」の停止命令を典型的適用例として
法令審査をし、
「比較的悪質でないブリ画像まで巻き込む今回の停止命令」について
処分審査をする。(パターン2B)
こう整理していると、タケオカ先生の雄たけびがきこえた。
「うおおお、おれたちは、どおすればいいんだ!!
教えてくれよ。ああ、もう神頼みだよ。
困ったときは、神様にたよっていいんだよ。
困ったときに、神様に頼れるのも、お前の強さなんだよ。
ああ、でも、神様どこにいるんだよ?おい。さあどおする、おれ?
神様あああああああああああ、俺の進むべき道を教えてくれ。」
・・・・・・・・・・・・・・・しかし、この連載、長いな。ぼちぼちまとめにはいろう。
「個人を識別できないにもかかわらず、
個人の権利利益を侵害できる画像」として、
どのようなものがあるか、考え始めた。
「まあ、さらっと思いつくのは、著作権侵害じゃの。
例えば、彫刻家が、
『公道で公衆に提示するのはよいが、
写真をネットに流すのはダメ』という許諾をして、
公道に作品を置いといたとするの。
そこが写真にうつっていたら、これは権利侵害画像じゃ。
問題文には、二次利用も相次いでいると書いてあるしの。」
神様は言った。
確かに、それ写真にとってながしたら、著作権(公衆送信権?)侵害だ。
それはスマートな例な気がする。
「いやいや、営業秘密ですよ。
例えばですね、ラーメン屋さんが、秘伝のたれに
にんにく、つかっているとするじゃないですか。
そして、『青森にんにく』とかって書いた
ダンボールが運び込まれるところ、たまたま写真にうつったと。
どうですか?
心血込めたたれの秘密がですよ、ネットで公開されるんですよ!!
おいどうするんだよ。俺のラーメン。ラーメンだよ。
ああ、なんか、このナスの一本漬、ラーメンなんだか箱根登山鉄道なんだか、
よく分からなくなってきた。」
基本的に意味不明な発言だが、
営業上の被害が生じることは考えられるかもしれない。
普段とちがってお店に極端な行列ができているところとか、
たまたま何かの事情があってお店が汚れていたとか、
そういうところを公開されたら、それは嫌だな。
と思っていると、ツツミ先生が突っ込みを入れた。
「まあ、公道から見えるところで、営業秘密が侵害される
って、なかなか難しそうですけど、
お店を休んでいるときに、たまたまシャッターにひどい落書きされて
その写真が公開されてたら、
すごいイヤな気分になりますよね。売り上げに響くかもしれない。」
「法人がらみの名誉権なんかも、問題になるかもしれんの。
不祥事起こした企業の本社ビルの写真なんか、
いろいろ加工して、不愉快な画像にすることなんか簡単じゃ。
名誉毀損のほう助になる。」
「うーん、さっき神様が言ったことですが、
本社ビルとか企業マスコットの写真なんかは
パブリシティの問題が生じそうですね。」
さて、ここまで挙がった例の中には、
今回の特別法がなくても、普通に、差止めがかけられるようなものが含まれている。
神様は、根本的な問題を指摘した。
「ふーむ。こうやって見て見ると、
差し止められて当然の情報も結構出てくるのう。
そうすると、
ブリ画像以外の個人の権利利益侵害情報の停止命令の審査なぞ、
やるだけ無駄じゃな。」
「いや、そうなんですよ、川崎さん。」
ツツミ先生も同意した。因みに、そうなんですよ川崎さんというのは
おそらく、現在は、みなさんのお父さん、いやおじいさんにきかないと
分からないレベルに古い表現である。
「じゃあ、どうするんですか!?神様。
これ、大変ですよ。この問題、二段階審査やれっていっときながら
ものすごく二段階審査なんてやりにくいじゃないですか。
おい、考えるんだ。考えるんだよ。自分で問題つくるときにさ。
つくって、うなって、はいおしまいじゃあ、解く方が困るんだよ!」
というわけで、我々に残された道は以下の三つである。
さしあたって、
表現の自由などの防御権との関係では、
①ブリ画像停止命令を典型的適用例として法令審査をする、
②ブリ画像停止命令についての処分審査をする
③ブリ画像を二種類に分けて、
「比較的悪質なブリ画像 等」の停止命令を典型的適用例として
法令審査をし、
「比較的悪質でないブリ画像まで巻き込む今回の停止命令」について
処分審査をする。(パターン2B)
こう整理していると、タケオカ先生の雄たけびがきこえた。
「うおおお、おれたちは、どおすればいいんだ!!
教えてくれよ。ああ、もう神頼みだよ。
困ったときは、神様にたよっていいんだよ。
困ったときに、神様に頼れるのも、お前の強さなんだよ。
ああ、でも、神様どこにいるんだよ?おい。さあどおする、おれ?
神様あああああああああああ、俺の進むべき道を教えてくれ。」
・・・・・・・・・・・・・・・しかし、この連載、長いな。ぼちぼちまとめにはいろう。
神様は、キウイなしで超絶技巧を披露してくれるのでしょうか?
こんにちは。
リストばりの超絶技巧かどうかはともかく、
キウイは注文したもようです。
>冥王星様
うーん、そうですね。
出題趣旨ではなく、採点基準、
採点実感ではなくて、
優秀答案、合格ライン答案、不合格答案と
もう少し生の情報を公開してほしいものです。
これで,自由な発想を抑圧せずに,価値の複数性を維持することができます.一方で,フジイくんのように道を誤まる人を減らすことができます.
※それにしても,(よりによって佐渡先生に),審査基準への熱き思いを伝えようとするフジイくんの姿は,いじらし過ぎです(まちがってるけど).
さて,一方ダメ答案のそのままの公開は,先生方や受験指導者にとって有益であっても,受験生にとってはむしろ有害かもと思います.したがって,せいぜいで関係者公開で十分です(「関係者」の範囲・秘密保持・公開方法等難問ありです).
絵を見る目を養うためには,いい絵を見ればいいのであって,やったらダメな点は採点実感で「あんた,馬鹿?」と言えば十分通じるでしょう.むしろ,生のダメ答
で,「あんた,馬鹿?」まででしたね(なんてとこで切れるw).要は,ダメな点は,わざわざ答案を晒さなくても,伝えることができるということです(フジイ答案読むのダルいし).
ちょっと優秀答案の話に戻ります.優秀答案はこの点は違って,生の優秀答案に触れないと意味がないのです.一つには優秀答案が持つ全体的なよさを味わう必要があるからです.一般的ないい答案の性質を聞いてもほとんど役に立ちません.のみならず,「そんなことなら俺はちゃんとやっている」という勘違い野郎が大量発生するだけです.結局,優秀答案の実物を見せて黙らせるのが効果的で手っ取り早いのです(私もよく黙らせられます).以上,優秀答案公開にMEA(より効果的かつ効率的な他の選択肢)がないことは自明です.
さて,ダメ答案の公開は無益のみならず有害です.ダメ答案といってもまったくのダメ答案を公開する意味はほとんどないから,ボーダー近辺のギリギリ合格でしょうが,
以上,超優秀答案の複数公開を要望します.
いずれにせよ、さらなる情報公開が望まれますね。