木村草太の力戦憲法

生命と宇宙と万物と憲法に関する問題を考えます。

ご質問について

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大山名人「うまくなりたかったら、良い道具を使いなさい」

2012-10-25 11:11:47 | お便りコーナー
そぼくんさんから、ご質問をいただきました。

疑問 (そぼくん)

良い(自分に合う)ゴルフクラブは飛距離が伸びる。
良い万年筆は書き味が良い。良い将棋盤と駒ってどんな効用があるんですか?



なるほど。確かにもっともなご疑問です。

まず、駒ですが、駒が上質になると、一言で言えば、美しくなります。

著名な書家による文字が、
漆の上品な光沢で記されます。
見ているだけで自然と背筋が伸びます。

また、御蔵島の柘植で作られた駒は
非常に美しく、まさに、「木材の宝石」です。

このような高級駒を使用する場合、
下手な棋譜を並べては駒に失礼という気持ちになり、
心から上達しようという気分になります。




次に盤ですが、
まず、高級盤は、高貴な香りにつつまれており、
場の空気が澄んでゆきます。

さらに駒を打ち付けたときの音がよく響き、
普段、歩兵の足は力強く、桂馬は躍動感があり、
飛車の一手に重量感が増します。

場面を生き生きと描けるようになるということです。


大山十五世名人は、「上達したかったら、良い道具を使いなさい」
とおっしゃったようですが、
これは、どんなことにも共通すると思います。

包丁が切れないから、料理が嫌いになってしまう。
筆がなめらかでないから、書道が嫌いになってしまう。
オーディオセットがしょぼいから、クラシックが嫌いになってしまう。

こういうことがないように、
何かを本気で始めるときは、
本当の最高級品ではないものの、日常使いの最高級品
から始めるのが良いのではないでしょうか?

司法試験に臨まれる方も、
「この万年筆で、下手な答案はかけない」と思えるような
万年筆を用意してみると、勉強により集中できるかもしれません。