馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

破傷風 医師より、延命措置はどうしますか?

2023-08-30 09:14:24 | 日記
破傷風手術 緊急室へ向かう。(1)

続きです。
パソコンディスプレイに表示された画像に息を飲む。
右足、太腿の皮膚が切り裂かれ、筋肉と血管が剥き出し拡大。
女医が 淡々とマウスを動かし、破傷風の感染状況を説明。
僕の心臓は波打つ。
午後1時、外科手術を始めます。
兄はストレッチャーで鉄扉が開かれ入った。
ディスプレイに写し出された画像をスマホで撮る。
現在は、医学的見地なのか、写真撮影は許される。
手術時間は約3時間と告げられる。
画像を弟夫婦と妻と息子に送信。
皆、やっと状況を理解する。
弟夫婦が、東海大学病院へ向かうと連絡。
午後2時 外科医の説明があり個室に入り
説明を受ける。
外科医が言う、
後、半日遅れていれば生命はなかった。
壊死組織を取り除き、麻酔をします。
状態は切迫しています。
剥いだ皮膚は他の部位から移植します。
全力を尽くします。
脚切断もあります。
この時点で外科医は手術室に戻る。
代わって内科医が説明に代わる。
ストレートに医師は言った。
「延命措置はどうしますか」?
今後の過程を説明する。
「延命措置にて植物人間になった場合は
途中で延命処置をストップは出来ません」。
私達3人は即答出来ない。
次に代わって婦長より入院生活の説明を受ける。
「入院期間は2カ月以上に及びます」
ベッドの費用が提示される。
無料ベッドもあるが、現在満室状態。
一般的な相部屋を選択。
今後は、病院側担当から連絡するので
私達3人からの問い合わせには応じられない。
緊急事態になれば、次女に連絡。
通じなければ、弟の私に連絡する。
体制準備は整った。
同意書に3人が直筆サインする。
一切、親族以外はサインできない。
兄夫人はパーキンソン病を患っていて歩行は困難。
次女も、高校生の時、暴漢の襲われ
瀕死の状態で病院に担ぎ込まれた。
大学生になり、恐怖がフラッシュバックして
引き籠りの日々。
兄は掃除洗濯買い物、料理をしている。
長女は、嫁いで、介護に来れない。
長女の息子は難病で9歳で亡くなった。
片時も離さなかった。
19時、陽は丹沢山塊の山影に沈んだ。
僕は小田急線に乗り、思いも要らぬ運命に
兄家族に想い馳せる。
夜半 身体は疲れてたが脳は眠れぬ。
朝、目覚める右耳が鳴っている。
続く。

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