ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

海外での臓器移植が増加、厚生労働省調査

2023-06-24 10:35:55 | 健康・医療
小さい子供が心臓移植が必要となり、海外で移植手術をするための募金活動のはなしを時々聞きますが、億を超える寄付が集まっているようです。

あくまでメディア情報ですので、どういう結末になったかなど分からない点は多いのですが、海外での臓器移植には問題点も多いような気がします。

厚生労働省の調査によると、海外で臓器移植を受け国内の医療機関に通院している患者が3月末時点で543人に上ると発表しました。渡航先は米国が227人と最も多く、中国175人、オーストラリア41人となっています。

日本臓器移植ネットワークによると、国内では現在約1万6千人が移植を希望し登録していますが、脳死や心停止からの臓器提供は年100件前後で、ドナー不足が課題となっているようです。

こういった現状から国内での移植をあきらめ海外での移植を行う人が出てくるのかもしれません。臓器売買を防止する観点から、臓器の提供や移植は国内で完結することが原則とされています。

臓器移植法が施行されてから25年以上たちましたが、依然としてドナーが足りず、海外で移植を受ける患者が一定数いることが明らかになりました。私はこの臓器の海外での移植という事に関しては、臓器売買などの疑惑が残ってしまいます。

臓器のドナー不足は海外でも同じはずで、外国の移植希望者が優先的にされるとは考えにくいような気がします。また海外では臓器売買が暗黙の了解を得ているのでしょうか。

移植するためには型の適合など難しい点も多く、海外に行ってすぐに適した臓器が見つかることは、合法的にはあり得ないような気がします。それでも腎臓などは、生体からとってもドナーには問題はありませんが、心臓などはどうするのでしょうか。

かなり前ですが「わたしを離さないで(カズオ・イシグロ著)」という本を読みました。これは臓器移植のドナーとなるために生まれ育っている若者の話しでした。もちろんフィクションですが、心臓移植などはこういった小説のようなことが起きているのではないかと考えてしまいます。

前述の心臓移植で募金活動の話も、多額の資金が集まった後、どこから移植用の心臓を見つけるのかを考えると、寄付をためらっています。

海外での臓器移植を無許可であっせんしたとして、NPO法人の理事が臓器移植法違反の罪で起訴された事件を受けて厚労省研究班が実態を調査したようです。調査によると臓器提供は、「生体から」が42人、「死体から」が416人、「不明」が85人となっています。

臓器別では腎臓250人、心臓148人、肝臓143人、肺2人でした。もちろんこの中には全く問題のない人もいると思いますが、どうしても海外での臓器移植というともやもや感がぬぐえません。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿