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生殖年齢の限界に挑む最新医療

2024-01-25 10:30:49 | 健康・医療
私は母が30歳の時に生まれ、私の長男も30歳の時に生まれました。母の年代からするとやや遅かったのかもしれませんが、私の子どもは平均的な時期のようです。

最初の孫は次男の子供が私の60歳の時に生まれましたので、これもちょうど30年といえます。ここでは女性は何歳まで子どもを作れるようになるのかという記事を紹介します。

1978年世界で初めて体外受精による赤ちゃんが生まれました。シャーレで卵子を受精させて培養した胚を母親の子宮に移植したものでした。生まれた子供は「試験管ベビー」と呼ばれ、メディアにも一般にも興奮とともに警戒感が渦巻きました。

私も変な呼び方だと思った記憶があります。先天的な欠損が生じる懸念や、生殖プロセスに人間が介入するのは神をも恐れぬ行為だという声もありましたが、この処置が広く受け入れられるようになるまで、さほど時間はかかりませんでした。

1992年には52歳の女性が、年下の女性から提供を受けた卵子で子供をもうけました。卵子提供による妊娠が成功したことで、子宮については必ずしも加齢が問題ではなく、閉経後でも妊娠できることが分かりました。

課題は卵巣で、他の臓器に比べて卵巣の老化は著しく速く、卵子の数と質が影響を受けます。加齢とともにその数は大幅に減り、残った卵子もDNAの損傷と染色体の異常が蓄積されているため妊娠は難しくなり、流産の可能性が高まります。

卵巣の老化に伴うさまざまな不調を防ぐ研究が活発になっているようです。2016年ノースウエスタン大学の研究チームは、卵巣を軟らかくして、生殖寿命を延ばす方法を探っています。

人間なら50歳前後に相当する生後15か月のマウスに既存の抗線維化薬を投与し、卵巣を若返らせることができたと報告しています。別の研究チームは、成長過程の卵胞から分泌される、抗ミュラー管ホルモン(AMH)を調べています。

AMH値を調節することで、生殖機能のスイッチをオン・オフできるのではないかとしています。これまで体外受精で生まれた子どもは世界中で少なくとも1200万人となっています。

それにより生殖の在り方は大きく変わり、先端的な技術開発も進み近い将来には、もっと大きな生殖革命が起きる可能性もあるようです。現在は晩婚化や晩産化が進んでいますので、どこまで子どもを作れる年齢を延ばせるかは、大きな問題と言えます。

卵巣の老化だけでなく、精子の老化も確認されていますので、女性の問題だけでなく男性もこの問題に取り組む時期と言えるのかもしれません。


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