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糖尿病になりやすい「食習慣」が判明

2024-06-15 10:35:27 | 健康・医療
私の友人知人の中にも糖尿病と診断され、薬を飲んでいるのが何人かいます。日本人の10人に1人が患っているとされていますので、この歳になると(77歳)やむを得ないのかもしれません。

京都府立医科大学の研究グループが、約13万人を10年間にわたり追跡調査した研究結果を発表しました。4つの「食行動」が発症リスクを高めることが分ったとしています。

研究グループが行った追跡調査は、2008年〜18年の10年間に健康診断を受けた糖尿病履歴のない12万8594人を対象にしたもので、「食行動」と2型糖尿病の発生率との関係を調べました。追跡期間中に、6729例(5.9%)が2型糖尿病を発症しました。

2型糖尿病の発症は、生活習慣が大きく関わっていました。追跡調査の結果、「朝食を抜く」(週3回以上)、「夕食後の間食」(週3回以上)、「寝る前に食事をする」(就寝2時間前)、「早食い」の4つの食行動のある人は、糖尿病の発症リスクが高いことが判明しました。

それぞれのハザード比(起こりやすさ)は朝食を抜くが1.33、早食いが1.96、間食が1.07、寝る前が1.08でした。朝食を抜くと、食事を食べない時間が長くなり、体はエネルギーを得ようとして脂質を代謝するときに遊離脂肪酸という物質を分泌します。

この遊離脂肪酸には、インスリンの作用を阻害する働きがあり、血糖値が上昇してしまうのです。早食いは、食べ過ぎの原因となるほか急激な血糖値の上昇を招き、インスリンの分泌が追いつかなくなるようです。

2型糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が正常より多くなる病気です。膵臓から分泌されるインスリンの働きの低下が原因で起こります。インスリンの働きが低下すると、血液中のブドウ糖を上手に処理できなくなり、血糖値の高い状態が続くことになります。

血糖値の高い状態が続くと、徐々に全身の血管や神経が障害されてしまいます。研究グループの調査研究では、BMI25未満と25以上との比較も行っています。その結果BMI25未満=「非肥満」の方が、食行動と糖尿病発症の関連が高くなっていました。

BMI25以上(肥満)は、朝食を抜く以外発症リスクとの関係はみられませんでした。肥満が糖尿病発症のリスクを高めることは間違いないとされていますが、日本では糖尿病発症者は非肥満の人が多いようです。

そのため追跡調査によって、食行動と発症リスクの関連が分かったことは大きな成果といえるようです。糖尿病の恐ろしさは、慢性腎不全や失明など多くの合併症を起こすことです。

発症を防ぐためにも、食べ方にも気を付ける必要があると言えるようです。



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