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オゾン層の回復を初めて確認

2016-07-27 10:35:51 | 自然
アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究グループは、太陽からの有害な紫外線を吸収するオゾン層が、2000年以降回復しつつあることを初めて確認したと発表しました。

研究グループは、オゾン層を破壊するフロンを規制した国際条約「モントリオール議定書」の効果が出たとしています。この条約は1987年に採択されたとしていますが、実は私はフロンがオゾン層を破壊するということに疑問を持っていました。

オゾン層というのは地上10~50キロの成層圏にあるとされていますが、この高度ですと空気も非常に薄く、オゾン層といってもかなりの希薄な状態と思われます。確かにオゾンとフロンを接触させると、フロンがオゾンによって分解され、その分解物がオゾンを分解するという反応は普通の化学反応です。

しかし我々の反応についての概念で無限大希釈という物があります。これは分子内反応といって、一つの分子中に2つの反応点がありそれを反応させる、一般に環化反応などがこれに当たります。こういった反応は、隣にあるほかの分子にも同じ反応点がありますので、それと反応してしまう可能性があり、これは分子間反応となります。

これを防いで分子内反応だけにするために、先の無限大希釈を使うわけです。化合物が反応するというのは、衝突して初めて反応しますので、ぶつからないように薄くしてしまうと、分子間の反応は起こらなくなるわけです。無限大希釈といっても通常の10倍か20倍程度に薄めるだけで、この効果が出ます。

これを前提でオゾンの話に戻りますが、成層圏に希薄な層として存在しているものと、地上で放出されたフロンが拡散しながら成層圏まで行っても、オゾンと衝突するほどの濃度になるとは思えません。このオゾンとフロンこそ無限大希釈状態といえます。ですからこのフロンの使用禁止というのは、フロンがもっと重大な何か問題があり、それを隠すための手段ではないかと思っていました。

これは冷蔵庫などの冷媒として広く使われていたフロンが、あまりにも早く代替フロンに置き換わったのも不思議な気がしました。しかしフロン禁止から30年近くかかってオゾン層が回復してきたということは、オゾンホールの生成にフロンがかかわっていたのかもしれません。このあたりになると化学というより、気象というなかなか説明が難しい世界となりますので、何が起きても不思議ではないような気もします。

この30年ほどで有害な紫外線などが増えることによって、どのような疾病が増えたかなど聞いたことは有りませんが、健全な自然現象が戻ってきたことは歓迎すべきことでしょう。

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