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日本人の祖先はどこからやってきたのか

2024-08-16 10:31:47 | 自然
私は考古学のような過去についてはあまり興味がありません。人類や日本人が将来どうなるのかが面白く、色々調べています。それでも日本人の祖先はどうなっているのかの解析結果の一部を紹介します。

今まで日本人の祖先は縄文人と大陸から渡来した弥生人が混血したとする「二重構造モデル」が定説となっていました。そこに日本人のゲノムを解析する技術を駆使した研究が盛んになり、近年の研究がその説を修正しつつあるようです。

日本人3000人以上のゲノムを解析した結果、日本人の祖先は3つの系統に分けられる可能性が高いことが分かったと理化学研究所などの研究グループが発表しました。

これとは別に金沢大学などの研究グループは、遺跡から出土した人骨のゲノム解析から、現代日本人は大陸から渡ってきた3つの集団を祖先に持つと発表し、「三重構造モデル」を提唱しています。

日本人の祖先を探求する進化人類学はDNA解析、ゲノム解析技術という有力手段を手にして、大陸から様々な人々が渡来して現代の日本人に繋がった複雑な過程が見えてきました。

母から子へ受け継がれるミトコンドリアにはわずかながらDNAが含まれ、これを解析することにより母系の血縁の有無が分かって遺伝的なルーツを調べることができます。

細胞核に存在する核DNAは両親から半分ずつ子に伝えられるため、その配列や突然変異の規模などを解析することで人類の混血、交流や移動を調べることができます。理研のグループは、多くの人の血液や遺伝情報を集めて保存している組織「バイオバンクジャパン」を活用しました。

登録された3256人分のDNAの全配列を詳細に分析してゲノムの特徴を明らかにする膨大な作業を続けました。その結果日本人の祖先は主に、沖縄県に多い「縄文系」、関西に多い「関西系」、そして東北に多い「東北系」の3つに分けられることが分りました。

さらに調べると縄文系の遺伝情報の割合(祖先比率)は沖縄県が一番高く28.5%、次いで東北で18.9%、関西では最も低く13.4%となっていました。

この祖先比率は縄文人と沖縄の人々の間に高い遺伝的親和性があるとの以前の研究とも一致し、関西地方は漢民族と遺伝的親和性が高いことが明らかになりました。

また東北系も縄文人との遺伝的親和性が高く、沖縄県宮古島の古代日本人や韓国三国時代ごろの古代韓国人に近かったとしています。

こうした研究成果は、縄文時代の狩猟採集民族である縄文人と弥生時代に大陸の北東アジアから渡来した稲作民族である弥生人の混血により現代の日本人が形成されたとする「二重構造モデル」に疑問を投げかける内容のようです。

これで何が変わるのかよく分かりませんが、何となくロマンがあるような気もします。


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