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夜間頻尿だから睡眠が浅いのか、頻尿と睡眠の関係

2022-08-20 10:29:41 | 健康・医療
私は寝てから朝起きる1時間前ぐらいにトイレに行くことが多いのですが、この程度であれば睡眠に問題はないと思っています。

しかし夜中に1回でもトイレに起きると夜間頻尿であるという説もあるようです。こういった本当は朝まで眠れていたのに、眠りが浅くて起きてしまい念のためトイレに行くというパターンもあります。

つまり夜間頻尿だから睡眠が浅いのか、睡眠が浅いから夜間頻尿になるのか難しい問題で、膀胱が原因かそれとも睡眠にあるのかはよく分からないようです。

確かに何か興奮して眠れない時は、頻繁にトイレに行くといったことはある気がします。夜間頻尿と睡眠不足はセットで語られるイメージがありますが、眠れない睡眠障害と尿意で起きてしまうケースは尿意を感じる尿量の問題といえます。

通常であれば350〜400mlほどたまるまでは尿意を自覚しないのですが、尿意を感じる量が200ml程度だと夜中に起きてしまうことになります。つまり排尿量の少ない人は尿を十分にためておけず、この場合は過活動膀胱などの病気を疑うことになります。

この場合は良い治療薬もありますが、泌尿器科ではなく一般内科などで過活動膀胱の薬を漫然と処方されるケースは問題のようです。場合によっては過活動膀胱ではなく、尿の排泄障害で尿量が少ないケースもありますので、この状態で膀胱を広げたらかえって残尿が増してしまいます。

夜間頻尿の場合「オシッコで目が覚める」と訴えることがほとんどですが、日中の排尿量は通常であるケースもあります。この場合は膀胱の問題ではなく、睡眠障害を疑うことになります。

また私も寝酒の習慣がありますが、アルコールによって「眠りが浅くなる」ことが報告されています。寝酒は寝つきという1点のみに効果的な習慣であり、夜間頻尿にはかえってよくないといえそうです。

夜間頻尿は呼吸器疾患や循環器疾患、消化器疾患、内分泌疾患でも起こる可能性があります。夜間の血流量が多ければより多く尿を作ってしまいます。とくに心臓疾患では夜間や朝一番の排尿量が日中より多くなります。

また高齢になると寝ている間の利尿作用を減らそうとするホルモンの分泌が不足してきます。夜間頻尿診療ガイドラインによると、夜に2回以上起きる人は生存率が低下するという報告があり、これは暗い室内を移動するときの転倒リスクなどと関係しているようです。

ここでは泌尿器科という観点から夜間頻尿を取り上げましたが、日中の排尿感覚や排尿量に注意する(排尿日誌をつける)ことが治療には有効なようです。

高齢化すると頻尿になるといわれていますが、ある程度は自然現象(老化)としてあきらめることかもしれません。


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