ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

研究所成金贈呈式 続

2015-03-08 10:44:37 | 日記
昨日書いた研究助成金の贈呈式の続きです。
都内で開催された贈呈式会場まで、1時間半程度かかりますので大仕事になってしまいます。財団スタッフはもう知らないメンバーになっていましたが、出席者名簿を見ると懐かしい名前が並んでいました。
受領者を眺めてみると、女性は28人中6名と目標を達成していましたが、所属を見ると残念ながら困っている人を助けるという形にはなっていませんでした。これは国の政策も関連してきています。国立大学や国の研究機関は、先生方も公務員でそれほど資金不足ではなかったのですが、すべてが特定法人などの法人格になってしまいました。それに伴い、研究費は十分あるにもかかわらず、研究者が自分で研究費を調達するという方針が出されたのです。その代表格が、いろいろ話題になった理化学研究所や産業総合技術研究所などです。

もう一つの問題点は、こういった研究助成に応募する先生は当然やる気がある人なのですが、そういったことに慣れてしまうのです。昨日も書きましたようにこういった助成事業をやっている財団はかなりたくさんあり、対象研究も重なっています。したがって同じような研究計画で複数の財団に応募する先生も出てくるわけです。私がやっていた時も、他財団からの情報で複数受領の先生が出てしまいましたが、内容が若干異なっているといわれるとどうしようもありません。またこういうケースは有名大学のやり手の先生に多いようです。
今回の受領者も、有名国立大学や産総研などで占められており、私立大学でさえごくわずかでした。昔本当に困っているような大学に助成が決定した時は、本人だけではなくそこの学部長から、感謝の手紙をいただいたほどでした。
この問題は、120件程度の応募者の中から、研究内容の良さで公平に選考する以上やむを得ないのかもしれませんが、何とか工夫してほしい点です。

名古屋大学と金沢大学の先生の講演があり、久しぶりの学術的な話で興味を持って聞くことができました。その後受賞パーティーは、壁面にポスターを張り、その前に受賞者が立って質問に答えるという、ポスターセッションをしながらの立食形式でした。私がある程度理解できる内容は少なかったのですが、若手の(応募年齢は40歳までです)研究者と面白い議論ができました。そのほか昔の同僚や、財団役員の先生方ともいろいろ話ができ、やや疲れましたが有意義な一日でした。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿