ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

難しい近視のメカニズム

2018-06-20 10:36:30 | 健康・医療
近視(近眼)は一種の現代病と考えられ、近代化が進んでいる地域で小児幼児から思春期の子供に近視が増える傾向にあり、特に東南アジア諸国で顕著のようです。

イギリスなどでも増えつつあると報告されていますが、はっきりわからなかった近視の原因について研究が進んでいます。

日本眼科学会によれば、病的なものを除いた近視とは「水晶体の厚みを変える調節力を働かせない状態で、平行光線が網膜より前に焦点を結んでしまう状態」とされています。ピントが合わないため遠くが見えにくくなり、眼鏡やコンタクトなどで矯正する必要が出てくる状態です。

日本の近視の子供の割合は、1979~2010年の間に、小学生で約3倍(2.7→7.6%)、中学生で約1.7倍(13.1→22.3%)に増えていますが、高校生はやや少なくなっています(26.3→25.9%)。

世界的に近視の人は増え続けており、2050年までに世界人口の約半数の50億人が近視になるという推計もあるようです。

私は20代後半まで眼鏡はかけていませんでしたが、このころ車で遠出すると道路の案内標識が見えなくなってきました。この時が視力0.8程度でしたが、車の運転をするときは眼鏡を使用していました。その後若干低下し(0.7程度)眼鏡があった方が楽で常時かけるようになりました。

その後50代後半で老眼が始まり、細かいものを見るときは老眼鏡が必要になりました。60代中盤ぐらいに研究室の窓から(5階でした)外の景色を見ているとき、眼鏡をはずしたほうが良く見えることに気付きました。

そこで眼鏡屋に行き面倒なので遠近両用メガネを作り、現在に至っていますが、先日検眼した時は1.2まで回復していました。どうも老眼になると近視が良くなり、視力が回復するということがあるようです。

さてこの近視の原因ですが、やはり遺伝的要因と環境的要因があるようです。遺伝子の場合、人間の近視には何と24もの遺伝子領域が関係しているとされています。いずれかの遺伝子が機能不全になったり欠損していたりすると特定のタンパク質が不足したりつくれなくなったりして、複雑に影響し合った結果近視になりやすくなると考えられています。

双子の研究などから、近視になるのは遺伝的要因が強いという説が以前から提唱されていますが、詳細はまだまだ分からないようです。実は環境的要因も難しく、動物実験ができないためどうしても疫学的調査からの推論になるようです。

色々な可能性が指摘されていますが、子どものころ外の強い光当たった方が近視になりにくいような結果となっています。今ではレーシックなど近視を根本から治す方法も出ていますので、近視というのはそれほど問題ではないのかもしれませんが、できれば眼鏡など使わずに暮らしたいものです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿