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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

牛乳は「悪者」という都市伝説

2017-05-17 10:45:36 | グルメ
このところ牛乳の消費量は減少しており、牛乳は悪者という風評が広がっていると言います。

農林水産省の傘下の調査機関によれば、家で使用する食材において牛乳の消費が前回の調査に比べて71.0%から67.9%に減少し、ほとんど牛乳を飲まないという人も20.9%もいたとの結果を出しています。

私もそのほとんど飲まない人の一人で、牛乳を飲むとお腹がごろごろするという、軽い乳糖不耐症のようです。特に下痢をするという程でもありませんし、少量飲む分には問題はないようです。

この乳糖不耐症というのは、腸の中で乳糖(ラクトース)を分解する酵素が少ないため起こるようです。乳糖は分解されてグルコースとガラクトースになって初めて吸収されるのですが、この分解酵素は哺乳類全般にやや少ないようです。分解されないままの乳糖が大腸まで行くと、大腸の浸透圧が上がり腸壁から水が分泌されることにより、お腹がごろごろしたり軟便から下痢になったりするわけです。

現在はこの牛乳の消費が減少し、豆乳やライスミルク、アーモンドミルクといった第3のミルクと呼ばれる商品まで出ているようです。

この牛乳有害説のきっかけは、ある医師の人気図書に「牛乳有害説」が展開されているためのようです。身体によいとされていた牛乳が実は体に悪いという逆説的な話は意外性があり、人は夢中になるのかもしれません。それで学校給食にまで影響が出ているとなると問題のような気がします。

この牛乳有害説では、牛乳を飲むとアレルギーになるという話があります。確かに牛乳中には多くのタンパク質が含まれていますので、それをアレルゲンとする人はいるかもしれませんが、通常の人が飲んだからアレルギーになるとは考えられません。先の乳糖不耐症を昔はアレルギーに一種とされていたこともあるようですが、今では正確なメカニズムもわかっておりアレルギーとは無関係です。

また牛乳を飲むとカルシウムが尿から出て骨折しやすくなるという話もあるようです。これは牛乳を飲むと血中のカルシウムが増えて、過剰にとったカルシウムを排出しようとして必要な分まで排出されるというものです。これも生化学(生理学?)からみてありえない話といえます。人間の体は必要な栄養素があると、しっかりそれをため込むシステムが出来上がっていますので、排出されるものは本当に過剰なものだけのはずです。やはり牛乳の摂取はカルシウムを補給でき、骨粗しょう症の予防に役に立ちます。

その他豆乳のほうが低カロリーで栄養価が高いとかいろいろ続くようです。こういった風評は一次的なもののような気がしますので、また牛乳の価値は復活するでしょう。

科学が推奨する「記憶力低下」を防ぐ食品

2017-02-20 10:42:32 | グルメ
ネットのコラムで科学が推奨する記憶力の低下を防いでくれる食品という記事を読みました。

私も歳のせいで止むを得ないのですが、記憶力が悪くなってきたことを時々実感しています。人の名前が出てこないということは多いのですが、その人の顔ははっきり思い出せるのに名前が出てこないことが増えています。

私は若いころから人の顔と名前を覚えるのが苦手でした。その割には、複雑そうに見える構造式とその化学名は簡単に覚えますので、人の記憶というのは不思議なものといえます。

このコラムによれば、認知機能の低下を科学の力、具体的には食べるもので遅らせることができると言います。ある研究で40か国27,860人を対象に、平均して約5年間追跡調査した結果、健康的な食生活を送っている被験者たちは、もっとも不健康な食生活を送っている人よりも、認知機能が低下する確率が24%低かったことがわかりました。

この24%という数字は微妙な感じはしますが、良い食生活で記憶力の低下は防げるようです。ここでの科学が推奨するという意味は、食品の成分の効力からいろいろ解説するという程度の意味のようです。

ここで述べられている食品をいくつか紹介します。まずブルーベリーで、これはアントシアニンが含まれており、目の健康に良いとされていますが、それ以外にも脳内のニューロンのやりとりを効果的にする働きがあるようです。ブルーベリーはニューロンの活性化をして、脳の処理スピードを速めるそうです。

次がナイアシンを多く含む食品として、卵や魚、ブロッコリーなどの野菜類があげられています。このナイアシンというのはビタミンB3で、これは認知機能が年に連れて低下していくスピードを緩やかにする効果があるようです。

次が記憶や認識、気分を改善させる効果のあるホスファチジルコリンを多く含む食品です。最も多く含まれるのは牛の脳のようですが、あまり食べたくありませんのでサバや鶏のハツやレバー、マグロなどでもよいようです。特に挙げているのがホウレンソウで、記憶力を高めるのに役立つアルファリポ酸が含まれています。

このアルファリポ酸とカルニチンを組み合わせてラットに与えたところ、記憶力テストが向上したとされています。その他このカルニチンやビタミンB12、コリンといった項目で、多く含まれる食品を上げていますが、それほど珍しいものはなく、普通に食べているものばかりでした。

私の結論としては、バランスの取れた通常の食事を摂っていれば、記憶力低下は防げるような気がします。このコラムはあまりにも多くの説明をし過ぎて、焦点がなくなってしまったようです。

ビールで血糖値は上がらないか?

2017-01-06 10:41:17 | グルメ
最近ビールを飲んでも血糖値は上がらないというコラムを読みました。

昨年ビールが認知症の予防になるのではという記事を書きましたが、ビール好きにとっては良いニュースかもしれません。私は糖尿病ではないし、肥満というより痩せておりむしろ体重を増やしたいと考えていますので、あまり関係ない内容ではあります。

ビールの成分値など知りませんでしたが、麦からの発酵食品ですので、糖分はかなり多いだろうと思っていました。実際文部科学省が出している成分表では、ビール(黒ビール以外)中の炭水化物量は100mlあたり3.1gとなっています。これはウイスキーなどの蒸留酒の炭水化物量が、ほぼゼロという値から比べるとかなり多いような気がします。

酒類のアルコールは色々なものの吸収を促進すると言われていますので、この量が入れば血糖値は上がりそうです。しかし炭水化物というのは、糖類がつながった多糖類の総称ですので、必ずしもすべてが消化吸収されるわけではないようです。

非消化性炭水化物の代表的なものがこんにゃくで、この成分であるコンニャクマンナンはヒトは全く消化することはできません。また炭水化物の代表がデンプンですが、これはブドウ糖が非常にたくさんつながったもので、これは消化してブドウ糖として吸収されます。ところが同じブドウ糖がつながったものでも、結合方法がチョット異なるとセルロースとなり、これは全く消化できません。

つまり炭水化物といっても、消化吸収できる方が少ないと言えるようです。食品では炭水化物を人間が利用できるものとできない物に分けています。そして利用できるものを「糖質」、できない物を「食物繊維」と呼んでいます。

もうひとつ食品成分の分析の問題があります。ビールなどでは水分やアルコールなどの揮発成分を除いて、残った固形分を分析していきます。この時炭水化物は直接分析するのが難しいようで、タンパク質や脂質、ミネラルなど分析しやすい物質の量を測定し、残ったものを炭水化物とすることが多いようです。

そこでビール中の炭水化物を、この利用可能かどうかということも含めて分析すると、人間が利用可能な炭水化物は「ほぼゼロ」という結果が出るようです。つまりビール中にはかなりの炭水化物が含まれているが、大部分が食物繊維で糖質はほとんどないということになります。

ビール系飲料では糖質ゼロをうたい文句にして宣伝している物もありますが、どうもビールにはもともと糖質がないようです。これがタイトルのビールを飲んでも血糖値が上がらない理由となるわけです。

これで安心してビールが飲めるようですが、私の感触ではビールを飲むと満腹感が出るようで、単に糖質だけではない要素があるのかもしれません。

コメの食味と等級

2016-04-21 10:44:35 | グルメ
我々の主食として、ほぼ毎日食べているおコメのランキングなどは、なかなか面白い方法で決まっているようです。

私はそれほどご飯に拘っておらず、朝はパンとコーヒー、ヨーグルトでご飯を食べなくても別に困ることは有りません。ですから海外に2週間ぐらいいて、全くご飯を食べなくても問題ありませんでした。

海外に出てその土地の食べ物を食べていると、日本のパンやコメは本当においしいと感じます。パンではフランスはあの堅さを我慢すれば、まあおいしいのですが、そのほかの国はそれしかないから食べるものの、日本のような食感など感じたことがありません。

そのなかでも特に記憶に残っているのが、アメリカの駅近くのワゴン販売のようなところのリング型のパンでした。このときはニューヨークから電車で移動するつもりで、指定券を買っておいたのですが、朝寝過ごしてしまい慌てて駅に行き、朝食代わりに電車内で食べたのですが、本当にひどい味でした。

余談が長くなりましたが、コメの食味はAとか特Aといった形で現し、別な評価では1等、2等で現すようです。まず食味というおいしさの評価は、日本穀物検定協会が行っています。昨年度は全国の139品種を調べたようですが、これは協会職員から選ばれた20人が実際に食べて評価しています。こういった官能検査でどこまで公平性が出るのか分かりませんが、事前に味覚と嗅覚の検査をしているようです。

私も昔仕事の一環で官能検査をしたことがありますが、味を5段階に評価するのはかなり難しかった気がします。今回は最もおいしい特Aに46種が選ばれました。5段階評価のうち標準の3段階以下はなかったと言いますので、やはり日本のコメは全般においしいのかもしれません。

もう一つの評価が等級ですが、これは外観を検査するもので味とは無関係です。米粒のうち濁ったりかけたりしている物を除いたものを「整粒」といい、この割合で1等(70%)などと評価していくようです。日本はこういった生産方法なども優れていますので、昨年度は1等が81%だったようです。

どうも日本の一般に食品の評価は、高評価のものが多くなるような気がします。日本酒などでも品評会で金賞受賞などという広告がありますが、この金賞というのもかなり多く、特別においしいという意味ではないようです。

スーパーなどでコメを買うときに、こういった食味評価の結果が記載してあるのか、気にしたこともありませんでしたが、通常市販されている普通に炊いて食べるコメはすべて特Aなのかもしれません。これからは少し注意してみようと思っています。

コンビニおでんと冷凍食品

2015-11-12 10:50:21 | グルメ
寒くなってくると、家でも時々おでんを食べますが、先日コンビニのおでんを食べる機会がありました。すると予想外に良い味が出ていました。

私はおでんには懐かしい思い出があり、何となくその味で「おでんとは」という概念が出来上がっていました。なにしろ学生時代の思い出なので、もう50年にもなろうという昔の話です。

当時はコンビニはもちろんスーパーのような店もありませんでした。ですから学生が一人暮らしをするには、非常に不便な環境だったわけです。何か食べようとしても、食堂に行って注文する以外はなく、簡単な夜食を食べるというのも一苦労でした。下宿から大学が近かったので、大体の食事は学生食堂で済ませていました。

下宿には風呂もなく、近くの銭湯に行っていましたが、冬場はその銭湯の前に屋台のおでん屋さんが出ていたのです。風呂から出て、そこで4,5品目のおでんを買って、風呂上がりのホカホカの体でおでんを食べる、そのころ私はあまり酒を飲みませんでしたので、たた食べただけだと思いますが、夜の小さな楽しみになっていました。このときのおでんの味が、私のおでんの基本になったようです。

その後結婚して家でもおでんを食べるようになりましたが、どうもこのときのおでんの味にとは程遠い感じがしていました。いわゆるおでん屋で飲む機会もあまりなく、居酒屋でメニューのひとつとしておでんを食べたりもしましたが、何となく物足りない味だったようです。それがコンビニのおでんを食べたとき、まさに私の好みのおでんの味だったのです。こんな大昔の味を覚えているはずもありませんので、単に感覚的なものですが、やや感動して食べました。

話は変わりますが、最近の簡単な惣菜類や、冷凍食品などの味が本当に良くなってきています。たぶん冷凍の方法や、凍ったまま電子レンジで調理するなど、処理技術がよくなったためかもしれませんが、作り立ての物とあまり変わらないような気がします。昨日冷凍のお好み焼きを食べたのですが、かなり良い味を持っていました。家でもたまにお好み焼きを作るのですが、昔からの「ごっとさん家のお好み焼き」として、私が焼いていました。それなりにこだわりがあり、具の入れ方や種類などきっちりさせていたのですが、その拘りのお好み焼きと冷凍品が比較できる仕上がりになっていました。

もちろん食感など違いはありましたが、自分で作る手間暇を考えると、その手軽さが勝るようです。こういったものの味がよくなったことは確かで、作った開発者の労苦を感じています。