世界の携帯電話契約台数が2007年末に33億台に達し、世界人口の約半数の49%を占めたことが分かった。
国際電気通信連合(ITU)が23日まとめた世界情報社会サミット実績報告によると、05年末比の年平均増加率は、アフリカが39%、アジアが28%と、途上国が携帯電話市場のけん引役となっている実態を示している。
交換局や回線などに多額のインフラ投資が必要な固定電話に比べると、初期費用が少ない携帯電話は途上国でも飛躍的に普及してきた。
ITUが先進国と途上国のデジタルデバイド(情報格差)解消を目指して、03と05年に開催した同サミット後、中国では2年間で1億5400万台、インドでは1億4300万台と、合計約3億台の契約が増えたという。
普及率を地域別にみると、欧州が110%と1人1台を超えてなお増勢を保っているほか、アジアは37%、アフリカは27%にとどまった。
途上国市場では今後も大きな伸びが期待され、世界の携帯ビジネスの主戦場となりそう。
【記事引用】 「日本経済新聞/2008年5月24日(土)/1面」