低迷する携帯電話事業の建て直しを急ぐモトローラは、150ドル以下のローエンド携帯電話全製品の生産を外部委託する方針を周めた。
台湾紙「聯合新聞網」など複数メディアが、28日付で報じた。
●競争激化で業績低迷
ローエンド端末のアウトソーシングとともに、モトローラは150ドル以下の端末向け半導体の単独サプライヤーとして、台湾のメディアテック(聯発科技)を選出、契約を締結したという。
モトローラはかつて、世界携帯電話市場シェア20%を有し、フィンランドのノキアに次ぐ第2位の端末メーカーとして君臨していた。
だが市場競争の激化とともに、サムスン電子やLGエレクトロークスなど韓国勢に追い抜かれ、業績は低迷。端末出荷数では現在、世界4位。
米ガートナーによると、09年4-6月の同社の世界シェアは5.6%にとどまった。
●世界シェア10%目標
今回のアウトソーシング戦略は、中国TCLコミュニケーションズの前CEOで、今年8月にモトローラに移鐇したリウ・フェイ氏が指揮を執っているといわれる。
同氏は、向こう2年で世界携帯電話市場におけるモトローラのシェアを10%まで拡大するとの目標を掲げている。
具体的なメーカー名は明らかになっていないが、今回のアウトソーシング戦略で、最低でも年間4千万台の端末が台湾や中国メーカーに生産委託される見通しという。
【記事引用】 「電波新聞/2009年9月30日(水)/2面」