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世界携帯電話大手、スマートフォンで業績明暗 主要5社、販売台数の3割に

2010-10-31 | 端末メーカー/世界



 世界の携帯電話端末市場でスマートフォンの存在感が高まっている。

 ノキアなど主要5社の7-9月期の販売台数に占めるスマートフォンの割合は30%に達した。業績面でもスマートフォンの好調だったメーカーが上向く傾向が強まっており、成長市場をめぐる競争が激しさを増している。


●各社業績好調

 スマートフォンの販売台数を前年同期実績と比較できるノキア、韓国サムスン電子、米アップル、カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM、6-8月期)、米モトローラの販売台数を集計した。

 7-9月期の販売台数は5社合計で前年同期比93%増の6435万台で、携帯の販売台数全体に占める割合は前年同期の17%から30%に増えた。

 サムスンは、今夏に米グーグルの基本ソフト(0S)「アンドロイド」を搭載した「ギャラクシーS」を発売して米国などで人気を集め、7-9月期は携帯事業が2四半期ぶりの増収になった。

 モトローラもグーグルのOSを搭載した「ドロイド」が好調で携帯事業の営業赤字は前年同期より約8割減り、減価償却費などを除くと黒字転換した。

 「iPhone」の新製品が好調だったアップルや、「ブラックベリー」を販売するRIMも大幅な増収を達成。

 英ソニー・エリクソンは従来型の携帯の販売を絞り込んだため減収だったが、スマートフォンの「エクスペリア」が堅調で、端末の平均販売価格が前年同期より40ユーロ高い1台154ユーロまで上昇した。

 一方、スマートフォンで目立った製品がなかったノキアの業績は前年同期並みにとどまり、この分野で出遅れた韓国のLG電子は2四半期連続の営業赤字だった。


●激しさ増す開発競争

 ノキアは独自開発するOSの使い勝手を高めるほか、LG電子は米マイクロソフトの新しいOSを搭載した製品を発売するなどして巻き返す計画。

 ただ、モトローラが過去3カ月間で12機種のスマートフォンを発売するなど、この分野での開発競争は激しさを増している。RIMの平均販売価格が1年前より約40ドル下がるなど価格下落が進む兆しも出ている。




【記事引用】 「日本経済新聞/2010年10月31日(日)/6面」


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