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一段と熱気帯びるスマートフォン市場 スマートフォンOSのシェア争い本格化

2011-11-17 | 市場動向/日本



 「iPhone(アイフオーン)4S」発売を機に、スマートフォン市場が一段と熱気を帯びてきた。

 韓国サムスン電子は最新OS(基本ソフト)「アンドロイド4.0」搭載製品を発表。米マイクロソフトの「ウィンドウズフォン」搭載機も登場している。スマホ用OSのシェア争いが本格化している。


●スマホOSの二大勢力

 パソコン並みの機能を持つスマホはOSが基本動作を決定しており、操作性など重要な役割を担う。現在、世界のスマートフォン用OSで二大勢力なのが、アップルの「iOS」と米グーグルの「アンドロイド」。

 iPhone4Sの本体デザインは、前モデル「4」とほぼ同じだが、最新OSの「iOS5」を搭載し、200以上の新機能が加わった。

 クラウドサービスの「アイクラウド」はファイルや写真などのデータを自動でインターネット上に保管し、パソコンなど他の機器と共有できる。

 音声で様々な情報をやりとりできるアシスタント機能の「シリ」、iOS同士なら無料で送受信できる「アイメッセージ」なども搭載する。

 アップルは「ハードとOS、サービスが一体化し、iPhone4Sに入った」と完成度の高さをアピール。通信会社にはこれまでのソフトバンクモバイルに、KDDIも加え、購入者の裾野を広げている。

 一方、採用メーカーが急増しシェアが急拡大しているアンドロイド。

 グーグルとサムスン電子は最新の「4.0」を搭載する「ギャラクシーネクサスSC-04D」を共同で発表。国内ではNTTドコモが発売する。

 高精細の4.7型大画面ディスプレーと高速処理のデユアルコアCPUが相まって、動作は軽快。

 シンプルな外観からマニア向けの印象があるが、「一目で動作状況が分かるウィジェットや、起動が素早い内蔵カメラなど、スマホ初心者を含め多くの人に向く製品」(NTTドコモのプロダクト部第1商品企画担当の後藤充宏氏)という。


●シェア競争激化

 富士通東芝モバイルコミュニケーションズの「ウインドウズフォンIS12T」は、米マイクロソフトのスマートフォン用OSの最新版「ウィンドウズフォン7.5」を搭載。

 メールなどよく使う項目はアイコンで表示。画面縦に並ぶ「タイル」を触ると、パノラマ画面の「ハブ」に切り替わり、横方向にスクロールできる。

 「マイクロソフトの『オフィス』が利用でき、交流サイト(SNS)と連携しやすいなど、使い続けるうちに良さが分かってくる」(KDDIパーソナル戦略商品グループリーダーの菊地正和氏)、「シンプルな分かりやすさはスマホ初心者に向く」(富士通第1プロダクトマーケティング部マネージャーの狩野明弘氏)という。

 来年はウィンドウズフォンの新製品が登場する見込みで、3つのOSのシェア競争がさらに激化することになる。




【記事引用】 「日本経済新聞/2011年11月17日(木)/35面」


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