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パナソニックモバイル、海外で再挑戦 2010年度に中国・東南ア・南米

2008-10-04 |  パナソニックモバイル



 パナソニックモバイルは、2010年度に携帯電話端末で海外市場へ再参入する。

 まずは、中国や東南アジア、南米市場へ投入する。販売が伸びず、06年度に海外から一度撤退したが、次期中期経営計画(2010-2012年度)で携帯の海外展開を重要戦略の一つに位置づける。

 他社では、シャープが6月から中国で販売し、富士通も台湾への投入を検討中。販売方式の変更で国内需要が低迷する中、今後、日本メーカーが海外に活路を求める動きが活発になる。


●ビエラとの相乗効果

 中国は今後、3G通信規格の普及が見込まれ、日本と同じ地上デジタル放送方式を採用したブラジルなどでも事業化が期待できる。まずは富裕層をターゲットに中・高機能機種を製品化、家電ブランド「ビエラ」との相乗効果を狙う。

 これまで通信規格の世代の違いで、海外市場では販売の制約が多かった。

 欧州や新興国では、まだ2.5GのGSM規格が主流。しかし、最近は3GとGSM、3Gと3.5Gなど2つの規格に対応したプラットフォームが普及、パナソニックモバイルも積極的に活用する。

 国内ではビエラ携帯などが人気で、08年度は前年比15%増の約840万台を計画。ただ、かつては中国や欧州を中心に全社で年間約1500万台、約半分が海外での販売を記録したこともある。


●国内低迷 戦略転換

 08年の世界の携帯電話端末市場は前年比で2ケタ成長し、12億台を超える見通し。

 日本勢(合弁のソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーシヨンズを除く)はシャープの約1500万台(08年度計画)が最高で、グローバルで存在感のあるメーカーは1社もない。

 08年度の国内市場は、前年度比10%減の4500万台にまで落ち込む可能性がある。

 今年春に三菱電機が撤退したほか、三洋電機は京セラに事業を売却したが、パナソニックモバイルやシャープは、薄型テレビのブランドや販売網と連携した戦略で事業の軸足を徐々に海外に移す。

 富士通やNECは、NTTドコモの海外展開と足並みをそろえた進出になりそう。





【記事引用】 「日刊工業新聞/2008年10月1日(水)/1面


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