山科の里に今年もホタル飛ぶ

　今日は北陸地方フェーン現象で６月観測史上最高気温を記録した地域もあったと報じられました。小松市は３４度、金沢市は３２度！

　予定されていた教職員バレーボール大会が書記局チーム棄権となったので、久しぶりに休養させてもらいました。午前中、民族音楽院金沢公演の関係で折衝に行き、午後は白山市松任グランドホテルで開催された県退職女性教職員協議会総会に列席しました。帰宅後、テオ・アダムの歌うシューベルト歌曲を聴き、中塚明著『現代日本の歴史認識』を読もうとした途端に、睡魔に負けてしまいました。

　夜、明日の富樫校区ソフトボール大会に備えて外にバットの素振りに出ましたら、点滅する薄黄緑の光が横切りました。「ホタルや！」自宅の裏の山手側は田んぼ、そして、それを潤す山科用水が隧道口から流れ出ています。清澄な水です。
　ここはゲンジボタルの生息地です。一頃に比べて数は減りましたが、確実に毎年その愛おしい命の輝きを見ることができるのです。カワニナを食べて育った幼虫がさなぎになり、成虫となって地上に現れるのがこの初夏の候です。
　一年間の命のサイクル、最後の成虫は草に着いた露をのんで子孫を残すことだけに生きます。雄の光は雌への愛のサインです。一週間から十日程度で成虫は卵を残して死んでいきます。この光を人間は昔から愛でてきたのです。
　子どもたちの声が聞こえます。数組の親子がホタルを見に来ていました。走って回る妹を「し～っ静かに・・」と諭すようなお姉ちゃん。小さな光を自然と慈しんでいます。来週あたりが子ども会のホタル調査でしょうか。
　バットをおいて取りに戻ったデジタルカメラで、光を放つ雄のホタルを捉えました。残念ですが、光を映しとることはできませんでした。ご想像をお願いします。