体も大きいカワウ、何をするにもダイナミックです。白いのは婚姻色、時期も変です。
平和な世の中であってほしいと誰もが願っている反面、そうではない世界が暗躍した年でもあった。現在も戦闘状態が継続し、多くの難民が生まれている。シリア・イラク地域に登場した武装集団である「IS]イスラム国と名乗る集団で、そもそもは、イスラム教の原理主義ともいえる、極端な思想を持つ集団といえる。日本人ジャーナリストが取材のために隣国のトルコ国境からシリアへ入国して、イスラム国に拉致され、交渉を行ったが、残念ながら、失敗に終わり、斬首されたという悲惨な結果となったことである。
戦争目的が明確ではないが、ベースにはキリスト教・イスラム教等の根深い宗教対立があり、同じイスラム教においても教義の違いによってシーア派、スンニ派の対立がある。
埋蔵する石油掘削による利権争いも関係しているようで、古くから国境を持たない遊牧民との対立等が複雑に絡んでいるといえよう。中東が不幸にも第二次大戦後の先進国の思惑による国境分断されたことが関係しているとの見方もある。イスラム国の戦闘員についても、イラン・イラク戦争に従事したタリバンや先進国からの参加者(傭兵)も多いようである。イスラム国が、既存のイスラム教とは無関係であるとの声明も出されているが、資金の出所等不明な点も多い。
イスラム国をテロ集団とし、対抗する米国が中心となり、有志連合として多くの国が参戦状態となり、現在も継続している。自爆テロという手段は、民間人になりすまし、自らが身体に巻き付けた爆弾を爆発させるという。何ともむごい戦術を使う戦いである。戦争がもたらす結果は参戦した双方にとって、どちらにも得となることはなく、尊い命が犠牲となる。
戦争の火種は領土問題にも関係する。我が国にとって、韓国との間で、魚釣り島の領有権が侵されているし、中国とは尖閣諸島の帰属問題が尾を引いている。また、中国が、南シナ海や東シナ海への海洋進出する動きも火種になる様相が見られる。政治的な問題として、紛争を解決する努力が求められている。
世界はグローバル化が進み、どの国も単独で生きていける状態ではなくなりつつあり、二国間の交流だけではなく、多くの国を相手とする信頼関係の醸成がますます必要となってきている。人の交流ばかりではなく、異なる文化や風俗習慣が、情報として瞬時に世界中を駆けめぐる時代である。お互いを尊重し、異なることを前提とした対応のあり方についても個々人が変わらなければならない状況となっている。些細なことに目が奪われ、世の潮流に逆らっては生きてはいけないことも事実である。我が国に何が出来るのかが問われている。