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行雲流水の如く 日本語教師の独り言

30数年前、北京で中国語を学んだのが縁なのか、今度は自分が中国の若者に日本語を教える立場に。

桜散るころに・・・行楽 須く春に及ぶべし

2016-04-08 09:00:49 | 日記
昨日、赤坂から国会図書館までを歩いた。春の雨に打たれ、地面に散った桜が目にとまった。







風さそふ花のゆくへは知らねども惜しむ心は身にとまりけり(西行法師)

孤独を彷徨した近代の詩人は「花びらの散りておつるにも涙こぼるるのみ」と言葉を吐いたが、古人の感情は素朴である。永久ではないものを惜しむところから哀惜が生まれ、愛おしむ心が芽生えるのだろう。「有り難い」とは、当たり前ではなく生かされていることへの感謝である。明日は井の頭公園で気の置けない仲間と花見の宴を開く。花を惜しみ、また来る春を約する会である。

李白の『月下独酌』に「しばらく月と影を伴い、行楽 須く春に及ぶべし」(月と影とを相手にして、春の去る前に行楽を楽しもう)とある。「行楽」とは、広く人生を楽しむとの意味だ。独酌であっても月と影を友に自然を楽しむ心があれば、春をたっぷり享受できる。美酒三百杯。「しばらく須く美酒を飲み 月に乗じて高台に酔うべし」。天気予報は花曇りである。

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