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日本代表のこと・・・134

2011-02-03 00:11:27 | サッカー(日本代表、W杯等)
 劇的なアジアカップ優勝からまだ1週間も経っていません。連日、スポーツ紙等でザック監督評が出ています。当ブログとしても、未来に希望が持てる非常に喜ばしい事であり、うれしく思っています。ここ最近目にしているザック監督の特集記事をまとめてみました。
   

<アジアカップ優勝>
 史上最多4度目のアジア制覇となります。'92年広島大会、'00年レバノン0大会、'04年中国大会以来2大会ぶり4回目の優勝となります。ちなみに'96年は8強、'07年は4位に終わっています。そして、ここまで8戦今だ負け無しで不敗神話が続いています。

<選手の起用法>
 決勝ゴールを決めたチュンソンは、森本の代役でフル代表初召集。黄色時代の'07年に日本国籍取得。J1広島でも佐藤寿の代役として12戦11発で代表をゲットしました。各所属クラブの兼ね合いで、選手が全員集合したのはカタールに入ってからだったそうです。
 更に「替えの利かない選手はいない」との持論から、経験の少ない選手の起用もためらわず、6試合で23人中21人を出場させました。
「試合中の私の振る舞いは選手が観ている。いかに選手を集中させるかが私の仕事」
 前半は平然と、後半はチームがペースダウンすると、わざとジェスチャーを大きくして選手を鼓舞。「俺はお前を信じているぞ」という魔法の言葉があるようです。カタール戦で不調だった川島を蘇生させ、藤本にも元気を与えました。
 試合に備えたミニゲームでも常に主力と控えを織り交ぜた2チームを編成、先発メンバーを当日まで伝えないようにし、モチベーション維持に努めています。練習では主力とサブ組を分けない。区別しないから差が自然と埋まる。これがマジックの種としています。

<選手の人心掌握術>
 ドーハ入り後、毎朝欠かしていない事があります。朝食会場で各テーブルを歩き回り、控え組の選手一人一人に必ず声をかける事。
「困った事はないか?ベンチスタートが続くけど、必ず出番が来るから。困った事があったら、いつでも相談に来なさい」
 その成果として、控えの伊野波、細貝が得点して勝利に貢献。日替わりヒーロー出現の裏には、細心なところまで気を配る指揮官がありました。
「チーム力で乗り切れた。このチームの素晴らしい事はベンチスタートの選手も仕事をしてくれる事」
 ベンチ脇で準備している控え選手も、果敢に交代枠を使う監督の思惑を察知し、確実に底上げができています。コミュニケーションに積極的な指揮官は、練習前後に選手と「個別会談」するのが恒例だとか。
 今大会のメンバー選考基準は「チームの和を乱さないこと」として合出場組と出ない組では終わる時間がずれる日でも出る組を一時間近く待たせ、同じバスで帰っていました。練習後も常に選手に声をかけ、「お互いわかり合いたかった。どんな役割を与えるか考えるには、選手の頭の中を理解しかないと、食事時には選手の他愛のない会話にも耳を傾けていたそうです。
 監督の計らいで、出番がなかった森脇と権田が優勝カップルを持って、空港に降り立つというシーンも演出したとか。
「私はもともとコミュニケーションを取るタイプ。選手とお互いわかりあいたいと思っている。選手の状態を見るには話し掛けないといけない」
「長めのアドバイスをその時に消化できる選手、その都度シンプルに短いアドバイスをした方がいい選手を見極める。アドバイスの仕方は選手によって変えた」
 決勝後の夕食時には「私はこのチームで戦えて誇りに思う。だが、一番感謝したいのは裏方さん。表に出ないスタッフの貢献だ。そんなスタッフの方々に拍手を送りましょう」
との監督の話を受けて、盛大な拍手が響いたとか。決勝試合後の食事後、選手に「これからがスタートだ」と伝えたそうです。

 ここまで見ても、アジアカップで優勝できたのは偶然ではなかった事がよくわかります。まだ言葉の壁などがあると思いますが、これからだんだん「お父さん」化が始まると思います。典型的な例がJ1鹿島のオリベイラ監督でしょう。そのうちに、「この監督を胴上げしたい」「お父さんを喜ばせたい」という選手心理に移っていくのではと思っています。
 このままブラジルW杯ま突っ走って欲しいと思います。ただ、短期間でこれほどの実績を残せば、あちらこちらから声がかかるのも事実。中東から高額マネーで誘われても、「お金じゃない大切なものがある」と、引き続き日本代表を率いてください。よろしくお願いします。
コメント
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