梅雨の季節、目を楽しませてくれるアジサイ。
アジサイの「花」は青や赤、白、黄緑などなどいろんな色がありますが、花の色素は1種類だそうです。
(写真は品川駅そばの植栽にみつけたアジサイです)
色素の本体はアントシアニン系の色素で、酸性条件下で赤、アルカリ性条件下で青い色になります。pH試験紙でそんなのありましたよね?まさにあれです。
と言う事は、アジサイの花の色は土壌の酸性・アルカリ性を表しているのか、と言うと、ちょっと違います。
酸性土壌では青、アルカリ性土壌では赤になります。
…??
先ほどの酸性条件下で赤、アルカリ性条件下で青と逆ですね??
アジサイのアントシアニン系色素はその発色にアルミニウムイオンが大きく影響しています。アルミニウムイオンがあると青く発色するんです。
そのため、土壌中のアルミニウムが酸性では溶けて吸収しやすくなるので青くなり、アルカリ性では溶けにくくなるので、赤いアジサイになります。
もちろん品種や様々な育成条件、他の成分の影響もあるので、簡単には決まらないそうですが。
また多くの動植物にとって、過剰なアルミニウムは毒になりますので、「青いアジサイが見たい」からと言ってアルミニウムの薬剤を撒くのはオススメできませんし、酸性土壌も多くの植物には不利なのでご注意を。
いずれにしても、身近な植物の花の色にも、こんな科学(化学)があるんです。
世界は科学に満ちている!