ストックホルム・ケース(2018年)、
写真はイーサン・ホークとノオミ・ラパス。
渋谷で観て来ました。

写真はイーサン・ホークとノオミ・ラパス。
銀行に押し入った強盗と人質になったリーダー格の行員。
映画冒頭のテロップ『信じられないような事実に基づく物語』の如く
銀行員女子は強盗犯に好意を持ち、
ホントに好きになってしまうのだ。
1973年、ストックホルムの旧クレジット銀行で起きたトゥルーストーリー。
イーサン・ホーク、近年では『魂のゆくえ』で、ストイシズムを絵に描いたような神父を演じていた。
今作では、完全にイカれちまった弱気な強盗を演じる。弱気=憎めない、部分が女子行員の気を惹くことになる。
ノオミ・ラパスはベテランの域の女優だが、『セブンシスターズ』において、7つ子の役を1人で演じていた。今作でも強盗犯になびいて行く気持ちの過程を自然に演じている。
人質になった側が、犯人の命令に従ううちに、犯人の味方になっていくのがストックホルム症候群。
極限の中、自分の身を守るのは刹那、支配者に頼るしかないのだが、
犯人逮捕後も犯罪者を擁護していくほど、洗脳される様子がこの作品の
要諦である。
2時間弱の尺で、一気に見せる完成された作品。