鹿能リコのおしらせ

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20110221衆議院予算委員会 稲田朋美(自民)1/3 前なんとかさん

2011年02月21日 23時57分00秒 | Weblog

20110221衆議院予算委員会 稲田朋美(自民)1/3 前なんとかさん

 

アバウト5分くらいから前原が北朝鮮に行きました話が出てます。

前原外相「よど号犯と一緒に写真撮った」明かす 11年訪朝時 msn産経

……調べてみたけど、ニュースになってるのzakzakと産経だけだったー。zakzakは産経傘下だから……あれれ? 他の新聞はこの話抹殺ですかい。

怖いなぁ……。

 

中国、シャープ液晶工場計画認めず…最新鋭要求 YOMIURIONLINE

まあ、賭けてもいいけど、技術盗むか、盗めないとわかったら、いちゃもんつけて工場没収。

シャープが断ったら、莫大な違約金&中国での販売&生産禁止ではないか、とネットの噂です。

私も、そんなとこだと思います。シャープの首脳陣は、どういう答えを出すのだろう?

 

首都で激しい銃撃=反政府デモ波及、重大局面に-死者233人の情報も・リビア 時事ドットコム

中東は、他にもやばい国がいっぱいありますが、私が今のとこ、一番ヤバいのでは? と思ったのがリビアです。

もう内戦状況だ……ということで……。

 

とりあえず、こんなかんじでー。


没った暗い小説 その5

2011年02月21日 10時21分55秒 | 小説

裕貴は、三浦にとって思ったより不快な同居人ではなかった。
家に来た晩、水を飲んだ後は、用意した食事をおとなしく食べ、食べ終わったら三浦のいない側のソファにころんと寝転がって静かにしていた。
黒い瞳で、まっすぐに三浦を見ている。三浦の一挙一動を見守っている。好奇心ではなく、忠誠と愛情のなせる行為ということが三浦にはわかる。
「本当に、犬みたいだ」
ひとりごちると、「わん」と嬉しげな声を出す。甘えたそうな顔で、こちらを見る。
撫でて。触って。一緒にいたい。そうまなざしが語っていた。
犬の固い毛の手触り。温かい体。主に注ぐ絶対の忠誠と深い愛情。一か月前に失ったそれを、強烈に思い出し、反射的に手が伸びそうになる。
かつて、リクにそうしていたように。
リクならば、いつまでも三浦が手を出さないと、近づいて体当たりをしたものだが、新しいリクはそんな事はしなかった。控え目に、まなざしだけで愛を告げる。
ふいに裕貴が立ち上がった。
「どこに行くんだ」
「トイレ。……やっぱり、散歩まで我慢しないとダメ?」
大真面目に問われて、三浦が絶句する。
「さっさと行け」
「はぁーい」
小走りにリビングを駆け抜ける。トイレから戻って来た裕貴は、三浦の隣に座りたそうなそぶりを見せたが、睨みつけるとおとなしくL字型ソファの端に座った。
うつぶせに横たわり、また、三浦へと視線を向ける。
三浦が身動きするたびに、視線が動く。立ち上がろうとすると、不安そうな目で三浦を見る。まさに、これから捨てられるのではないかと怯える犬のまなざしで。
その目が印象に残り、三浦は翌朝になっても『出て行け』と言えなくなってしまった。
そして翌朝、三浦は不本意そのものといった仏頂面でふたり分の朝食を用意する。
買い置きのパンをカットし、ホテル製の缶入りスープを温め、十種類の野菜を使ったサラダを作り、分厚いベーコンと目玉焼きを焼く。
手早く食事の準備をする三浦の後ろから興味シンシンという顔で裕貴が手元を覗き込む。
「朝食くらい、これから僕が作るよ」
「他人に勝手に台所を使われたくない」
「他人じゃないよ。僕は孝生さんの飼い犬でしょ」
「……犬は料理をしない」
「あ。そうか」
冷静に突っ込みながら、感心する裕貴に冷めた視線を向けた。
黒いパンツにチャコールグレーのセーター。ほとんど黒づくめだな。こいつだったら、もっと明るい色が似合うだろうに。これじゃあ喪服みたいじゃないか。
朝っぱらから不吉な想像をしてしまう。
「孝生さん。僕、犬だけど、お皿を運んでもいい?」
「勝手にしろ」
「はーい」
上機嫌に返事をすると、裕貴が料理の載った皿を運びはじめた。
ソファに座って待っていた裕貴の前にコーヒーの入ったマグカップを置くと、三浦は『いただきます』と小声でつぶやいてフォークに手を伸ばした。
いつもと同じベーコンのはずなのに、いつもと違う……? そういえば、誰かと朝飯を食べるなんて、久しぶりだな……。
コンソメスープを飲みながら、三浦は裕貴が未だ食事に手をつけてない事に気づいた。
「どうして食べないんだ?」
「食べていいの?」
「ダメならおまえの分まで作らない」
「えっと……。犬って『よし』って言われないと、ご飯、食べないよね?」
恐る恐る……という口調で裕貴が尋ね、三浦が言葉を失った。
こいつをどう扱えばいいんだ!? いつまで犬のふりをし続けるつもりなのか? 本気で頭が痛くなってきた……
待てをされているつもりなのか、膝の上に手を載せて、行儀よく裕貴が三浦の言葉を待っている。そんな裕貴を見て、三浦は内心でため息をついた。
「食べていいぞ。……それから、これからは、俺が『よし』と言わなくても食事を食べろ」
「僕が言うのもなんだけど、犬の躾はちゃんとした方がいいんじゃない?」
「…………」
論点のずれまくる会話に、三浦は頭を抱える。いや、怒りのあまり、血管が切れそうになっている。
「ご主人様の許可も得た事だし。……いただきます」
きちんと両手を合わせてそう言うと、裕貴がフォークを手にして食事をはじめた。ダイエット中の若い女性のように、少しずつ、ゆっくりと食べている。
「おまえ、男のくせに食べるのが遅いな」
「食欲がなくって」
「それでも食え」
「……はぁい」
叱られた犬のようにしょんぼりしながら、裕貴が口の中に食べ物を詰め込みはじめた。
わざとではないだろうが、無理して食べている様がありありとうかがえる。
そんなにまずいのか? うちの食材は旨い物ばかりを揃えてるはずなのに。
「なんだ、そのまずそうな食べ方は」
裕貴を追い出す口実を探していた三浦は、これ幸いとばかりに言いがかりをつける。

「飯もまともに食えないような奴と共同生活なんか無理だな。ちょうどいい。今すぐうちから出て行け」
「ヤダ! 絶対、僕は出て行かないもん!」
「おまえ、いつまでここに居座るつもりだ。まさか、一生ここに居るつもりか?」
「そうだよ。僕が死ぬまで、孝生さんに面倒見てもらうんだ」
「おい……」
「そのかわり、なんでもするよ。これを食べたら茶碗を洗うし、家の掃除もする。お給料を払わないでいい家政婦だと思ってよ」
必死な目をして裕貴が三浦をかきくどく。
家政婦など必要ない、と言おうとした所で、あるアイディアが閃いた。
「なんでもする、ねぇ……。その言葉に二言はないな?」
「ないよ」
「じゃあ、俺の性欲処理をしろと言ったらどうする?」
「性欲処理って……」
裕貴が絶句した。言葉の意味を理解したのか、三浦から視線を外してうつむいた。
「できないんだろう? だったら、『なんでも』なんてできもしない言葉を吐くな。俺は、嘘つきが大嫌いなんだよ」
もちろん、三浦は本気でそんな事を考えていたわけではなかった。とにかく、なんでもいいから、裕貴を追い出す口実がほしかったのだ。
これで、こいつにも引導を渡せるな。
内心で密かにほくそ笑む。その時だった。
「……する」
裕貴が顔を上げ、思いつめた顔で三浦を見つめる。
「孝生さんがしろっていうならする。とりあえず、手でする? それとも、口がいい?」
裕貴がフォークをテーブルに置いて床に四つん這いになった。そのまま犬のように両手足を使って近づくと、三浦の太腿に手をかけ、迷いのない目で三浦を見上げる。
――本気だ。こいつは、マジでやるつもりだ――
ジッパーに裕貴の手がかかり、ゆっくりと金具が下される。
まずい。まずいだろう、どう考えてもこれは。まだ朝だし、俺はともかくこいつはたぶんノンケで、いやそうじゃない。
万が一、このままやられて、それをネタにこの家に居座られたりしたら――
冗談じゃない。
裕貴の手が下着にかかった。布の隙間から白い指が忍び込み、それに触れそうになる。
「やめろ!」
叫んだ瞬間、三浦は裕貴を突き飛ばしていた。
裕貴が床に尻もちをつく。突然耳元で大声を出されて驚いたのか、きょとんとした顔で三浦を見つめている。
「いい加減にしろ。……まったく……冗談を真に受けやがって」
「冗談? 嘘だ。本気だったくせに」
「!」
「もし俺がしなかったら、追い出すつもりだったんでしょ!?」
こどもが大人の嘘を見抜いた時と同じ顔で、裕貴が言い放つ。
「ばれてたのか」
「当たり前だよ。こんなバレバレの手。わからない方がおかしい」
「じゃあ、おまえのアレも演技だったのか? 俺が止めるのをわかってて――?」
「ううん。するつもりだった。むしろ、かなりやる気だった」
「おまえホモか?」
「違う」
「じゃあどうして」
「だって、孝生さんがそうしろって言ったから」
まっすぐな目で三浦をみつめながら、事もなげに答える。
どうして、おまえはそこまで言い切れる?俺の事を命の恩人と思っているのかもしれないが、それにしたって、ここまで思いつめるなんて、普通じゃない。
「僕はあなたの犬だもん。この世で一番、孝生さんが大好きなんだよ。大好きなご主人様の命令に従う事が、犬の喜びなんだよ」
屈託なく言われて、三浦は幾度目になるかわからない絶句状態に陥った。
「よいしょっと」
かけ声をかけながら立ち上がると、裕貴がソファに座り直した。
「おいしそうにご飯を食べる……」
つぶやきながら、フォークを取り上げる。笑いながら食事をしようとする裕貴を見ていたら、三浦の方がいたたまれない気分になっていた。
犬や猫の、まっすぐな愛情は、時に純粋すぎて悲しくなる。
そうだ。リクが死ぬ間際まで……俺に背中を撫でられると、ない力をふりしぼって尻尾を振っていたっけ。そんな事はしなくていいからと言っても、リクは最後まで尾を振り続けた。
こいつが俺に向けてるのは、そういう種類の愛情だ。
「……片づけておけ」
とても朝食を食べる気分ではなくなり、三浦がソファから立ち上がった