日々好日

さて今日のニュースは

どうなる諫早干拓開門問題

2012-07-29 07:36:39 | Weblog
有明海の汚濁は全て諫早干拓にあると主張する有明海漁民や佐賀県が
起こした訴訟がなされました。

佐賀地裁が出した判決は開門して実害を証明せよと言う無茶クチャな
物だったが此を福岡高裁が認め、民主党政権が控訴を断念して一応
決着したかに見えました。

が長崎県は既に干拓地で農業が始まり、もし開門となると折角の干拓
事業が水泡に帰すと言う事態になっています。

其処で國は形ばかりの制限開門を実施する事で長崎県の説得に当たった。

制限開門は実害あって実利なしの全く無意味な開門方法とも言えます。

佐賀県もその事が判って居るのであくまで全面開門を迫ります。

そもそも諫早干拓は戦後食糧難時代国策として、東北の八郎潟干拓や
中国の児島湾干拓と並び有明海干拓が計画されました。

八郎潟や児島湾干拓は無事完了したが、九州の有明海干拓は強力な
反対で頓挫してしまいました。

やがて九州南部開発総合事業と名を変えて何回も討議されたが埒が
開かず、最終的には干拓と同時に防災に重きを置く諫早干拓として
縮小され蘇りました。

沿岸部分が潮被害で何回も冠水し諫早水害の折には大変な被害が出て
死亡者を出して事もあって、干拓の大半は淡水化し湖として農業用水
に活用する事で話しがつきました。

処が折からの天候異変で有明海の貝や海苔養殖に被害が出て来て此は
諫早干拓のせいと言う事で裁判沙汰になりました。

勿論此には当時地球環境破壊問題や国家公共事業への批判等がからみ
あって大変微妙な時期に、諫早干拓が完成しギロチンと言う大々的な
締め切りイベントを行い世論の反感を買いました。

又丁度判決が出て政権交代が起き、公共事業停止・環境破壊反対と云う
事で一挙に諫早開拓は生け贄にされた。

農地の確保のため佐賀県や熊本県には諫早干拓の数倍もの干拓が容認され
長崎県だけどうしてダメなのかと言う論点があります。

それに長崎県には、宏大な熊本新港埋め立て・佐賀空港建設・福岡県の
三池築港や筑後川井関問題等は論争にならずただ諫早干拓だけが狙い撃ち
されるのは心外と言う事があります。

当然あれだけの事業をしたのだから影響がある事は認めるがその全てを
諫早干拓が被る事には不服があります。

しかし公共事業削減・環境破壊反対の流れでは長崎県には不利な状況です。

國が説得して推進した事業を國が今度は反対する。

振り回される国民は堪ったものではない。

今回國が提案したのは干拓農園の代替水源として海水淡水化技術の活用で
海水を真水に替えると言う事です。

この技術は離島等で応用されて居るが大量の農業用水を賄うには相当のカネ
が必要となって来るのでは・・・

何れにしても部分開門では実害あって実利なしと改めて言いたい。

長崎県も干拓事業や沿岸住民の災害対策に関わる事ですから下手な妥協は
許されません。

この問題は一部漁業者が國から弁償金を沢山巻き上げるための反対とも噂
されて居ますので、解決は難しい様だ。
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