11月月例ネット句会清記■
2021年11月14日
14名(42句)
01.束の間の没日差しけり石蕗の花
02.裸木の枝伸びのびと風ほふる
03.溶岩道の豁然とあり雪浅間
04.松籟の神在り月の大社かな
05.山里の坂を巡ればお茶の花
06.時雨るるや錆び色まさるプラタナス
07.小菊並ぶ横には豆に吊るす藁
08.冬うらら堤防に座しお弁当
09.冬地蔵尼寺の玄関は開く
10.掃き寄せる落葉の枯れのやわらかき
11.玄関へ挿し置く棉の実の白さ
12.小鳥来て金柑黄に輝ける
13.きらきらと揺れる水面に差す冬陽
14.大空の雲は素早し冬立てる
15.秋深し残業帰りの駅の椅子
16.いましばし石燈籠に冬紅葉
17.枯すすき風吹くたびに空を掃く
18.高きより地上に降らす木の葉雨
19.木枯しを独り聞きたる厨かな
20.玄関に朝を待ちたる落葉かな
21.老先の長さ測りて木の葉髪
22.棟上げの朝新米の封を切る
23.建つ家の槌音高く冬に入る
24.芽水仙日の廻り来る庭の隅
25.叢の峡のひだまり野菊咲く
26.柿紅葉添えて熟柿をいただきぬ
27.田の鋤かれ畝整然と冬に入る
28.届きたる芋に田泥のほろほろと
29.木の実降るはっしと森に鋭き音を
30.青空のさいはてなりき雪の富士
31.グラタンの煮え立つ音や秋の暮
32.まっ新なセーター羽織って演奏会
33.活気づく赤提灯と冬の月
34.水仙のはがきを選び筆が乗る
35.服を畳む小春日和の明るき窓
36.休みの日こたつ布団を洗う朝
37.冬黄葉今日を輝く一日に
38.空青ければ銀杏黄葉を輝かす
39.皇帝ダリア咲いて空のあやうさよ
40.秋雲の掃かれし先の青ばかり
41.水遣れば土の吸う音秋の風
42.秋の日に尾を燦めかせ猫過ぎる
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。選句は<コメント欄>にお書きください。
2021年11月14日
14名(42句)
01.束の間の没日差しけり石蕗の花
02.裸木の枝伸びのびと風ほふる
03.溶岩道の豁然とあり雪浅間
04.松籟の神在り月の大社かな
05.山里の坂を巡ればお茶の花
06.時雨るるや錆び色まさるプラタナス
07.小菊並ぶ横には豆に吊るす藁
08.冬うらら堤防に座しお弁当
09.冬地蔵尼寺の玄関は開く
10.掃き寄せる落葉の枯れのやわらかき
11.玄関へ挿し置く棉の実の白さ
12.小鳥来て金柑黄に輝ける
13.きらきらと揺れる水面に差す冬陽
14.大空の雲は素早し冬立てる
15.秋深し残業帰りの駅の椅子
16.いましばし石燈籠に冬紅葉
17.枯すすき風吹くたびに空を掃く
18.高きより地上に降らす木の葉雨
19.木枯しを独り聞きたる厨かな
20.玄関に朝を待ちたる落葉かな
21.老先の長さ測りて木の葉髪
22.棟上げの朝新米の封を切る
23.建つ家の槌音高く冬に入る
24.芽水仙日の廻り来る庭の隅
25.叢の峡のひだまり野菊咲く
26.柿紅葉添えて熟柿をいただきぬ
27.田の鋤かれ畝整然と冬に入る
28.届きたる芋に田泥のほろほろと
29.木の実降るはっしと森に鋭き音を
30.青空のさいはてなりき雪の富士
31.グラタンの煮え立つ音や秋の暮
32.まっ新なセーター羽織って演奏会
33.活気づく赤提灯と冬の月
34.水仙のはがきを選び筆が乗る
35.服を畳む小春日和の明るき窓
36.休みの日こたつ布団を洗う朝
37.冬黄葉今日を輝く一日に
38.空青ければ銀杏黄葉を輝かす
39.皇帝ダリア咲いて空のあやうさよ
40.秋雲の掃かれし先の青ばかり
41.水遣れば土の吸う音秋の風
42.秋の日に尾を燦めかせ猫過ぎる
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。選句は<コメント欄>にお書きください。
17.枯すすき風吹くたびに空を掃く
枯れすすきが風に揺れている様が良く見える。揺れるのを空を掃くとしたのが上手い。
<特選>
19)★木枯しを独り聞きたる厨かな
あれ程暖かった初冬も過ぎ、11月も中旬ともなれば木枯し一番の吹く頃である。今夜は鍋料理であろうか?色々食事の支度を行いながら、木枯しの音を聞いています。
NO4松籟の神在り月の大社かな
旧暦10月は全国の神様が松風の優しく吹く出雲の大社にあつまります。これを出雲では神存月と呼び、神と人の神秘的な伝統伝統行事「神在祭」が行われます。
22.棟上げの朝新米の封を切る
気持ちのいい句です。
棟上げ、新米、気持ちが浮き立ち「さあ」という勢いを感じます。
ありありとその瞬間の光景が見えてきます。
27.田の鋤かれ畝整然と冬に入る
冬に入った日に、草一本無く鋤かれていて、冬の用意が調いました。
28)届きたる芋に田泥のほろほろと
土のついた芋。洗わずに泥のついたままを送ってきた。洗わなかったのは送り主の心遣いであり、詠者はその心遣いを嬉しく感じ、句にしたためたのだと思う。泥のついた芋は、土の手触りと匂いがして田舎を思い起こさせてくれたのだろう。
23.建つ家の槌音高く冬に入る
寒気をふるわせ、立冬の青空へと音高く響く槌音。
新築の家への期待と新たな季節と生活への希望に満ちた力強い句です。
33.活気づく赤提灯と冬の月
たまたまですが、今日の仕事帰り、赤提灯行ってきました。そして、月もきれいな夜でした。活気づく赤提灯、今の世相を感じます。
01.11.34.40.41
漂う雲が形を変えて消えていく様を「掃かれ」と表現するのは美しいと感じましたし、「青ばかり」という言葉で空気の澄んだ気持ちのよい秋晴れが鮮明に浮かびました。
05. 08. 18. 27. 32
05.坂を巡り歩いて、お茶の花を見つけたときのうれしい気持ちが感じられます。