最近生活リズムが昼夜逆転しかけていたんでそれを矯正するために
強制的に寝ずに頑張った
朝7時前、やはり眠い
「そうだ、ジャンプを読もう!」
とコンビニへ
フロントガラスにこびり付いている雪をワイパーで跳ね除ける
「ン゛ーーーーザリザリザリ」
動いてはいるものの氷結してしまっているのでワイパーが氷の上を滑っている
視界が全然開けない
仕方ないので外にある水道の蛇口をひねる
ホースを手に取りそれをフロントガラスへ
と、思ったら
「凍っとるやんけ!」
初一人突っ込み(?)である
家の中から鍋に溜めた水を持ってくる
それをかけるとまあ多少いい感じにはなる
水じゃなくて湯にすればよかったのだが温めるのを待つのもまどろっこしかった
「ん?」
何かがおかしいと思った
そうこれは矛盾
本来そう感じるべき感情が、外の世界とは相反していた
「何故だ?」
と感じたのは一瞬で直ぐにそれの答えは出た
簡単だった
ただ慣れていただけ
「違う」
それ以上の過酷を知っている俺にはもはやその程度だったのだ
バイクで走るというものはそれほどまでに想像を絶する寒さだったのだろう
一面雪に覆われているにも関わらず俺は「寒い」という感情が余り無いことに気がついた
正直「なんだこの程度か」という感想だった
バイクで外を走る時の寒さなど雪の積もっている朝の比じゃなかったのだ
何故かそれが嬉しかった
そのまま車を出しコンビニへ
だが俺は明らかに道を間違えていた
いや、本来正解なのだ
一番近い道は本来正解なのだ、雪の積もった日+ノーマルタイヤという条件を除けば
俺は眼前にあるそれをみて引き返そうか悩んでいた
しかし、俺はあまり同じ道を引き返す、という行動が好きじゃない
それは人生においても言える事なのだが
目の前にはやや急な坂がある
それはもはや見慣れた坂、年に何百と通るいつもの坂
それが雪が積もるだけでこれほどまでに恐怖心に駆られるとは
そこを登っている間は加速も減速もしない方がいい
安定を望んでいればタイヤは答えてくれる
もし、一瞬でもスリップをしたら俺は両側にある崖か溝に嵌るだろう
それを想像したとき俺の心は凍りついた、俺の右足は
石のように固定され、加速も減速もせず時速20kmを維持する
一番上に来たときの安堵感はそれはもう
しかし、次は下り
この坂は本線ではなく、本線の坂の途中で繋がる形になっている
T字路が本線の坂の途中にあり、そのわきから突っ込んでいる道路だった
T字路にさしかかると車がかなり多く走っている
しかし、本来雪などめったに積もらない地域なのでだれもがノーマルタイヤなのだろう
みな自粛した速度で走っていた
下りはまだ多少気が楽なので良かったが、ブレーキを踏んでも止まれない
という最悪の状態だけは回避したかった
コンビニに着くと朝飯やらなんやらジャンプとか野菜ジュースを買う
そして次は最短ルートから2番目の坂が無い道から帰る
それでもやはり時速30km以上で走っている車はいない
そしてそれ以上出そうとすると高速道路で時速140kmを超えたときと同じような感覚になるので止めた
本能がそう告げていた
家に帰って自室
薄く開けた雨戸の間から強烈な橙色の光線が差し込んでいた
朝日を見るのは久しぶりだった、今年初かもしれない
そんな光がこの白く彩られた世界への希望の光にしか見えなかった
一縷などと言うちんけな望みじゃなく、世界中を包み込んでくれる希望
太陽とはそういうものなのかもしれない
いや、そもそも太陽が無ければ地球上の高等な生物は死滅するだろう
そういう意味では神、という存在に等しい
いや、それ以上か
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