先の投稿で「日本オオカミ協会」の活動などについて少し述べましたが、今回は少し横道、まぁ横道でもないですが・・。
絶滅したと云われている(生存を信じている人もいますが、現在ではほぼ間違いないと思います)ニホンオオカミのサイズについて僕なりに調べてみたことを書いてみます。
まず、二ホンオオカミと云われる剥製の存在が、日本では東京大学農学部、国立科学博物館、和歌山県立自然博物館に三体とオランダの博物館に一体と世界に4体しか存在しません。
僕は実際にその剥製を見たことはありませんが、写真やビデオなどでは何度か見たことがあります。
正直思うに、これってホントただの野良の痩せ犬みたいでぼろい感じがして迫力も何もあったもんじゃありません。
多分剥製技術が拙いせいもあると思います。
それとあまりに小ぶりで貧相な感じです。
元々北米などに生息するのハイイロオオカミほどの大きさは考えられませんが、それは獲物となる生き物のサイズからして異なりますから容易に想像できます。
そのことについてずっと以前から気になっていたのですが、要するにその「大きさ」ですね。
現存する頭骨も何個かあり、それは何度か見ましたが、小さい・・・(成長過程の個体の可能性もある)
国内で発見されたオオカミの頭骨で最大と言われているの高知県の仁淀川産のもので、他のものと比べると特に大きく唯一それらしい大きさと思います。
※興味のある方は実際のサイズを調べてください。
さて、そうして何となく「うやもや」な思いでいましたが、先日「熊野古道センター」の吉野熊野国立公園の父と云われる岸田日出夫に関わる講演会があり、そのことは既に投稿しましたが、そこで出会ったある郷土史研究家という方が、教えてくれた、遠い昔(1737年、海山町小山浦でオオカミが牛小屋を襲い、そこで退治された際の詳細が書かれているという古文書)その存在にいたく興味が湧き、数日後「紀北町歴史資料館」を訪ねました。
ありましたよ。
館長がとても親切な方で、その古文書の横に現代文を赤文字で記したもののコピーを頂きました。
気になるサイズもこと細かに書かれていました。
<記>
足から肩までの高さ:二尺二寸(訳66㎝)
胴回り:同じく二尺二寸
鼻先より尾の付け根まで:三尺三寸(約99㎝)
尻尾の長さ:一尺二寸(約36㎝)
でした。
現代の犬のサイズで比較すると大型犬、例えば秋田犬に匹敵するほどの大きさでした。
ですから、剥製のサイズとは随分異なると云うのが僕の見解です。
結構大きな生き物だったようですね。というより適正な大きさがこれ位のサイズであったということです。
やっぱり・・凄い。
終わります。