Ryojinブログ

剣道のこと、オオカミ復活運動のこと、そして紀州犬のことやいつも行き来している大好きな京都のネタなども綴っていきます。

京都稽古会のこと。

2023-10-25 10:13:50 | 随想・・・。

  正式には全剣連近畿地区合同稽古会と云いますが、僕は場所が京都市武道センターなのでいつも勝手に京都稽古会と言ってます。

先日10月14日にお邪魔しました。

  何故今頃と思われるかも知れませんが、久し振りに随分と興奮した稽古会で、それがようやく少し時間が経ってやや冷静になってきたので書いてみることにした訳です。

  その日も初っ端に奈良の松山さんとお願いしました。彼とは会えば必ずと言っていい程稽古お願いする仲で、以前東京の八段の二次審査で竹刀を交えたこともあります。この日も通路で遭遇しすぐさま約束し、早速お願いしました。

彼は(元自衛隊、身長は180㎝優にあるし顔も怖い・・)失礼ながら柄に似合わず謙虚で優しげな人柄で、同い年にも関わらずいつも下座から僕に掛かってきてくれます。

  稽古と云えば、初立ちに目の覚めるような小手を打たれ、本当に覚睡させられましたが、それからお互いに厳しく打ち合い、いつもながら納得のいく中身の濃い良い稽古ができました。

  が・・それからが大変でしてね。

この稽古会ではいつも始まるやいの一番に挨拶に来てくれる京都府警特錬の末廣君をその間待ってもらっていたので早速にお願いしたのですが、まぁやるたびに強くなっているんですよね。大したもんだなぁと感心させられたのもつかの間、やれやれと思いきや後ろを見ると何と腕に覚えの特錬生達が数人並んでいて、結局4人続けて稽古、途中で一人女性(^^;もいたけど・・・。

  いやはや皆強い・・中には身長が推定190㎝近くはあろうかと思われる、ばりばりレギュラーの若手も混じっていて、まるで二階から面を打たれるような錯覚さえ覚えますよ(>_<)

とまぁ、やれやれとその人達との稽古をこなした後、少しうろつきながら休んでいたら、またまたその仲間の一人と眼が合い「一本やるか・・」ですものね。

稽古助平にも程がありますよね、我ながら・・。

  で、です。今日はもう八段に稽古願うのはやめようと決め、少し離れた場所で強い若手達を中心に互いの稽古をやっているエリアで様子を見ていたら、一番隅の位置で元立ちで、それも一際、激しい稽古をやっている男に目を奪われました。

この男も優に185㎝はありそうな大男ですが、強い!スピード、パワーとも申し分なし、更に打突が強いしその裏付けとも云える足腰の強さも尋常ではありません。

その時すぐに思い出しました。数年前のこの稽古会であの強力な京都の高橋範士八段にまだ若い彼が懸命に掛かっているのを見て、その果敢さ勇気とその馬力に驚き感心したことがあったことを。

  その男に間違いありません。兵庫の笹川氏と云います(後で挨拶したら現在42歳とのこと・・若いわ)

その時僕は、思わず稽古を終えた彼の後を追いかけ若手にも関わらずこちらから声を掛けて手合わせ願ったことがありました。

  今回も身震いするほど興奮を覚え、ぶっ飛ばされるのを承知で思わず彼の前に並んじゃいました。

本来なら僕が元立ちなんですが、その時はそんなこともうどうでもよくて、何より今の自分がこの男とどれ程戦えるかどれだけこなせるか、そればっかり考えていました。後ろには警察の連中が七、八人たむろして稽古を見ています。

それもある意味プレッシャーですが、集中していたせいかまったく気にならなかったですね。

  で、稽古。立ち上がって初太刀、とてつもない勢いで小手に飛び込まれ、あれよという間にばっくしと打たれました。が、そこから僕の攻めも効きだし彼も容易には打てません、その攻防の中、僕の擦り上げての面、裏からの面が決まり彼も頭を下げていました。

相当集中していたので今思うに最後も何だったかは忘れましたが彼の方から参りましたと頭を下げてくれ終わりました。それにしても強い相手でした。短い稽古でしたが良い稽古でしたね。

  それを見ていた連中はどう感じたのかこっちから聞くわけにもいかず、その場を去ろうとしたら突然後ろから「先生、一本お願いできませんか」これが特錬ベテランの松井氏「こりゃまた大変だわい」と思いつつ喜んでお相手させていただきました。

これが今日二度目の興奮と驚きでした。

彼とは数年前には何度か稽古もやってましたが、ここ数年はご無沙汰でした。

  始まるや否や構えた瞬間「こりゃ強い!」以前とは比べ物にならない程たくましく、技前は当然ながらとにかく身体全体の軸が強くなっていて、もうタジタジでした。

それでも何とか胴を決めて終わりましたが、その前に2本立て続けに面に乗られその打ちの差に愕然とさせられましたからね。

とにかく強くなっていて逆に僕は心底嬉しくなってきましたよ。

  先の腕覚の若者達との厳しい稽古、それにまだまだ負けずにやれるという自信、そんなこと確信した興奮冷めやらぬ剣道の一日でした。

まぁ、何度も云うようにあの稽古会で元立ちをして特錬生などが並んでくれると云うのは「オレもまだまだ捨てたもんじゃないぜ!」と、まぁ一人ほくそ笑んでいる・・そんなところです。

  しかしながら、強いのを見ると誰かれなく、見さかいなく「一本やりたくなるなる」この習性、再確認しましたわ。

その週は何と5回も稽古しちゃいましたよ。

と云うことで興奮も冷めたのでこの辺にしておきますが、身体をケアしなくちゃね。まぁそれができるかどうか、そこが問題で稽古助平は身体壊しまからね。

  剣道、剣道の話でした。終わります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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すべてが移りゆく中で・・・。

2023-10-12 15:39:41 | 随想・・・。

  京都には人の一生どころか数百年、千年以上にわたって変わらぬものが多く存在します。

古い神社やお寺などの建造物は勿論、鴨川の流れ、東西南北にわたり街の四方を囲む山々もしかり、その風景は周りがどれほど移り変わろうともさほどその姿を変えることなく、そこに住まう人の人生のことなど何も気にも止めることなく、ただ悠然と流れる時の中で佇んでいます。なんか鴨長明みたいですが・・・(^^;

  僕はずっと若い頃から「何となく京都が好き・・・」という、あまりに漠然とした感覚ですが、その気持ちが今もずっと続いています。結局はそう云う言い方しかできないのですけど、やはりね物事や感覚と云うものの根源は、自称「知を求める個人的存在」としては追及してみたいという思いもありまして、徒然にいろいろ考えてみましたが、結局は、この京都という場所、存在そのものや、長い歴史的な経緯とその背景さらにはそこで培われた文化や風習、人々の生活の様式等々、誰でもが知っているような常識的なこと以外ただただ何も知らなかったということだけがよくわかりました。

むろん今も大して変わりはありませんが・・。

  最近思うにこの京都という土地とその風景やそこにある文化的な背景のようなものの一体何が自分をこれほど心地よくさせるのだろうかと以前より深く考えるようになりました。

  ただその行き着いたところはと云うと、まったく単純で「知を求める」とは程遠いのですが、結果的に、自分自身の中の古き記憶の懐かしさと云うか、自分の心の奥深くにある原風景的なものが刺激されそれが心地よくて何でも受け入れてしまえると云うこと・・そんなことに思い至りました。僕程度の感覚ではそんなことしか言えません。

暑さも寒さも、四季折々に咲く花や街を行く人の姿も、街路樹のある道の景色も、そしてあちらこちらを流れる疎水の水の音・・それら全部が何となく心に染み入るのですよね。

  尾鷲に無性に帰りたくなることもあるのですが、まぁ帰れるところがもう一つあると云うのは幸せなことですよね。

  仕事的には関東に出張するにもこっちの方がずっと便利だし、関西には取引先や関係先も多々あり、ここで事務所を持つのは本当に妥当なのですよね。

と納得しています・・。

で、剣道・・・過去多くの京都の剣道人達によって戦後の混乱期を乗り越え、守られてきた国の重要文化財にも指定されている「京都武徳殿」ここで普通に稽古できるのですからね、凄いことですよ。

今夜も一仕事済んだし稽古にお邪魔する予定ですが、とてつもない場所で稽古させてもらえてるという幸せを噛みしめながら一汗流してきます。

  表題の「移り行く中で・・」のことですが、これだけ長く生きてくると自身の身の周りのすべての物事は無くなってはまた新たにできての繰り返しで、波が打ち寄せ引いて行く様みたいで、どこか侘しくもあるのですが、それは世の常であり、人はその中で佇み、生きて流され終わるものなのだとつくづく思い、そしてそこにはそれを漠然と納得してしまっている自分がいるのですよね。そんなことでした。

取り留めもなく、京都への思いと錯綜ながら書いてしまいました。

終わります。

 

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