Ryojinブログ

剣道のこと、オオカミ復活運動のこと、そして紀州犬のことやいつも行き来している大好きな京都のネタなども綴っていきます。

フェルメールは光りなのだ・・・・。

2015-06-19 15:33:32 | 随想・・・。

  岡崎にある市立美術館で「ルーブル美術館展」が開かれていて、今日はそれに行ってきました。

この美術館はかなり古い建物なのですが、中身だけが、例えば照明はすべてLEDなどとかなり近代的に管理されています。

  僕はここが結構好きで、さほど有名でない展覧会なども見に行きます。

ずっと以前ですが娘の美大の卒業制作展もここでありました。当時は甚だ恐れ多く感じましたが、まぁ、そんなことも思いおこされ、僕は何となくここは空気が合うんですよね。

  この展覧会はフランスのルーブル美術館の協力で、16~19世紀にわたっての、当時の市井の人々の日々の営みを描いた「風俗画」と云われる作品を中心に集められたものが展示されています。かなりの前評判のせいか平日にも関わらず結構な人出でした。

やはり、フェルメール・・・印象に残りました。

パンフの表紙にも使われている「天文学者」他にも何点か展示されていましたが「光り・・」なんですね。今更ながらに感じました。「光り」なんですよ、やっぱり・・。

  なんという表現をすればいいのでしょうか、学者の顔を照らす外からの光りというか窓から差す明かり・・それが部屋全体に柔らかく満ちているんですね。陰影というにはあまりに柔らかすぎて、とにかく「あー、これなんだ・・・」「この光の風景なんだ・・・」と漠然と自身の感想を持ちましたね。

フェルメールの絵のひかりというかその醸し出す空気、部屋の匂いや暖かさ、そんなものまで感じ取れるんですよね。

凄いですね。フェルメールはきっとこの天文学者に依頼されたのでしょうが・・この絵。それにしても「うーーん・・」としか云いようがないですね。

そんなことで、久々に芸術感に満ちたとても充実した時間を過ごしました。

  京都は曇り空で、雨も降ったり止んだりしていますが、多分明日もこんな感じなのかなぁ、自称「晴れ男」の僕は、都合の悪いときには雨を降らせませんから・・。

大丈夫でしょう・・。

一転、明日はメーンイベント近畿地区の合同稽古会があります。

明日はさっと、気合い入れるか!この切り替わり感・・たまりませんね。

 

 

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稽古の後で考えたこと・・。

2015-06-18 08:07:39 | 剣道のこと

  京都に来ています。

いなべ市の宇賀渓・・と云う所で、大事な仕事を済ませ、そのまま滋賀県に抜けるコースでコクと共に京都に帰ってきました。

  そして昨夜は、久し振りに水曜日の夜間稽古にお邪魔しました。

この日は緒方教士を中心に基本稽古がみっちりできるので熱心なファンも多く、必ず水曜は来る・・・という人も珍しくありません。

昨日もしっかりと基本稽古をお願いできましたが、いつもより比較的短く約20分で切り上げ、後は自由なお互いの稽古になりました。

  昨夜は僕がいつも注目している男が娘さんと一緒に来ていました。

彼は確か40歳前後でまだ年若い七段ですが、もともと府警の特練で鳴らしたI君で、JAPAN代表の候補にもなったほどです。

僕は機会があれば必ず彼とは稽古をお願いします。

速さ、力強さ、端正な姿勢・・・どれをとっても一流は間違いないですね。

  昨日、僕は彼との稽古で何点か試して見たいこともあり、それを脳裏に植え付けしっかりと対峙しました。

まず、小手を中途半端に打つと必ずと云ってよいほど面に素早く返されます。その為、踏込みの足を意識して・・・この場合踏み込んだ足の音・・・ですね(この文化財でもある武徳殿の床はさすがに最高級で、きちんとその打ちに応じた反応を見せてくれます)それを意識しました。

打たれるところはそこの小手打ちが中途半端な場合と不用意に間合いを詰めてしまい、出ようとした、その起こりに素早い面が飛んできます。

僕は途中で小手打ちからの攻めを止め、面を狙い済まして、中心から相手の面のやや右寄りを攻めて思い切り打ち切る・・・この攻めに変えました。

それが功を奉してか、面が何本か決まりましたね、彼も打たれたと思ったときは素直に参った・・と云える男で(我の強い人はなかなかそれをしないし・・・中にはいかにもポーカーフェイスで知らん顔してる人もいる・・・こんなのが一番手に負えないし・・・嫌ですね)こちらも気持ち良く稽古ができると云うものです。

最後の一本勝負も僕の面で終わらせてもらいましたが、その前に何本も打たれていますから・・・それにしても強いですね・・・今回はたまたまです。

ただ、その後も続けてH君とお願いしたのですが・・・・I君と同じく40歳前後・・この彼も速くて力強いです(彼ともなるべく機会があれば稽古をお願いするようにしています。その前に彼とI君との稽古を見ていたのですが、そのスピード感や打ちの鋭さなどは周りとは確実に一線を画していましたね)

年齢からすると彼らは僕より一回り以上若く、当然身体も若いのですが、ただそれだけでは勝てない・・・・ここが剣道の剣道たる所以なのです。

  そう、僕は充分彼らに対抗できるんですよね、スピードやパワーでは敵わないまでも・・・気で押され、身体や構えを崩されることもありません。もちろん打った、打たれたはありますし、調子に乗って身体だけでで勝負をかけると、しっかり打たれてしまいます・・・が、です・・・・「攻め」なんですね・・・抽象的な表現で一般の方には判りつらいかも知れませんが・・・・「気の力」・・・とでも云いましょうか、目には見えない威圧感であったり、相手に対しての圧迫感であったり・・・そんなものだと考えてください。

オーラ・・のようなもの?・・と表現する人もいます。

それが・・・そこが、やはり剣道の真骨頂なのですよ。

  稽古の後でH君が挨拶で「先生の攻めが・・・」と云っていました。この彼レベルになるとその感性もかなり高く、要するに「それが判り、それに応じてしまう・・・」そんな世界なんです・・・剣道は・・・。

それが更に進化すると攻めが攻めでなくなり、感性が単なる感性でなくなる「本質的な自由」・・・「何事にもとらわれずに・・・」のような心境になるであろうことは想像に難くありません・・・。

まぁ、そのレベルの先生はごくごく稀で、余り知らないですね・・・あの先生はそうだったのだろうなぁ・・・みたいなことは何となく判りますが・・・それほどの境地だと思います。

まぁ、そういうことでとても気持ち良くいい稽古ができました。

自分の肉体的な強さのことも含め・・自身のアイデンティティ・・・のようなもの再認識できたような、そんな気持ちにもなりました。

そんな時もたまにあるから剣道は辞められないのですよ・・・・ホント。

それでは。

 

 

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デパ地下・・・随想。

2015-06-07 17:01:57 | 随想・・・。

老舗・・銀座三越のデパ地下は、さすが通路が広いです。余裕の広さがそのサービス精神を物語っているように思えました。

松屋も綺麗ですが規模が小さいですね。

僕的結論・・・高島屋かなぁやっぱり・・・・日本橋三越本店もしばらく行ったことがないので何とも言えませんが、ここのデパ地下・・凄かったのをを覚えています。優に二時間は遊べます・・ホント・・・

で、京都の高島屋もやっぱりなかなかのものです。品揃えと云いセンスと云い・・・やっぱりいいですね・・・。ただ、何度も言いますが銀座の三越の通路の余裕・・・これは特出ものです。品揃えは今ひとつ・・ってところですかねぇ・・・立地の条件もいろいろあるだろうし・・・。

規模は小さいものの、京都大丸の地下は地元志向というか、何となく気張らず気軽に買い物に行けるようなそんな雰囲気で、これもまた一つの魅力のように思います。

広ければ良い・・・と云うものでもないし・・しかし、やっぱりその品揃えの充実度も肝要ですし・・・

ちらっと見・・ではなく、今度はきちんと観察してみます。

 

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オオカミ協会の講演会と久々の銀ぶら・・・。

2015-06-07 15:09:33 | オオカミ復活

  一昨日から大切な仕事の打ち合わせや日本オオカミ協会の主催する講演会に参加する為に上京していました。

金曜に仕事を終えてから久々に旧友の滝沢君夫婦と新宿で飲むことになっていたのですが、彼らはたまたまその日引っ越しが重なり、何かと忙しいのにも拘わらず、それが一段落した後にわざわざ新宿まで1時間近くかけて足を運んでくれ、互いに懐かしの三丁目で久々に酒を酌み交わしと云う訳です。

色々と昔の話に花が咲き、何とも楽しい時間を過ごさせてもらいました。お互い滅多に会うこともないのですが会えばそこは旧知の間柄あっという間に時間が発ってしまいます。

この僕の大好きなタキちゃんは「チビ、デ〇、ハ〇・・・」三拍子・・揃ったカッコ良い男です。こんなカッコイイ三拍子男は僕は今まで見たことありませんし、会ったこともありません、そんな男です。それによくもてますほんと・・美人の奥さんも云ってましたけど・・・。

※因みに酒癖も三拍子、笑う、泣く、怒る、すべて揃っています^^^^今回は笑うと泣くだけでしたがね。

  好きな日本酒の含蓄のことから始まり、互いの子供達の話題やら、彼のサックス奏者としての最近の様子やまた当時、彼がカウンターを仕切っていた「鼎」という銘居酒屋での、今になって初めて聞くような意外な僕の評判のことや、そこで働いていたおもしろい面々のその後のいきさつやら思い出話などなど、ワイワイとそれは懐かしいような遠い昔のことのような切なさやほんのこの前のことのような新鮮さ等々溢れでる思い出は尽きませんでした。

タキちゃんの奥さんは年上女房のしっかり者で、これがまた酒が強い、滅法強い・・それに気っぷも良い、江戸っ子のいい女ときていて、その「鼎」にも勤めていた時期もあり、余計に話が盛り上がるんですよね。

  いやーー、そういうことで懐かしの友人との楽しい嬉しいような邂逅でしたね、三丁目は僕の東京の思い出深い場所なんです。

未だに出張時の定宿は大方は五丁目の小さなホテル「たてしな」な訳で、従業員も顔見知りで何かと良くしてくれるんですよね。

※品プリも好きなホテルですが、最近高くてね、それに予約も取りつらくついついお暇状態ですね。

  で、それはさておき、翌日は、オオカミ協会がアメリカとドイツから招いた専門家によるオオカミ再導入に関するとても興味深い講演を聴くことができました。

参加者も約160人ほどで狭い会場はほぼ満席でした。

  特にミッチー博士のミネソタでの50年以上に渡るオオカミの生態研究の話とイエローストーン国立公園での実例などが詳しく説明され出席者の人々もかなり真剣な様子が伺え、この運動の浸透が徐々に広がってきている、そんな感じを受けました。

  僕が特に興味深かったのは休憩中に集められた会場からの質問の中で「オオカミを日本に再導入するこのデメリットって本当にないのでしょうか?」「ミッチ博士はどう思われますか?」この問いかけに対し、彼はこう言いました。明確に「まったくないね。だって今まで彼らはこの日本に住んでたんだからね」とても印象的な言葉でした。

  閑話休題・・・講演会は午後一時からで、僕は何かとお手伝いもしなくてはと考え10時頃には会場の日比谷公園内のコンベンションセンターに着いていたのですが、誰も来ていないし、何かまだまだ余裕みたいだしで、それではと、ゆっくりコーヒーでも飲んで時間を見計らい、としたものの近くには何も無いんです。たまたま見つけた喫茶店は休日のせいか閉まっているし、屋台のような店があったけどここでまた缶ビールともいかず「それじゃせっかくだし・・・」と云うことで、また地下鉄を乗り直し、すぐ近くの銀座に出向きました。

  これが久々の「銀ブラ・・・」でした。

三越の地下街、いわゆるデパ地下を覗いたり、松屋も同じくただ、ここには昔、会社の商品を置いてもらったことなどもあり、何度か来ていて大体周囲の様子も判るし、で、まぁ取り敢えず美味いコーヒーをと「ルノアール」という喫茶店・・・ここも前に一度来た覚えがあるような気がしてさてさて、そこで今日の目的はどうするかと云うことで結局「昼にハヤシライスを食べるぞ」と云うことに決めました。

早速、噂を聞き及んでいた「れんが亭」という洋食屋を目当てにお邪魔したのですが、誰もが同じような思いなのですかねぇ何と行列、こりゃダメだとそこはあきらめ銀座通り、みゆき通りから大通りを少し入った通りをまたまたウロウロ歩き回り、結局はキリンビールの直営店の洋食屋でやっと「ハヤシライス」にありつき、ビールも飲みましたが、うーーむ・・・僕の評価はことハヤシライス(親子丼もしかり・・・)に関しては相当辛いですから・・・まぁ普通でしたね。ただビールは美味しかったです。

と云うようなことで、懇親会にも参加させてもらい、結局京都に戻ったのはその日の夜11時を過ぎていました。

何となく久々に異様なほどの充実感のようなものが心にあり、すぐには眠れなくて、それからまた近所の屋台にいそいそと出かけ、ビールを飲んで、そばをすすってから眠りました。

疲れました・・・やれやれでした。

 

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板東玉三郎のこと・・・。

2015-06-01 17:14:05 | 随想・・・。

  先日、大阪なんばの松竹座で「アマテラス」の公演を観てきました。

板東玉三郎と「鼓童」という和太鼓のグループの競演による舞台なのですが、これにはいたく感動してしまい、すぐにでもアップしたかったのですが、直後と云うのはどうしても興奮冷めやらずで気張った文章になってしまうだろうと10日程日を開けて今これを書いています。

  僕はいぜんからこの板東玉三郎という役者には特別な思いがありました。泉鏡花の「天守物語」あたりから(歌舞伎は観たことがない・・・・)何となく、この世の人には思えないような不思議な人だとずっと思っていて、更にある時、武術研究家でありスポーツ科学の第一人者(だと僕は思っている・・)の高岡英男先生がこの玉三郎に感嘆し、絶賛している本に出会いました。

※高岡氏はデビュー間もないイチローのたぐい稀なその身体意識と能力にもいち早く注目していた。

その中には、この玉三郎さんの身体意識というか操作というか身体のこなしというか、それを観れば彼は歌舞伎の役者以外の例えどんな武道やスポーツをやっても超一流になるのは間違いない、それも大した時間をかけずに・・・そのようなことが書かれていました。

それ以外にも、彼のとてつもない芸の深さやその醸す独特な雰囲気など、内外でのその高い評価は枚挙に暇がありません。

まぁ人間国宝ですもの。

僕はその彼の生の姿をどうしても一度見てみたかったのです。

   この「アマテラス」は「鼓童」という太鼓芸能集団との共演で2006年に初公演を行ったのが最初で大好評を博したらしく、それ以来何度か公演が行われたものの、今では伝説の舞台とまで云われているらしいです。

ところが、僕は正直、この太鼓芸能というかその手のグループが若干苦手で、うーーん何というかアナクロニズム的というか・・そんな感じがどうも嫌で興味が沸きませんでした。

ただ今回のこの「アマテラス」はもちろん日本神話の古事記が題材ですが、玉三郎さんが演出もしているということで、それなら一度となった訳です。

ところがこの「鼓童」というグループというか集団凄かったです。びっくりしました。変な先入観覆されましたホント・・。

太鼓はもちろん、踊れるわ、歌えるわ(謡う、と云った方がよいかも・・・)弾けるわ、とにかくすべてに隙がありませんでしたね、これには驚かされました。

彼らの踊りや太鼓、笛、琴などはまさしくそれぞれに迫力ものであり、また情緒的なのです。で、一方の玉三郎さん、その舞台での動きはまるで踊っているとは思えない^^^一見その辺をうろうろしているだけみたいに見えるのですがよくよく観ればその手足や顔の動きの繊細さと云ったらまるで言葉では表せません。

  第二部が始まって鼓童の太鼓が鳴り出すと僕はすっかり眠くなってしまいついウトウトしてしまいましたが、それなんです、相当な音量で激しい太鼓の場面もあるのですが、これが不思議とうるさくもなく自然に眠りの妨げにはならないほど心地良いんですね。後で家内も同じこと言っていました。

この辺がかなりのハイレベルな証なのかもですね。逆に確固たる技術や芸術性をまったく感じない、ただやかましいだけの太鼓はいくらでもあるんですよね。

カーテンコール5,6回、観客総立ち・・僕もその一人・・。

まぁ、この辺にしておきます。

  後日談。聞いた話・・。

玉三郎さんは京都では元の京都ホテル、今は「京都ホテルオークラ」によく泊まられるらしいのですが、そこの従業員に聞いたと云う話。彼の廊下を歩いて行くその後ろ姿はまるで幽霊みたい・・・だと云うことです。

それ判る判る・・・。

 

 

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