備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム207.一宮(その17・丹後国・籠神社)

2009-09-21 19:46:39 | Weblog
籠神社(このじんじゃ)。
場所:京都府宮津市字大垣430。最寄駅は北近畿タンゴ鉄道宮津線「天橋立」駅で、「天橋立」を徒歩で渡って約45分(約3.5km)。遊覧船もある。自動車なら、宮津湾の西岸を走る国道178号線で、「岩滝口」駅付近から北上し、約6km。広い駐車場があるが、「天橋立」の観光客が多いので、有料。
山陰東部を巡拝してきて、ついに京都府に入った。当神社は丹後国一宮というだけでなく、山陰道一宮とも称している。社伝によれば、もともと奥宮「真名井神社」(写真下)のところに豊受大神が鎮座し、崇神天皇(第10代)の御代に天照大神が大和国笠縫邑から現社地に遷座。その後、天照大神は垂仁天皇(第11代)の御代に、豊受大神は雄略天皇(第21代)の御代にそれぞれ伊勢に遷座したことから、当神社を「元伊勢」と称する。祭神を彦火明命(ヒコホアカリ)とし、現社地に移った、という。
奥宮「真名井神社」には磐座があり、ちょうど「天橋立」がきれいに見える場所にある。「天橋立」はもともと、伊弉諾尊(イザナギ)が天に登るための梯子が、寝ている間に倒れて「天橋立」になったという伝説がある。「元伊勢」云々はともかく、古代から「天橋立」に対する素朴な信仰があったのだろう。
宝物として社家の「海部氏系図」(国宝)があり、現存する最古の系図だというが、現宮司はその第82代だという。


籠神社のHP:http://www.motoise.jp/main/top/index.html

玄松子さんのHPから(籠神社):http://www.genbu.net/data/tango/kono_title.htm


写真上:「籠神社」正面


写真中:「傘松公園」から見る「天橋立」。「傘松公園」へは、籠神社の裏、左手からリフトまたはケーブルカーで登る。


写真下:奥宮「真名井神社」磐座。本殿の背後にある。「真名井神社」へは、籠神社の裏、右手から徒歩で急坂を登る。