備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム145.一宮(その8・美作国オマケ1)

2009-04-01 20:41:41 | Weblog
美作国「総社宮」は、社伝によれば欽明天皇25年(564年)に大巳貴命を祭神として創建され、美作国の分国後、国庁の近くにあった当神社に国内65郷のすべての神祇が合祀されて総社になったという。その後、国司の力が衰え、総社の意味が薄れても、広く崇敬を集め、一宮「中山神社」・二宮「高野神社」とともに「美作三大社」と称されるなった。津山市にある神社ばかりになってしまうが、これも一種の「社格」であろう。
だいたい、美作国の人はランキングがお好きなようで、他国では二宮以下がはっきりしないことも多いのに、当国では十宮まである(前項参照)。それどころか、各郷に一宮があったようで、例えば「御鴨神社」(新庄村)は式外社であるが、美甘郷(下記HPには「美作郷」と書いてあるが誤りであろう。)の総鎮守で、通称は「一宮さん」(ただし、読み方は「いっちゅうさん」。)。また、真庭市横部にある「横部神社」は旧・真嶋郡高田郷の一宮で、「一宮神社」と称している。他にも、奈義町の「諾神社」は、伊弉諾尊が降りたという那岐山を御神体とするとされる古社で、旧・勝田郡廣岡郷の一宮とされる・・・など。あまり深入りすると、収拾がつかなくなりそうだ。

岡山県神社庁のHP(総社):http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=03018

岡山県神社庁のHP(御鴨神社):http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=23049

「Web魁」さんのHPから(横部一宮神社):http://websakigake.sakura.ne.jp/06-069.html


写真上:美作国総社宮。国重文


写真下:御鴨神社