シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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米英オケの春祭6点中ベストは

2016年01月06日 | 1曲だけで大注目
上3点がクリーヴランド管で、左上はブーレーズ指揮 (CBS 69年)、中央上ブーレーズ指揮 (DG 91年)、上右マゼール指揮 (TELARC 81年)。 左下は大植指揮ミネソタ管 (Reference Rec 96年)。 中央下はバーンスタイン指揮ロンドン響 (CBS 72年)。 右下はシモノフ指揮ロイヤル・フィル (Membran Music 96年)。
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保有する『春の祭典』CD は多い。 10種類以上あります。 気が付いたら、クリーヴランド管だけで3種類もありました。 しかも うち2つは同じ指揮者のブーレーズです。 ブーレーズは色々な楽団を指揮して録音するらしく、マーラー交響曲全集はシカゴ響/ウィーン・フィル/クリーヴランド管/シュターツカペレ・ベルリンと、4つを振り分けています。

ブーレーズは、かつて ニューヨーク・フィルの常任でしたから、そこでも何枚か録音盤を作製しました。 その中で最も彼に “似合わない曲目” はベートーヴェン第5だったと記憶しています。 だからか CD 再発もないようです。 LP でも売れなかったのでしょう。 私も聴く気が起きませんでした。
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話しが飛んでしまいましたが それら多くの録音の中で クリーヴランド管とは『春の祭典』での相性がいいのでしょう。 新旧2種類の演奏を聴いて、違いは分かりませんでしたが、録音品質の違いはわかりました。 69年盤の弦楽器が砂を含んだような キリキリした聴きづらい音に聴こえますが (それでも当時は優秀録音といわれた)、91年盤ではそれは全くなくなり、聴き易く、ダイナミックレンジも広がった好録音です。

マゼール盤は発売当時、優秀録音で話題の TELARC 録音で、大太鼓の鳴りが気持ちよい LP でした。 これもそうですが、LP で発売された ブーレーズ指揮 (CBS 69年)/マゼール指揮 (TELARC 81年)/バーンスタイン指揮ロンドン響 (CBS 72年) は収録曲が “春祭1曲だけ” でした。 時間は短いが、この曲を聴くと もうお腹いっぱいという気分になり、フィルアップ曲がなくて物足りないという気分にならなかったものです。

その点 デジタル処理の CD は即物的です。 収録時間80分までは、曲が何であろうが収録できます。 だからか 今どきの『春の祭典』CD 盤は、春祭を目玉にしていても、『ペトルーシュカ』か『火の鳥』組曲を加えるのが一般的な傾向となっています。 実際 冒頭写真の下段3種類は、『火の鳥』組曲がフィルアップされています。 大植指揮ミネソタ管 (Reference Rec 96年) では更にもう1曲加えているが、何の曲か忘れました。
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72年録音のバーンスタイン盤は、69年ブーレーズ盤のような聴きづらさはなくなり いい録音に仕上がっています。 しかし この盤はジャケットがユニークで、CBS プロデューサーの遊びココロが分かるような面白いジャケットです。

発売当時も面白いと思いましたが、今眺めても 何かしら オドロオドロシイというか、面白い構成になっています __ 曲の “いけにえ” を連想させるような絵でもあり、作曲者のユニークさを想起させるようでもあります。 実際 作曲した当時はもっと若かったから、この絵で描かれた老人の風貌ではなかったはずですが、なぜか違和感がありません。

『春の祭典』作曲は1913年でしたから、彼は当時31歳でした。 もっとも 彼の風貌は、若い時分の写真も老け目で、老け顔のほうが似合っていたのでしょう。
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ジャケットが詰まらないのが、シモノフ指揮ロイヤル・フィル盤 (Membran Music 96年) です。 録音品質はいいのですが、無機質的なジャケットのせいか どうも面白い演奏には聴こえません。 プロデューサーの品性が悪影響した例です __ 実際 この盤の再発ものでは違うデザインのジャケットに変えています。

録音品質のベストは、大植指揮ミネソタ管 (Reference Rec 96年) です。 通常音量で聴くと (音量レベル9時の辺り) 大太鼓以外の音が小さく聴こえるから、通常レベルよりも音量レベルを上げて聴きますから (音量レベル10時の辺り)、ピークの大太鼓登場箇所では大音量になります。

従って冒頭写真6種類中 ワースト録音は69年ブーレーズ盤。 優秀ジャケットは、マゼール盤/バーンスタイン盤、並ジャケは91年ブーレーズ盤、駄ジャケはシモノフ盤。
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ウィキペディアから __ イーゴリ・ストラヴィンスキー (1882~1971) はロシアの作曲家である。 ロシアの芸術プロデューサーであるディアギレフから委嘱を受け 作曲した初期の3作品 (1910年『火の鳥』、1911年『ペトルーシュカ』、1913年『春の祭典』) で知られる。

 ユーリ・シモノフ (Yuri Simonov 1941~) は、ロシアの指揮者。 録音で特に名高いのは、自身も音楽監督を務めたベルギー国立管弦楽団とのショスタコーヴィチの交響曲第4番であるが、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団とも多数の音盤を出版しており、オーケストラの明るい音色を活かした華々しい演奏には『春の祭典』や序曲『1812年』などの諸作品には、高い評価が寄せられている。
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後日追加__
「仏作曲家のピエール・ブーレーズ氏死去=90歳、現代音楽の巨匠」(1月6日 パリ時事) __ 現代音楽の巨匠の一人とされ、指揮者としても著名なフランスの作曲家、ピエール・ブーレーズ氏が5日、自宅のあるドイツ南西部バーデンバーデンで死去した。 90歳だった。 親族が6日、仏メディアに明らかにした。 死因は公表されていないが、晩年は病気で外出を控えていたという。
 
1925年に仏中部モンブリゾンで生まれる。 パリ国立高等音楽院で学び、40年代半ばごろから本格的に作曲を開始。 55年に代表作の一つである「マルトー・サン・メートル」を発表し、現代音楽家として確固たる地位を築いた。
 
50年代後半からは指揮者としても活躍し、米クリーブランド管弦楽団や英 BBC 交響楽団など各国の楽団を指揮した。 仏国内では電子音楽の研究施設を創設し、教育活動にも取り組むなど後進の育成に尽力。 仏エリゼ宮 (大統領府) は声明を出し、「フランスの音楽を全世界にとどろかせた」とその功績をたたえた。
 
生前はたびたび訪日し、多くの著作が日本語に翻訳された。 高松宮殿下記念世界文化賞 (89年)、京都賞 (2009年) も受賞している。

以上

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