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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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悲鳴か快楽か ヴィオレッタのアリア

2013年01月30日 | イタオペ小話色々
07年4月15日投稿分__

先ほど 一時間ほど、La Traviata 第一幕終曲のヴィオレッタのコロラトゥーラ・アリア「Follie! follie delirio vano e‘ questo! … Sempre libera degg’io (どうかしてるわ … 花から花へ)」を 続けて何枚かの CD で聴いたら、耳と頭がキンキンです。

いわずと知れた ソプラノの聴かせどころで、声を外さずに歌うかどうかというドキドキものの連続で、コーダはせいいっぱいの高い声で締めくくると、もう血管が煮えたぎってゾクゾクするというか、例えようもありません (録音ものですから、それぞれ 何度も録音した中からベストテイクを選んでいるのは分かっているのですが)。
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全曲ものは カラス (S) ステファーノ (T)/ジュリーニ指揮スカラ座管 (EMI 55年 ライヴ 冒頭写真右上)、モッフォ チオーニ/カラヤン/スカラ座管 (Gala 63年 ライヴ 中央下)、コトルバス ドミンゴ/クライバー指揮バイエルン国立管 (DG 77年 左上と左下)。 抜粋ものは スコット ライモンディ/ヴォットー指揮スカラ座管 (DG 63年 中央上)、ギューデン ヴンダーリッヒ/バルトレッティ指揮バイエルン放送響 (DG 63年 独語 中央右)、ローテンベルガー デ・リッダー/パターネ指揮ドレスデン国立管 (Berlin Classics 71年 独語 右下)、アリア集からは サッソン クーン指揮/シュトゥットゥガルト放響 (CBS 83年 右上と右中央)、フレミング サマーズ指揮/セント・ルーク管 (DECCA 03年 右下) などの手持ち音源があります。

この中で独語による歌は、やはり抑制が効いたというか、華やかとはいえないものがありますね。 ドイツのソプラノ歌手もこの曲を歌いたくて、録音しているのでしょうが、残念ながら “雪山の中で歌うのを聴く” ようなものです。 このコーダには色々な版があるようで、少しずつ違う歌い回しが聴けますが、最も違和感があるのは独語盤です。 原曲とはかなり趣きが異なります。

緊張感が持続して、しかも力強い高い声が聴けるのは、コトルバスとスコット盤です。 カラスも高い声で歌いきっていますが、残念なことに録音がお粗末です。 3~4分 悲鳴に近い高音で歌い続けるソプラノ歌手の大変さは、想像に余りありますが、十分に訓練した スコア通りの声が聴けたら、これは快楽の瞬間ですね。

高音で歌いきった歌手も、公演なら満場の拍手を浴びて、これも最高の 至福の瞬間で、満ち足りていることでしょう。 聴く聴衆もこれだから劇場通いをやめられないことでしょう。 これを “オペきち” 以外の人が聴いたら、悲鳴の連続でしょうね。

以上

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