シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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既視感を感じさせる写真

2021年08月18日 | 歴史をひも解いて
左は「カブール空港でタリバンを逃れようと飛行機にしがみつく人たち」、右は「サイゴン陥落で、限られた脱出のチャンスに殺到する人々、それを押しのける人々」
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アフガニスタン全土で 反政府勢力タリバンの支配地域が殆どとなり、遂に首都カブールにもタリバン勢力が入り、ガニ大統領は国外に脱出、タリバンが政権を掌握しました。

ニュース映像で伝えられる画像を見ていると、サイゴン陥落時 (1975年) も同じような光景だったなと思い出しました。

これで 米軍がアジアの国から撤退するのは何度目でしょうか? 大雑把にいって 米国の占領政策が成功したといえるのは、西独と日本くらいのものじゃないでしょうか。

イラクから米国が撤退したのは2011年です。 その後 “イスラム国” が勢力を伸ばしましたが、2017年 イラク首相は “イスラム国” から全土を解放したと発表しました。 イラクはまがりなりにも (?) 民主国家が存続しているようです。

朝鮮半島はというと 南北に民主国家 韓国と共産国家 北朝鮮が誕生していますが、”コウモリ外交” を演じる韓国は成功した国家なのかどうか、何ともいえません。
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アフガニスタンというのは、元々国家として歴史があるわけでもなく、国民にも一体感もないと想像します。 なぜなら 英露勢力の緩衝地帯としての色合いが濃い成り立ちだからです。

しかも 全土が殆ど山岳地帯で、こういう土地は、近代兵器をもってしても全土制圧が困難です。 隠れる所が多すぎて、拠点を潰しようがないからです。 1979~89年 旧ソ連が軍事侵攻して失敗し、撤退後 ソ連の崩壊に繋がりました (アフガニスタン紛争)。

ユーゴスラヴィアも山岳地帯が多い地域です。 第2次大戦中のユーゴスラヴィアを表面的にはナチスが支配したとされていますが、ナチスはチトーが率いるゲリラ勢力に悩まされ、完全な制圧はできなかったと思います。 ナチスが敗戦で去った後、チトーが政権を獲得しました。
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アフガニスタンは地域ごとに部族が支配し、統一民主国家として これまでカブール政府の支配がなかなか及ばなかったようです。 曲がりなりにも 過去20年 統一国家の体裁を保っていたのは、米軍が駐留していたからでしょう。

アフガニスタン政府は汚職が多いという記事も、以前からよく読みました。 早くいうと 国づくりよりも、私腹を肥やすのに忙しい役人が多かったのだろうと推測します。

カブールで政府軍とタリバンの激しい戦闘はなかったらしいですから、政府軍はもはや 首都を守る意欲もなかったようです。 (現金を担いで?) 脱出した大統領も、最後まで踏みとどまる考えはなかったのでしょう。

今後 再び タリバン勢力が国づくりを行うとしても、多くのアフガン人がそれを望んでいるのかどうか __
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『タリバン批判報道をしてきた現地ジャーナリストが窮地に』(8月17日 NEWSWEEK)
『「私たちは歴史のなかでゆっくり死んでいく」アフガン少女の “涙の動画” に胸が張り裂ける』(8月17日 クーリエ・ジャポン)
『米軍を助けてきたアフガン人は混乱の空港で見捨てられるのか 欧米諸国のいい分』(8月17日 クーリエ・ジャポン)
『ガニ大統領、現金詰め込み脱出か アフガン、車4台とヘリで』(8月16日 モスクワ共同)
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アフガニスタンの前途が多難であると想像すると同時に、テロが再び噴出しない事を願わずにはいられません。

今日はここまでです。

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