シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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かつての超優良会社 インテルが …

2024年08月14日 | 電子産業は花形?
記事※1と※2から。
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インテルと聞くと、”ハイテク界の王様” というイメージです。 いや “だった” かも知れません。
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「米インテルの株価が2日の取引で一時 29% 安と急落。 インテルの株価は年初から1日終値までで、既に 42% 余り下落」(8月2日  Bloomberg ※1)
「米インテル、従業員数を 13万1900人から23年末までに 12万4800人に削減する計画を22年10月に … この計画により …」(7月31日  ロイター ※2)
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インテルの半導体売上は、23年 $51B、22年 $60B、21年 $72B と21年をピークに落ち続けています (ライヴァルの AMD は、23年 $22B、22年 $23B、21年 $16B です)。

半導体黎明期頃から、次々と新製品を発表し、リーダーとして業界を率いてきました __ CPU や周辺素子、メモリー素子などを次々と開発し、今もハイテク業界を支えています。

メモリー分野では最初 日本勢が、次いで韓国勢が市場の過半を占めるようになり、インテルはこの分野からは早々に撤退しています。

その代わり CPU に注力し、マイクロソフト社と組んで “Wintel” 陣営を形成し、パソコンの普及と共に大勢力を築いています。 これも日本勢他が類似品 (いわゆる セカンド・ソース) を出して CPU 分野を侵食してきましたが、特許紛争で叩き潰して 今は合法的に製造販売する AMD 社のみがセカンド・ソースとして残っています。

また サーバー向けの CPU もインテルが独占し、世界中のサーバーにはインテル製が採用されていましたが、近年は AMD がじわじわとシェアを高めています。

こうして 数十年も半導体業界最大の売り上げ規模を誇るメーカーとして君臨してきましたが、近年は様相が変わってきています。
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象徴的なのが、最先端半導体の開発・製造で 台湾 TSMC と韓国サムスン電子の後塵を拝している事です。

なぜ そうなってしまったのか。

理由は多々あると思いますが、多くの米国企業が利益を追求する余り 製造業よりも設計や販売に注力する傾向が強まったのも一因でしょう。 今 米半導体メーカーで、設計・製造・販売するのは、インテルとメモリーメーカーのマイクロンだけといっても過言ではありません。 他は製造をファウンドリに任せ、設計・販売するファブレスが殆どです。

AMD もエヌヴィディアの LSI も設計・販売だけで、製造は台湾 TSMC です。 業界の製造御三家は、TSMC・サムスン電子・インテルといわれ、他は中規模以下のメーカーです。 製造はどちらかというと 泥臭い仕事で、それはアジア勢 (TSMC・サムスン電子) などに任せ、殆どの米国 LSI メーカーは製造していません。 そうすると 製造部門にはなかなか人材が集まりにくくなってしまうことは容易に想像できます。

ハイテクメーカーの代表 アップル社などはカリフォルニア本社で開発し、製造は台湾のメーカーに任せ、台湾メーカーの中国工場から完成品が世界中にばら撒かれて各地のアップル販売店や通信事業販売店で販売されています。 それに似通ったサプライ・チェーン (供給網) が、半導体業界でも出来上がっているのです。

TSMC の米国工場が、日本の工場よりも早く建設され始めたにも関わらず、いまだに完成していないのは、人材が集まってない証拠ともいえます。 AMD もエヌヴィディアも現在の CEO は台湾人です。 ある意味 台湾のネットワークを活かして、最先端半導体を供給しているともいえるでしょう。

インテルの凋落は、米国の半導体産業の現状の一端を現しているのかも知れません。

今日はここまでです。

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