シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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現在の露グルジアの構図は過去のキューバ危機と相似?

2008年08月15日 | 政治家 政治屋?
写真は、グルジア政府への支援を表明するためにライス国務長官を同国に派遣する考えを明らかにするブッシュ米大統領 (13日 ホワイトハウス ロイター)。 記者会見するサルコジ仏大統領とロシアのメドベージェフ大統領 (12日 モスクワ AP)。 破壊された軍用車両の横を通り過ぎるグルジア軍兵士たち (11日 グルジア中部ゴリ  ロイター)。
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ブッシュ米大統領の対応は、輸送機1機だけ?
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「米軍機がグルジアへ、人道支援目的で … 米大統領発表」(8月14日 読売新聞 / ワシントン) _ ブッシュ米大統領は13日、ホワイトハウスでロシア軍部隊のグルジア侵攻に関して声明を発表、ゲーツ国防長官に対し、米軍による対グルジア人道支援を開始するよう指示したことを明らかにした。

ロシア側の反発は必至で、米露間で新たな緊張を招きそうだ (※追加1へ続く)。
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「ロシア軍が「停戦違反」=グルジア政府-首都方向に戦車の列」(8月13日 時事通信 /モスクワ) _ グルジア・南オセチア自治州をめぐる軍事衝突で、ロシア、グルジア両国が13日未明、和平案に合意した後、グルジアでは戦闘や空爆は止まった。 しかし、AFP 通信によると、同日午後、ロシア軍の戦車や兵員輸送車の車列が同国中部の町ゴリから首都トビリシ方面に移動するのが目撃された。 グルジア政府高官は深刻な懸念を表明、「停戦違反だ」と非難した (※追加2へ続く)。
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「ロシア、軍事作戦を終結=紛争前の状態へ軍撤退-グルジアは CIS 脱退表明」(8月13日 時事通信 / モスクワ) _ ロシアのメドベージェフ大統領は12日、南オセチア自治州問題をきっかけに開始したグルジアへの軍事作戦終了を決めたと表明した。 同大統領はまた、欧州連合 (EU) 議長国フランスのサルコジ大統領と会談し、南オセチア紛争の解決に向け、ロシア、グルジア両軍を撤退させ、戦闘以前の状態に戻すことなど6原則で合意した。 ただ、グルジアのサーカシビリ大統領は独立国家共同体 (CIS) からの脱退を宣言するなど、事態の収拾が図られるまでには曲折も予想される (※追加3へ続く)。
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「南オセチア衝突:対グルジア作戦終了 ロシア、非難浴び決断か」(8月13日 毎日新聞 / モスクワ) _ ◇ NATO 加盟問題、一定の揺さぶり ◇
グルジア南オセチア自治州をめぐる軍事衝突で、ロシアが12日に作戦終了を決めたのは、国際社会から非難の集中砲火を浴びて孤立感を強めていたことや、これまでの攻撃でグルジア側に一定のダメージを与えたことで “矛の収め時” と判断したためとみられる (※追加4へ続く)。
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「ロシア大統領、軍事作戦の停止指示 南オセチアの武力衝突」(8月12日 CNN / モスクワ) _ ロシア軍が武力介入したグルジア・南オセチア自治州の軍事衝突で、ロシアのメドベージェフ大統領は12日、同国軍に作戦終了を命じたとテレビ声明で発表した。 グルジアに懲罰を与え、自治州の住民、ロシア和平維持軍の安全確保を果たしたためと語った (※追加5へ続く)。
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ウィキペディアから__キューバ危機 (The Cuban missile crisis) は、アメリカのすぐ南に位置するキューバにおいて、1962年10月15日から13日間続いた、米ソ間の冷戦が頂点に達して核戦争の危機を招いた国際緊張の事である。

当時、ソ連は兵器提供の代わりに核ミサイルをキューバ国内に配備しはじめた。 アメリカは偵察飛行を強化していて、米本土を射程内とするソ連製準中距離弾道ミサイルの存在を発見、米政府は激烈な反応を示した。

フルシチョフはケネディの条件を受け入れ、キューバに建設中だったミサイル基地やミサイルを解体し、ケネディもキューバへの武力侵攻はしないことを約束、その後63年4月トルコにある NATO 軍のジュピター・ミサイルの撤去を完了した。
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グルジアは、アゼルバイジャンのカスピ海産石油を、ロシアを経由せず トルコへ運ぶパイプラインが通る要所にある。 サーカシビリ政権は、欧米への傾斜を強め、北大西洋条約機構 (NATO) への加入を熱望、NATO もグルジアの加盟を認める方針を打ち出していた。
 
米国が東欧のポーランド、チェコに建設を計画中のミサイル防衛施設に加え、グルジアの NATO 加盟で、米国のミサイル基地がロシアの南に設置されるとなれば、ロシアにとって大きな脅威となるのは簡単に理解できることだ。

だから、全く同じ条件とはいえないが、62年の米国にとってのキューバ危機は、現在のロシアにとってのグルジア危機といえなくもないだろう。

90年頃のソ連崩壊後のロシアは貧乏国だったが、今のロシアは原油が高騰して、戦争をする資金はフンダンにある。 また、強権的政治を得意として、国内に人気のあるプーチンが率いているのだから始末が悪い。

一先ず、グルジア軍が撤退して戦闘拡大が収まったのは朗報だが、ロシアも軍拡大行動は止めるべきだ。 そのためには、欧米首脳陣による駆け引きで、どこまでロシアに軍事作戦を思いとどまらせることができるかにかかっている。

唯一の超大国のブッシュ大統領の本気度が試されている、といっても過言ではない。 キューバ危機の時は、ケネディが本気で核戦争覚悟でフルシチョフとやりあった「核戦争の瀬戸際」だった。

以上


※追加1_ ブッシュ大統領は、支援物資を搭載した空軍のC17輸送機1機がすでにグルジアに向かっていると述べ、「今後、空軍機と海軍の艦船を駆使して人道支援・医療物資を送り込む」と強調。 ロシアに対し、「通信手段および港や空港、道路などの開放」を要求した。

大統領はまた、ライス国務長官を近くグルジアの首都トビリシに派遣し、米国が親米のサアカシビリ政権を「断固支持する」との立場を伝える方針を明らかにした。
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※追加2_ AFP 通信記者はゴリから約 10km 地点で、ロシア軍の戦車など約 60両 がトビリシ方面に移動するのを目撃した。 米 CNN テレビは、グルジア政府高官の話として、ロシア部隊が向かっているのはトビリシではなく、近郊にある無人の基地だと伝えた。
 
これより先、グルジア国家安全保障会議のロマイヤ書記はゴリにロシア軍戦車、装甲車約 50両 が展開していると述べた。 サーカシビリ大統領は「停戦にもかかわらず、ロシア部隊がグルジア領内を動き回っている」と非難した。
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※追加3_ メドベージェフ大統領は、セルジュコフ国防相らから戦況報告を受けた後、「南オセチアへの侵略者は罰せられた。 ロシア平和維持部隊と住民の安全は回復された」とし、軍事作戦の終結を決定したと述べた。 メドベージェフ、サルコジ両大統領が合意した原則には、武力行使の回避や軍事行動の全面停止のほか、グルジア、ロシア両軍が軍事行動開始前の場所に撤退することが盛り込まれている。 また、南オセチア自治州、アブハジア自治共和国の地位や安全保障に関する国際的な討議を始めるとしている。 サルコジ大統領は共同記者会見で、EU はグルジアに平和維持部隊を送る用意があると表明した。
 
しかし、AFP 通信などによると、ロシア軍機による空爆はこの日も続き、グルジアのグルゲニゼ首相は「ロシア軍が作戦を停止したとの確証が必要だ」と述べ、総動員態勢を維持する方針を表明。 グルジア西部のアブハジア自治共和国では12日、グルジア側が実効支配していたコドリ渓谷を分離派政府部隊が制圧した。
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※追加4_ ロシアは一貫して、最初に攻撃を始めたのはグルジア軍で、南オセチアの住民2,000人を「虐殺」したグルジアこそ非難されるべきだと主張。 プーチン首相も11日、「侵略者 (グルジア) を侵略の被害者にすりかえ、白を黒と言いくるめる」と欧米の論理にかみついた。 だが欧米世論のすう勢はロシアの「行き過ぎた」反撃に予想以上に厳しく、国連安保理でもロシアは孤立無援を強いられた。
 
一方でロシアは、南オセチアやアブハジアの独立派勢力支配地域だけでなく、グルジア「本土」への攻撃にも踏み込み、グルジアの軍事力や国民心理に一定のダメージを与えた。 少なくとも当面は独立派勢力地域への「再反撃」を封じられるだけの成果を上げたと判断した可能性もある。
 
ロシアは今回、大半がロシア国籍を持つ南オセチアの住民と、平和維持軍として駐留するロシア軍兵士の「防衛」を名目に軍事介入した。 だが、最大の狙いは北大西洋条約機構 (NATO) 加盟を目指すサーカシビリ政権を揺さぶることだったとの見方が強い。

ロシアの軍事評論家フェリゲンガウエル氏は「4月の NATO 首脳会議でグルジアの将来の加盟が約束された時から準備されてきた」と指摘する。 グルジアに NATO 加盟を断念させ、ロシアの勢力圏を確保するのが戦闘を主導した「シロビキ」(治安・情報機関出身者) の狙いだったとの見方だ。 ただ軍事介入は、国際社会の反発に加え、株価の下落など経済的なマイナスを生み、「どこまで戦闘を続けるか政権内で激しい議論があった」と推測する。
 
グルジア軍の攻撃が始まった8日、休暇中だったメドベージェフ大統領は軍事介入の決定まで半日を要した。 一方、強硬派のプーチン首相は五輪開会式出席のため訪れていた北京から北オセチア共和国に直行し、避難民を見舞うなど非常時の人心掌握力の強さを見せつけた。 その中で、軍事介入の継続がロシアの経済や国際社会での立場に悪影響を及ぼすと考えたリベラル派が、大統領に停戦の決断を迫った可能性もある。
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■ ことば ■
◇ グルジア空爆地域 ◇
ロシア軍は今回のグルジア攻撃で、首都トビリシや西部セナキの近郊など各地の空軍基地を空爆した。 アブハジア自治共和国内で唯一グルジア側が支配するコドリ渓谷も重点的に爆撃。 さらにカスピ海の石油をアゼルバイジャンからトルコの地中海沿岸に運ぶ「BTC パイプライン」のルート周辺や、海軍基地を持つ黒海沿岸のポチなど戦略的な要衝も狙い撃ちしている。 ロシア側は軍事施設が対象だとしているが、ゴリなどでは民間人にも多くの犠牲が出た。
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■ ロシア、グルジアを巡る最近の動き ■
3月5日 南オセチア自治州議会、国連やロシアに独立承認求める書簡送付。

4月16日 ロシア、南オセチアとアブハジア自治共和国を支援すると発表。

21日 グルジアの無人偵察機がアブハジアで撃墜され、サーカシビリ大統領が露へ抗議。

5月26日 国連グルジア監視団が、無人偵察機を撃墜したのはロシアの戦闘機と結論。

8月6日 南オセチアで独立派部隊とグルジア軍部隊が交戦。

8日 グルジア軍が南オセチアの州都ツヒンバリを包囲。 サーカシビリ大統領が国民総動員令を発令。

9日 サーカシビリ大統領が「戦時状態」入りを決定。

10日 ロシア軍がツヒンバリをほぼ制圧。 グルジアの首都近郊を空爆。

11日 サーカシビリ大統領、欧州連合提案の停戦案に署名。

12日 ロシアのメドベージェフ大統領が軍事作戦終了を決定。
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※追加5_ グルジア軍に多大な損害を与え、組織崩壊をもたらしたとの戦果も誇示した。 AP 通信によると、大統領は国防省に対し、グルジア軍が抵抗、攻撃的な動きを改めて見せた場合、せん滅も指示した。

ロシア軍は今回の軍事作戦で、グルジアからの分離独立を求める南オセチアやアブハジア自治共和国以外のグルジア領内にも侵攻、港湾、町、軍基地などに空爆も加えている。 これに対し、国際社会からは即時停戦を求める声が強まっていた。

この中で、親米派のグルジアのサアカシュビリ大統領はロシア側に提示する停戦案に署名。 文書は、調停役である欧州連合 (EU) 議長国のフランスのクシュネル外相と、全欧安保協力機構 (OSCE) 議長国、フィンランドのストゥブ外相によってグルジアからモスクワに運ばれ、ロシア側に手渡された。 フランスのサルコジ大統領も今回の軍事衝突の和平調停でモスクワ入りする。

ただ、ロシアのラブロフ外相は、事態解決についてサアカシュビリ・グルジア大統領の辞任、グルジア軍の南オセチア自治州からの恒久的な撤退の保証を要求。 ロシアは同大統領と交渉しないとの強硬姿勢も示した。 ロシアのチュルキン国連大使は11日、即時停戦を求める国連安全保障理事会の決議案について、グルジアによる自治州での軍事作戦などに触れていないとして、受け入れを拒否する立場を表明した。

サアカシュビリ大統領は今回のロシア軍の作戦を侵攻と非難、EU、米国などに支援を求めた。

以上

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