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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

写真報道が世論を喚起すると

2015年09月17日 | 事件事故の多い世
上右写真は、2日 トルコ南西部ボドルム近郊の浜辺で発見された男児の遺体を抱える警察官 (AFP=時事)。 下左はハンガリー南部ロスケで、警察の規制線を突破した女の子を蹴る女性テレビカメラマンを写した映像からの一コマ (9日作成 AFP=時事)。 下右は転倒する親子 (9月8日 ロイター/アフロ)。
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これまでも 難民・移民問題は、時々報じられてはいましたが、どこか他人事のような感覚でのニュースが多かったですね。 ところが、9月初めにトルコからギリシャにシリア難民家族ら23人がボートに乗って渡ろうとして転覆、12人が犠牲となりました。

その中の1家族4人のうちの3人が亡くなり、その3歳の男の子の遺体がトルコの砂浜に打ち上げられ、その遺体を警官が抱きかかえる様子の写真が配信されると、世界中に衝撃を与えました。
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「溺死したシリア難民の男児の写真に世界が衝撃」(9月4日 WSJ) __ ※追加1へ
「難民男児の遺体漂着映像、欧州各国に衝撃」(9月4日 TBS 系 JNN)
「シリア移民の男児の死に心痛め、移民支援に寄付続々」(9月5日 AFP=時事)
「水死したシリア男児、父親の手で故郷に埋葬」(9月5日 AFP=時事)

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他人事だった難民・移民問題がにわかに注目され、多くの難民たちが目指していたドイツが今年だけで 80万人 の難民を受け入れる方針を決めました。
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難民受け入れのドイツとは対照的に、ドイツへの通過国となったハンガリーは難民には厳しく、国境に有刺鉄線を築こうとするなど、欧州各国でも対応がバラバラです。 そのハンガリーでの難民絡みの写真がまた1つ、世界の耳目を集めました。 今度は非難の嵐です。
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「ハンガリーの女性カメラマン … 難民を転ばせ解雇」(9月9日 Yahoo!ニュース )
「逃げる移民を蹴った女性カメラマン、世界で怒りの声」(9月10日 AFP=時事) __ ※追加2へ
「ハンガリーのカメラマン、難民を蹴って解雇」(9月10日 CNN)

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なぜ難民が発生するのか? なぜドイツを目指すのか? それは発生する中東地域が不安定で、内戦が続き 過激派勢力の ISIS (いわゆるイスラム国) も入ってきて、混乱しているため、やむにやまれず国外へ脱出、受け入れ国のドイツを目指すというわけです。

その途中のトルコやハンガリーでの移動中 危険を犯して渡航しようとして難破したり、通過国からは冷たい扱いを受けるということのようです。 受け入れに消極的なハンガリーへの移民を望む難民はおらず、ハンガリーとしても ある意味 “いい迷惑” なのでしょう。 その姿勢が取材するカメラマンの態度にも出てしまった、こういうことのようですね。

ハンガリーにしてみれば、通過した後にはゴミが散乱し、しかも途中で泊る場所やトイレ、食料を提供するのですから、その心情が理解できないこともないですね。 ほっておいたら、どうなるでしょうか __ 恐らく 所構わず排泄し、寝泊まりし、食べ物を探して 中には … に及ぶ者も出ないとも限りません。 

列車に殺到すれば 交通機関もマヒし、高速道路を歩けば 渋滞で交通が阻害されるし、と様々な面での悪影響が出てくるのは避けられません。 難民問題の解決策はこれだ、といえないのがもどかしい限りですね。 どの国も対症療法的に、対応するしかないのかもしれません。

以上


※追加1_ その子の名前はアイラン。 内戦で混乱するシリアから家族と一緒に逃れてきた3歳の男の子だった。

アイランちゃんの旅は欧州の避難所で終わるはずだった。 だが、この旅でアイランちゃんは命を落とし、第2次世界大戦後で最悪の難民危機に巻き込まれた人々の窮状を世界に印象づけた。

トルコの海岸に打ち上げられた、アイランちゃんの遺体の画像は世界中に衝撃をもたらした。 世界中で激しい怒りを伴う世論が巻き起こり、アイランちゃんの親類が提出した難民申請を拒絶した、中東から遠く離れたカナダの政治指導者らを困惑させている。

赤いTシャツと短パン姿で波打ち際にうつぶせに横たわる姿を撮影された男の子はアイラン・クルディちゃんと確認された。 トルコとの国境に近いシリアのコバニから逃れてきたクルド人だ。 コバニでは中東の過激派組織「イスラム国 (IS)」とクルド人武装勢力との間で激しい戦闘が数カ月間にわたって続いている。

アイランちゃんは現地時間2日未明に起きたボートの転覆事故で溺死した。 長さ15フィート (約 4.5メートル) のボートはトルコのビーチリゾート、ボドルムからギリシャのコス島へ向かっていた。 転覆事故でボートに乗っていた12人が死亡した。 アイランちゃんの5歳の兄、ガリプ君と母親のリハンさんもこの事故で死亡した。 父親のアブダラさん (40) だけが助かった。

アブダラさんは3日、悲しみにくれながら、家族の遺体をコバニに移送する準備を進めていると記者団に語った。 そこで遺体を埋葬し、自分はコバニに戻るつもりだと話した。

アブダラさんは近くの町ムグラにある死体安置所の外で、「これからは私も (コバニで) 生きていく。 家族と一緒に埋葬されたい」と話した。

「私の子供たちは世界で一番美しい子供たちだった。 毎朝 遊ぼうといって私を起こした。もう彼らはいない。 私の今の望みは妻と子供たちの墓の横に座ることだ」

アブダラ・クルディさん一家は3年前にトルコにやってきた。 シリアの首都ダマスカスで床屋をしていたアブダラさんは戦闘から逃れるためシリア北部のアレッポに移り、それからトルコとの国境に接したクルド人の街コバニに逃れた。 アブダラさんの フェイスブックのページにはイスタンブールのボスポラス海峡をわたる一家の写真や、新しくできたイスラム教の礼拝堂「イェニカミ」の隣でハトにえさをやる家族の写真が掲載されている。

アブダラさんは2日、病院のベッドでシリアのラジオ局の取材に応じ、トルコに移り住んでから建設現場で1日 50トルコリラ (約2000円) の賃金で働いていたが、生活は苦しかったと話した。 一家はカナダに住む親戚のティマ・クルディさんからの仕送りを家賃の足しにしていた。

バンクーバー郊外に住むティマさんは3日、シリアにいる父親がアブダラさんに欧州へ行くようすすめたと話した。 欧州で悪くなった歯を治療し、家族がトルコを離れられる手段を見つけるよう促したという。 ティマさんは3週間前から旅行の費用を少しずつ電信為替で送金し始めた。

そのすぐ後にアブダラさんがティマさんに電話をしてきて、妻が残っても2人の子供たちを養えないので、「もし行くなら、みんな一緒に行く」と語ったという。

ティマさんが先週、アブダラさんの妻と話した際、自分は泳げないから水が怖いといっていたという。 ティマさんは「『無理には行かせられない。 行きたくないなら、行かないほうがいい』と彼女に伝えた」と話した。「でもみんなで行こうと決めたのだと思う」

アブダラさんは遺体安置所で、暗闇に包まれたトルコの海岸を出発した後、何が起こったかを話した。

「海に出てすぐ、船長は波が高すぎると判断し、かじを切った。 たちまち波の衝撃を受けた。 彼はパニックになり、海に飛び込んで逃げた。 私がかじを握ったが、波が高すぎてボートは転覆した。 妻を腕に抱きかかえたが、みんな死んでしまった」

カナダのティマさんは、アブダラさんがトルコの現地時間で2日午前3時頃にメールを送ってきたと話す。 一家が出発したことを知らせる内容だった。 だが、次にアブダラさんと話した時、彼は打ちのめされた様子でこう話した。 両方の腕に子供を一人ずつ抱えて必死に溺れないように頑張ったができなかったと。

アブダラさんはティマさんに、「(子供たちが)『お父さん、死なないで』と叫んだ」と話したという。 そして、子供たちが息絶えたことに気付いたとき、アブダラさんは目を閉じ一人ずつ腕を離した、と。

またアブダラさんは、「子供たちを救うためにできることはすべてやったが無理だった」、「この子たちを世界の目を覚ますきっかけにしなければならない」とティマさんに語ったという。

アブダラさんは密航業者にギリシャまでの安全な渡航費用として 4000ユーロ を支払ったと話す。 トルコのメディアは3日、警察当局がボートの手配に関与したとして4人のシリア人容疑者を拘束したと伝えた。

世界中のメディアが溺死した男児の画像をさまざまな形で報じた。 その多くが、難民の救援に消極的だとして先進国に怒りの矛先を向けている。

これを受けて 来月のカナダの総選挙の争点は難民危機に対する同国の対応に移った。 ハーパー首相は3日、政府の難民対応の実績を挙げて擁護し、今後も一層の努力をすると約束した。

カナダのメディアはティマさんが2日に話したこととして、アイランちゃんの家族はカナダへの移住を申請していたと伝えた。 だが、3日になってティマさんはその申請がもう一人の男兄弟、モハンマドさんのものだったと話した。カナダ移民局によると、「難民であることを証明する法的要件を満たしていなかった」ため、申請は拒否された。

トルコのエルドアン大統領は、難民問題とその背景にある紛争への取り組みが効果を上げていないとして欧州を非難している。 トルコはすでに 170万人 のシリア難民を受け入れている。 シリア国内にも 400万人 の難民がいると推計されている。

エルドアン大統領は欧州連合 (EU) が難民受け入れの分担をめぐってもめている間に、トルコやヨルダン、レバノンといったより貧しい国がシリアやイラクなどからの難民を数百万単位で受け入れているとして EU を非難した。

「地中海を難民の墓場に変えた欧州諸国はすべて、難民を死に追いやった罪を背負っている」とし、「地中海で溺れているのは難民だけではない。 われわれの人間性もだ」と述べた。

難民のための避難所増設を求める世論が高まっている英国では3日、キャメロン首相に難民申請者をより多く受け入れるよう要求するオンライン請願書への署名者数が1日前の 4万人 から 30万人 に急増した。

キャメロン首相は男児の溺死画像に、「深い衝撃を受けた」とし、英国の「道徳的な責任」を果たすことを約束した。 フランスのバルス首相は、男児の画像が欧州による迅速な行動の必要性を浮き彫りにしたと指摘した。

欧州各国の3日朝のテレビ番組は溺死男児の画像が持つ衝撃度を比較するため、ベトナム戦争で投下されたナパーム弾から裸で逃げる少女の写真を引き合いに出した。 1972年にカメラマンのニック・ウット氏が撮影したこの9歳の少女の写真は優れた報道や作品に贈られるピュリツァー賞を受賞した。

海岸で溺死したアイランちゃんを撮影したトルコ・ドアン通信のカメラマン ニルファー
・デミール氏は遺体を見たとき、「血が凍りついた」と話す。 デミール氏は2003年から難民・移民たちの姿を撮り続けている。

「私にできる唯一のことは、彼の叫び声を届けることだった」とし、「今日から何かが変わることを期待する」と語った。
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※追加2_ ハンガリーのセルビア国境付近で、警察から逃げる移民らに足を引っ掛けて転ばせたり、子どもを蹴ったりする女性カメラマンを写した映像が、世界中で怒りの声を巻き起こしている。

カメラマンのペトラ・ラースローさんの行為をめぐる写真や映像、コメントなどを掲載するためにフェイスブックで立ち上げられた「Wall of Shame (恥の壁)」ページは、9日午後までに 1万6000人 近くの「いいね」を集めた。 あるユーザーは、「あなたは、自分の職業の面汚しだ」と投稿している。

映像は、8日夜にソーシャルメディア上で拡散し始めた。 その後、ハンガリーの2つの小規模な野党がラースローさんを刑事告発したが、警察による捜査が行われるかどうかは今のところ不明だ。

この出来事はセルビア国境近くの移民集合地点で、数百人の移民が警察の包囲網を突破した時に起きた。 映像の中でラースローさんは、子どもを抱えて全力で走る男性にわざと足を引っ掛けたり、走っていた別の子どもを蹴ったりしたとみられる行為が捉えられている。

ラースローさんは後に、ハンガリーの極右政党ヨッビクに近いインターネット番組放送局 N1TV に所属していたことが判明したが、この映像がきっかけで解雇された。

以上

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