原発問題

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『除染が続く福島での悲劇』<リンゴが腐るまで ~オリンピックと福島県~> ※8回目の紹介

2016-06-23 22:11:41 | 【除染が続く福島での悲劇】

*『リンゴが腐るまで著者 笹子美奈子 を複数回に分け紹介します。8回目の紹介

『リンゴが腐るまで』原発30km圏からの報告-記者ノートから-

著者 笹子美奈子

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**『リンゴが腐るまで』著書の紹介

第1章 オフサイトで起きていること

オリンピックと福島県

(前回からの続き) 汚染水問題と並行して大きな課題となっていたのが、中間貯蔵施設問題だ。建設候補地の大熊、双葉、樽葉町の3町ではボーリング調査が行われていた。建設受け入れの是非をめぐって、住民は先行きの見えない状況に立たされていた。中間貯蔵施設ではなく、最終処分場になってしまうのではないか。そうなると、もう一生ふるさとにはもどれない。東京に電気を送り続け、原発事故で避難生活を余儀なくされ、今度はふるさとをごみ捨て場として提供する。東京のためにまた犠牲になる。なぜ福島ばかりが犠牲にならなければならないのか。2014年5~6月、国が主催した中間貯蔵施設の住民説明会では、そんな住民のやり切れない思いが爆発した。

「なぜ恩恵を受けてきた東京が、何も知らないでオリンピックに浮かれて、私たちがその思いまで受け止めなければならないのか。東京に造ればいいでしょう。東京湾とか埋め立てて、そういうことがなぜできないんですか。すべてを福島で受け入れるなんて無理ですよ、そんなの」

「最終処分場はどこに造るのか。最終処分場を造る場所を選定して、それから中間貯蔵施設を造らせてくださいというのが当たり前じゃないのか。我々のふるさとをどうしてくれるのか。いいですか。新潟や福島で造った電気は、埼玉や東京や神奈川でみんな使っているんでしょう、そこに処分場を造ったらどうなんですか。安全安心だって言った原発を、東京に造ったらどうなんですか。安全だって言ったんだ。絶対に」

「オリンピックと福島県」は、次回に続く

2016/6/27(月)22:00に投稿予定です。 

リンゴが腐るまで 原発30km圏からの報告‐記者ノートから‐ (角川新書)


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