藤村修官房長官は2日の記者会見で、東京電力福島第1原発2号機で臨界が一時的に起きた可能性がある問題について、首相官邸や経済産業相への連絡が遅かったとして、枝野幸男経産相が深野弘行原子力安全・保安院長に厳重注意したと発表した。
藤村氏は「原発事故収束の取り組みは政権の最優先の事案で、場合によっては核分裂反応に発展している可能性があるという情報だった。速やかに伝達すべきだった」と語った。
核分裂で発生する放射性キセノンが検出されたのは1日午後。保安院は1日夜の段階で東電から連絡を受けたが、藤村氏は「(保安院は)温度や圧力のデータからただちに危険を生じる事態でないということで、翌朝に官邸や経産相に報告すると判断したと聞いた」と経緯を説明した。
保安院は首相秘書官に2日午前7時過ぎに連絡し、野田佳彦首相には秘書官から報告が入った。その後、枝野氏に伝わり、藤村氏が報告を受けたのは午前9時ごろだった。【小山由宇】
(毎日新聞 2011年11月2日 19時38分)
NHK 11月2日 12時9分
東電“一時的に臨界の可能性”
東京電力福島第一原子力発電所の2号機で、1日に採取した格納容器内部の気体から燃料のウランが核分裂したときに出来る放射性物質のキセノンが検出されました。原子炉の圧力や温度などに大きな変動はありませんが、東京電力は、最近、核分裂反応が連続する臨界が一時的に起きた可能性があるとみて、監視を続けることにしています。
福島第一原発2号機では、先月28日から格納容器の中の気体を吸い出しフィルターを通して放射性物質を取り除く装置の運転を始めていて、この装置の出口付近で放射性物質の種類や濃度を測定して分析しています。
その結果、1日に採取した気体から、燃料のウラン235が核分裂したときに出来る放射性物質の
▽キセノン133が1立方センチメートル当たり100万分の14ベクレル、
▽キセノン135が1立方センチメートル当たり100万分の12ベクレル
検出されたということです。
キセノン133は、放射性物質の量が半分になる半減期が5日、キセノン135は、半減期が9時間といずれも短いため、東京電力は、最近、核分裂反応が起き、臨界が一時的に継続した可能性があるとみています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111102/t10013675691000.html リンク切れ
http://blog.goo.ne.jp/jpnx02/e/34128c00ddf5b9157c620e2e2683aeac からの情報
(2011/11)一定の基準を超えない場合、
「臨界」していても、「臨界していない」ことに変更する by 東京電力
小出裕章が語気を強めて批判、東電が『臨界』の判定基準を見直し 11/7(1)
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65774186.html
水野「…今回のキセノン検出に絡んで、臨界、の判定の基準を見直し再検討するんだそうですね。」
平野「あの……東電が判定基準について経産省に、報告したというようなことを言ってますねえ。見直しを含めて」
小出「(笑)そんな基準はもともとありません」
小出「臨界というのはもう物理学的に明確な定義があります」
小出「核分裂の連鎖反応が続くという、それが臨界です。」