杉並の純一郎(3)

2009年12月で68歳に!
先の戦争が一体なんだったのかを今一度勉強し、次の世代に伝えてゆきたい。

今、危機にある日本

2006-10-05 07:51:53 | Weblog
今、危機にある日本

 少し古いが1998年発行の「戦略的日本外交のすすめ」(編著者 田久保忠衛 新井弘一 平松茂雄)を読んだ。なかなか面白い本だ。現在読んでも読み応えがあるがその中の一点、いまさらながらではあるが、改めて中国が日本の国連常任理事国入りにあれだけ反対した理由が飲み込めた。

 149ページ 地域紛争における国連の役割(1)国連創設の目的
「国連創設の目的は、国際の平和と秩序を維持することにあり、そのため国連は国連安保理の権限を強化し、紛争の平和的解決に努力するが、それでもなお紛争が解決出来なかった場合に、国連軍を編成することにより紛争処理にあたるということにあった。

しかしながら、冷戦期における紛争解決のため、国連が果たした役割は限定的なものであった。それは、国連が厳しい冷戦構造の下で安保理における拒否権発動によって充分機能しなかったためである。国連軍も1950年の朝鮮戦争勃発時に、在韓米軍を軸とする朝鮮国連軍を非常の手段として認知するという例外的措置により編成された唯一の例を除いて、ついに編成されることなく今日に至っている。」
朝鮮戦争当時には、共産中国は国連メンバーではない。従って、共産中国がメンバーとなってからは唯一の例外も存在しないことになる。

又、本書は東アジアでは冷戦は終了していないといっており、紛争地域である朝鮮半島、台湾に中国、ロシアの存在を考えれば、私もその考えに同意できる。
ならば、中国、ロシアを絡めた紛争に関して、日本を含んだ拒否権の無いアジア諸国家にとっては国連を通じての紛争解決という手段は無いに等しいといっても良かろう。

そう考えると喩え日米安保があるにせよ、日本の安全ということがいかにもろい前提にあるか、慄然とせざるを得ない。

 石原慎太郎は産経に月一連載の「日本よ(10月2日)」で述べている。
「時間的、空間的に狭小となった今日の世界では、近隣の外国の趨勢が自国に大きな影響を与える可能性は多大となった。その視点で言えばアメリカ国防総省が‘彼らに脅威を与える国などありはしないのに、極端な軍事力拡大を行いつつある中国の姿勢は不可解’といっているように、太平洋の覇権まで目指して軍事大国に成りつつある中国の今後在り方は日本の近未来を左右しかねぬ要因をはらんでいる」としている。そしてこのサブタイトルは「日本の近未来の危機」である。

 日本は決して中国の口車に乗ってはならない。前にも言ったが「中国の嘘」を書いた
中国人の「何清漣」はいう、「中国人の言うことは信じるな、その行いを見よ」と。

 中国は安保理事国であることを利して、私のオリジナルな表現ではないが‘かつての中国文明圏を国境に変えて’アジアを睥睨しようとしていることは明白である。そのためには中国文明を抜け出て自らの文明を持つ「日出国の天子」をいだく日本は彼らにとって目に上の‘たんこぶ’以外のなにものでもない。

 心赦す相手ではないことは確かであり、安易に日中友好には戻れない。

 安倍総理よ!訪中で気を赦しゆめゆめ彼らの言葉に騙されるではないぞ!

韓国は対米対応を変更か?

2006-10-04 13:43:28 | Weblog
 
 韓国大統領は対米外交方針を変えたのでは?

 国連事務総長が韓国からでることになりそうであり、これを日米が支持することに若干の違和感を持たないでもないが、ひょっとすると韓国政権内部に外交方針変更があったことに起因しているのではないか?

 これを思うのは現大統領が14日ブッシュ詣でをした翌15日金大中前大統領が「韓米同盟をゆるぎないものにする」という講演を国内で行っていることから憶測される。

 ならば、安倍総理とのトップ会談の合意もうなずけるが、少し深読みか??

中国の核ミサイルこそが日中の問題点だ!

2006-10-03 09:08:38 | Weblog
中国の核ミサイルこそが日中の問題点だ。

 これまで靖国問題を中心に色々と日中問題を取り上げてきたが、良く考えてみれば日本が最優先して取り組まなくては成らないことは、北朝鮮の核問題ではなく、日本の安全保障にとって最も危険な要素である中国の核ミサイルであることを認識し議論するということを怠ってきているということである。これに比べれば北朝鮮の核問題など「おあそび」に過ぎないし、その意味から言えば日朝国交回復には拉致問題を最優先するという新総理の発言は正しい。

 久間防衛庁長官は中国の軍事力をはじめに脅威と言い、翌日の会見で懸念材料などと言い直しているが、これなどはもってのほか。ラムズフェルドが言ったように「周辺に中国に脅威を及ぼすものがいないのに、何のために軍事力を増強するのか」の一言につきる。
 すなわち、中国は自らの武力、とりわけ「核ミサイル」をもって周辺諸国を脅迫・恫喝し属国化しようとしているに他ならない。我々はすでにチベット、ウィグル地区での中国共産党の暴政をしっているし、台湾への武力侵攻をも法制化した。そして、言われるところではいまやミャンマーもその対象となっているようである。

 この延長線上に日本がその標的であることは言うまでも無い。

 安倍新総理は週末に中国に赴き、胡主席と会談との話も出ているようだが、二人で胸襟を開いて話をするつもりなら、「中国の核ミサイルが日本の安全保障の脅威である。中国は日本の右傾化を意図して懸念を表明しているようであるが、中国こそ日本の安全保障への危機感を理解するべきだ」と言明するべきである。

 日本にとりアメリカとの同盟関係を維持してゆくことは外交の根幹であることは間違いがないが、アメリカの力に翳りがみえ、孤立化の気配も感じられる今、日本は自らを守らねば成らない立場に追い込まれている。このことを日本政府が等閑視するなら日本の21世紀の行く末は、かって中国要人が豪州で発言したとおりに「遠からず滅びる」運命に在ると言えよう。

 「靖国」だけが問題なのではない!