今、危機にある日本
少し古いが1998年発行の「戦略的日本外交のすすめ」(編著者 田久保忠衛 新井弘一 平松茂雄)を読んだ。なかなか面白い本だ。現在読んでも読み応えがあるがその中の一点、いまさらながらではあるが、改めて中国が日本の国連常任理事国入りにあれだけ反対した理由が飲み込めた。
149ページ 地域紛争における国連の役割(1)国連創設の目的
「国連創設の目的は、国際の平和と秩序を維持することにあり、そのため国連は国連安保理の権限を強化し、紛争の平和的解決に努力するが、それでもなお紛争が解決出来なかった場合に、国連軍を編成することにより紛争処理にあたるということにあった。
しかしながら、冷戦期における紛争解決のため、国連が果たした役割は限定的なものであった。それは、国連が厳しい冷戦構造の下で安保理における拒否権発動によって充分機能しなかったためである。国連軍も1950年の朝鮮戦争勃発時に、在韓米軍を軸とする朝鮮国連軍を非常の手段として認知するという例外的措置により編成された唯一の例を除いて、ついに編成されることなく今日に至っている。」
朝鮮戦争当時には、共産中国は国連メンバーではない。従って、共産中国がメンバーとなってからは唯一の例外も存在しないことになる。
又、本書は東アジアでは冷戦は終了していないといっており、紛争地域である朝鮮半島、台湾に中国、ロシアの存在を考えれば、私もその考えに同意できる。
ならば、中国、ロシアを絡めた紛争に関して、日本を含んだ拒否権の無いアジア諸国家にとっては国連を通じての紛争解決という手段は無いに等しいといっても良かろう。
そう考えると喩え日米安保があるにせよ、日本の安全ということがいかにもろい前提にあるか、慄然とせざるを得ない。
石原慎太郎は産経に月一連載の「日本よ(10月2日)」で述べている。
「時間的、空間的に狭小となった今日の世界では、近隣の外国の趨勢が自国に大きな影響を与える可能性は多大となった。その視点で言えばアメリカ国防総省が‘彼らに脅威を与える国などありはしないのに、極端な軍事力拡大を行いつつある中国の姿勢は不可解’といっているように、太平洋の覇権まで目指して軍事大国に成りつつある中国の今後在り方は日本の近未来を左右しかねぬ要因をはらんでいる」としている。そしてこのサブタイトルは「日本の近未来の危機」である。
日本は決して中国の口車に乗ってはならない。前にも言ったが「中国の嘘」を書いた
中国人の「何清漣」はいう、「中国人の言うことは信じるな、その行いを見よ」と。
中国は安保理事国であることを利して、私のオリジナルな表現ではないが‘かつての中国文明圏を国境に変えて’アジアを睥睨しようとしていることは明白である。そのためには中国文明を抜け出て自らの文明を持つ「日出国の天子」をいだく日本は彼らにとって目に上の‘たんこぶ’以外のなにものでもない。
心赦す相手ではないことは確かであり、安易に日中友好には戻れない。
安倍総理よ!訪中で気を赦しゆめゆめ彼らの言葉に騙されるではないぞ!
少し古いが1998年発行の「戦略的日本外交のすすめ」(編著者 田久保忠衛 新井弘一 平松茂雄)を読んだ。なかなか面白い本だ。現在読んでも読み応えがあるがその中の一点、いまさらながらではあるが、改めて中国が日本の国連常任理事国入りにあれだけ反対した理由が飲み込めた。
149ページ 地域紛争における国連の役割(1)国連創設の目的
「国連創設の目的は、国際の平和と秩序を維持することにあり、そのため国連は国連安保理の権限を強化し、紛争の平和的解決に努力するが、それでもなお紛争が解決出来なかった場合に、国連軍を編成することにより紛争処理にあたるということにあった。
しかしながら、冷戦期における紛争解決のため、国連が果たした役割は限定的なものであった。それは、国連が厳しい冷戦構造の下で安保理における拒否権発動によって充分機能しなかったためである。国連軍も1950年の朝鮮戦争勃発時に、在韓米軍を軸とする朝鮮国連軍を非常の手段として認知するという例外的措置により編成された唯一の例を除いて、ついに編成されることなく今日に至っている。」
朝鮮戦争当時には、共産中国は国連メンバーではない。従って、共産中国がメンバーとなってからは唯一の例外も存在しないことになる。
又、本書は東アジアでは冷戦は終了していないといっており、紛争地域である朝鮮半島、台湾に中国、ロシアの存在を考えれば、私もその考えに同意できる。
ならば、中国、ロシアを絡めた紛争に関して、日本を含んだ拒否権の無いアジア諸国家にとっては国連を通じての紛争解決という手段は無いに等しいといっても良かろう。
そう考えると喩え日米安保があるにせよ、日本の安全ということがいかにもろい前提にあるか、慄然とせざるを得ない。
石原慎太郎は産経に月一連載の「日本よ(10月2日)」で述べている。
「時間的、空間的に狭小となった今日の世界では、近隣の外国の趨勢が自国に大きな影響を与える可能性は多大となった。その視点で言えばアメリカ国防総省が‘彼らに脅威を与える国などありはしないのに、極端な軍事力拡大を行いつつある中国の姿勢は不可解’といっているように、太平洋の覇権まで目指して軍事大国に成りつつある中国の今後在り方は日本の近未来を左右しかねぬ要因をはらんでいる」としている。そしてこのサブタイトルは「日本の近未来の危機」である。
日本は決して中国の口車に乗ってはならない。前にも言ったが「中国の嘘」を書いた
中国人の「何清漣」はいう、「中国人の言うことは信じるな、その行いを見よ」と。
中国は安保理事国であることを利して、私のオリジナルな表現ではないが‘かつての中国文明圏を国境に変えて’アジアを睥睨しようとしていることは明白である。そのためには中国文明を抜け出て自らの文明を持つ「日出国の天子」をいだく日本は彼らにとって目に上の‘たんこぶ’以外のなにものでもない。
心赦す相手ではないことは確かであり、安易に日中友好には戻れない。
安倍総理よ!訪中で気を赦しゆめゆめ彼らの言葉に騙されるではないぞ!