杉並の純一郎(3)

2009年12月で68歳に!
先の戦争が一体なんだったのかを今一度勉強し、次の世代に伝えてゆきたい。

残念なアザデガン油田開発問題

2006-10-07 18:06:17 | Weblog


 どうやら国際石油開発とイラン政府とのアザデガン油田開発に関する国際石油開発の権利が当初の75%から10%程度になることになるようである。アメリカは今の段階で日本がたとえ10%でも投資することには反対の姿勢を示している。

 本件に関して非常に残念に思うことは、この交渉に経産省は民間に任せるという無責任な態度をとり続けたことであり、今ひとつは外務省を通じ国連安保理事国を中心とした諸外国に他国が日本の裏をかいてイランと手を結ぶことが無いように働きかけたり、声明を出したり、投資に反対するアメリカにまさかのときに原油の手当てに協力してもらうよう要請したりした形跡が見えないことである。

 私はこの春にも本件に関しての国際社会とりわけ国連安保理事国への働きかけの必要性を述べてきているが、これはアザデガンに限らない。サハリン 1/2 に就いても同じことが言える。資源外交の必要性を唱えながら国はこれまで民に問題を丸投げしているとしかみえない。

 日本は外国と比べれば原油の効率利用と言う面では遅れは取らない、いやむしろ最先端を行っているといっても良かろう。だから、市場価格で原油が手に入る限り大きな心配は不要だ。しかし、必要量の確保に関してはその対応が無いに等しい。これをどう確保してゆくか、日本政府はアメリカ政府を巻き込んででも解決への道程を立てねばならない状況になっている。

 ジョージ・フリードマンは the coming war with Japan という本の中で、石油資源をめぐって日米は再度見えるとしているが、その日本の立場をこれからの中国に置き換えてみるとぴったりである。日米が中国を相手に相対する。何故日米か、「米だけでは立向えないほどに中国は大きくなる、それがバランス オブ パワー」と岡崎久彦氏は最近のTVでコメントしていたが、納得できる話だ。