これからの北朝鮮外交は?
米国が北朝鮮と直接交渉した結果と言ってよいと思うが、米朝間で進展見られ、北の非核化が動き出している。米国国務省がクリントン時代の古いシナリオを持ち出し、不必要な譲歩を重ねていると批判するムキもあるが、そうとばかり言えないのではないか?シナリオが古くても情勢が変わっているから通用しているとも言える。ただ、拉致を抱える日本にとっては状況が不利に向かっていることは間違いない。
ブッシュ政権は北の核問題については、従来北との軍事同盟をもつ中国こそが非核化に向けてのリード役を務めるべきであるとし、中国に任せてきたがこれがうまく行かず北の核実験にまで至ってしまった。昨年の中間選挙で共和党が負けて、北を外交的に解決せざるを得なくなったという見方もあるが、中国がアメリカの期待に沿う動きを出来ず、又アメリカにとって核兵器を使ってでも北朝鮮を攻撃するという選択肢がない段階では、交渉ごとにしてゆくしかなかろう。在来兵器による攻撃ということは北の反撃による韓国の被害の大きさを考えればもともと選択肢足り得ない。日曜日の日高義樹のワシントンレポートで、北朝鮮はアメリカの安全保障に危険をもたらす相手ではないと名前を忘れたが上院外交委員が言っており、その意味では悪の枢軸発言は間違いであったと。
もう一つの問題として、アメリカが中国に朝鮮半島への主導権を渡したまま、北の問題が解決してゆけば、今の韓国の動きを見れば半島全体が中国の手に渡るようなものであろう。
そう思えば米朝が話し合い関係を修復することは、半島に拠点を残すことでもあり、その点だけを取れば悪くはない。一時、北が中国の介在を嫌いアメリカとの直接交渉を希望している理由が、中国主導でことが進めば、半島が完全に中国の属領化してしまい、これを嫌って核実験までに及んだと言う話も出たが、確かにアメリカが北と関係修復することは東アジアの平和と言う観点から言えば悪いことではないのだ。
一方、こうなってくると、ライスは来日して日本はアメリカの核の傘で守られていると大見得を切って帰っていったが、アメリカは中国にはもはや核は使えない、北朝鮮にも使えないと言うことであり、一体アメリカの核で日本はどう守られているのか、いや、もはや日本は守られていないことをはっきりと認識すべきであろうと思う。核使用があっても半島しかも北部への報復攻撃だけであり、その前に、日本に死人の山が出来る。持論になるが、日本も報復抑止核装備ぐらいは早急にしないといけない。
拉致は困った問題だ!北の核問題と拉致が絡み始めた当初は対象者が限られており、核と拉致を並べれば核を優先することも止むを得ない場合も出てこようと言う意見もあったが、対象者が増えアメリカ他で認知を受けた拉致に対して、今ではそんなことを言う人もいない。日本はこの拉致の問題を外交交渉だけでこれまで解決しようとしてきているが、これは本来武力をもってしても奪還に行くと言うのが国際社会の常識のなかでは、何もしてこなかったに等しい話になる。外国から見れば武力も準備せず日本は少し無茶な主張をしているといわれてしまいかねないのでは??後は2月の六カ国協議で拉致も平行して交渉してゆくという合意事項をどれだけ粘り強く頑張るか、最悪横になることが出来るのか?選択肢が限られている。後はむしろ六カ国を進めるために国内にどう説明してゆくか、そっちが重要になってこよう。ここにも軍事的対応の遅れが露呈してきている。
等と書いていたら、今朝28日の産経はアメリカの日露を除いた4ヶ国協議の話が出てきた。拉致に関する日本を指示すると言っていたアメリカの裏切りと声高に叫ぶのも一計かもしれないが、所詮拉致は日本の主権の問題であり本来日本独自に解決する必要のある問題であることを日本は認識する必要があるだろう。朝鮮総連同様いままで日本国としてするべきことをしていなかった‘つけ’が回って来たことを思い起こすことであり、このままでは安倍一代でそう簡単に解決できる問題ではない。
夕方に成って西岡力氏の公開シンポジウム「朝鮮半島と言うアポリア(難問)」での発言が目に止まった。
「(拉致家族のワシントン訪問について)アメリカの国務省は大変暖かく迎えてくれています。トップクラスが面会して話を聞いてくれる。なぜかというと、家族が闘っているからです。テロに遭って人質にとられているのに「制裁せよ」といっている。普通は「制裁しないでくれ」というものだけれど、ブッシュ政権に「一緒に闘ってくれ」と言いに来ている。テロにあったのに脅えていない。テロリストの狙いは脅えさせることですが、闘う姿勢を家族が示している。そこにアメリカは共感する。
集団的自衛権行使の問題と拉致問題で自衛隊が出動できるかどうかは関係がある。もはや、拉致問題の解決は、拉致問題だけではすまなくなっている。核問題、ミサイル問題、拉致問題を含む人権問題が、一緒に解決される状況を作らなければならない。」
そう、「戦う意志なければ拉致問題は解決できない段階に来ている」ことを日本は国民ともども認識しなければならない。そして、現実には国は物心両面に亘りその準備を欠いてきているのであるから、国民にはそのように伝え、説得する時期に来ていると言えよう。それ以外の選択肢は今の私には見えてこない。
米国が北朝鮮と直接交渉した結果と言ってよいと思うが、米朝間で進展見られ、北の非核化が動き出している。米国国務省がクリントン時代の古いシナリオを持ち出し、不必要な譲歩を重ねていると批判するムキもあるが、そうとばかり言えないのではないか?シナリオが古くても情勢が変わっているから通用しているとも言える。ただ、拉致を抱える日本にとっては状況が不利に向かっていることは間違いない。
ブッシュ政権は北の核問題については、従来北との軍事同盟をもつ中国こそが非核化に向けてのリード役を務めるべきであるとし、中国に任せてきたがこれがうまく行かず北の核実験にまで至ってしまった。昨年の中間選挙で共和党が負けて、北を外交的に解決せざるを得なくなったという見方もあるが、中国がアメリカの期待に沿う動きを出来ず、又アメリカにとって核兵器を使ってでも北朝鮮を攻撃するという選択肢がない段階では、交渉ごとにしてゆくしかなかろう。在来兵器による攻撃ということは北の反撃による韓国の被害の大きさを考えればもともと選択肢足り得ない。日曜日の日高義樹のワシントンレポートで、北朝鮮はアメリカの安全保障に危険をもたらす相手ではないと名前を忘れたが上院外交委員が言っており、その意味では悪の枢軸発言は間違いであったと。
もう一つの問題として、アメリカが中国に朝鮮半島への主導権を渡したまま、北の問題が解決してゆけば、今の韓国の動きを見れば半島全体が中国の手に渡るようなものであろう。
そう思えば米朝が話し合い関係を修復することは、半島に拠点を残すことでもあり、その点だけを取れば悪くはない。一時、北が中国の介在を嫌いアメリカとの直接交渉を希望している理由が、中国主導でことが進めば、半島が完全に中国の属領化してしまい、これを嫌って核実験までに及んだと言う話も出たが、確かにアメリカが北と関係修復することは東アジアの平和と言う観点から言えば悪いことではないのだ。
一方、こうなってくると、ライスは来日して日本はアメリカの核の傘で守られていると大見得を切って帰っていったが、アメリカは中国にはもはや核は使えない、北朝鮮にも使えないと言うことであり、一体アメリカの核で日本はどう守られているのか、いや、もはや日本は守られていないことをはっきりと認識すべきであろうと思う。核使用があっても半島しかも北部への報復攻撃だけであり、その前に、日本に死人の山が出来る。持論になるが、日本も報復抑止核装備ぐらいは早急にしないといけない。
拉致は困った問題だ!北の核問題と拉致が絡み始めた当初は対象者が限られており、核と拉致を並べれば核を優先することも止むを得ない場合も出てこようと言う意見もあったが、対象者が増えアメリカ他で認知を受けた拉致に対して、今ではそんなことを言う人もいない。日本はこの拉致の問題を外交交渉だけでこれまで解決しようとしてきているが、これは本来武力をもってしても奪還に行くと言うのが国際社会の常識のなかでは、何もしてこなかったに等しい話になる。外国から見れば武力も準備せず日本は少し無茶な主張をしているといわれてしまいかねないのでは??後は2月の六カ国協議で拉致も平行して交渉してゆくという合意事項をどれだけ粘り強く頑張るか、最悪横になることが出来るのか?選択肢が限られている。後はむしろ六カ国を進めるために国内にどう説明してゆくか、そっちが重要になってこよう。ここにも軍事的対応の遅れが露呈してきている。
等と書いていたら、今朝28日の産経はアメリカの日露を除いた4ヶ国協議の話が出てきた。拉致に関する日本を指示すると言っていたアメリカの裏切りと声高に叫ぶのも一計かもしれないが、所詮拉致は日本の主権の問題であり本来日本独自に解決する必要のある問題であることを日本は認識する必要があるだろう。朝鮮総連同様いままで日本国としてするべきことをしていなかった‘つけ’が回って来たことを思い起こすことであり、このままでは安倍一代でそう簡単に解決できる問題ではない。
夕方に成って西岡力氏の公開シンポジウム「朝鮮半島と言うアポリア(難問)」での発言が目に止まった。
「(拉致家族のワシントン訪問について)アメリカの国務省は大変暖かく迎えてくれています。トップクラスが面会して話を聞いてくれる。なぜかというと、家族が闘っているからです。テロに遭って人質にとられているのに「制裁せよ」といっている。普通は「制裁しないでくれ」というものだけれど、ブッシュ政権に「一緒に闘ってくれ」と言いに来ている。テロにあったのに脅えていない。テロリストの狙いは脅えさせることですが、闘う姿勢を家族が示している。そこにアメリカは共感する。
集団的自衛権行使の問題と拉致問題で自衛隊が出動できるかどうかは関係がある。もはや、拉致問題の解決は、拉致問題だけではすまなくなっている。核問題、ミサイル問題、拉致問題を含む人権問題が、一緒に解決される状況を作らなければならない。」
そう、「戦う意志なければ拉致問題は解決できない段階に来ている」ことを日本は国民ともども認識しなければならない。そして、現実には国は物心両面に亘りその準備を欠いてきているのであるから、国民にはそのように伝え、説得する時期に来ていると言えよう。それ以外の選択肢は今の私には見えてこない。