ラティハン日記2

ラティハンと人生の散歩道

スシラ ブディ ダルマ・1章 4つの諸力の登場-2

2016-09-14 | 日記
さて、ビッグバンとともに始まった我々の住まう宇宙ではありますが、単にドカンと爆発すればそれで自動的に生命が誕生できる宇宙が出来上がる訳ではありません。

究極の理論(万物の理論)として研究されている超弦理論によれば、考えられる宇宙の数(=真空の種類)はざっと10の500乗個あり、その中のどれかが我々が現実に住んでいる宇宙に相当するのでした。<--リンク

つまりはそのように物理法則と物理定数を決めてやらなくては、我々の宇宙は誕生できないのです。

その意味で、創造主の選択の余地は非常に大きく、そうしてもしこの宇宙しか作らなかったとしたら、慎重に物理法則を選び、物理定数はとてつもなく微妙な調整(ファイン チューニング)をしなければならなかった事になります。<--リンク


そうやって適切に選ばれた物理法則と十分にファインチューニングされた物理定数を決定した後で、創造主は「ポチッ」とビッグバンのボタンをクリックしたのでした。

クリックの度ごとに景色の異なる宇宙が創造されますが、いずれの宇宙でも生命が存在でき、人間までの進化が期待できる「地球という惑星」を生み出すことでしょう。

そうしてそれぞれの宇宙では優に2000億個を超える銀河を生み出し、2000億種類を超えるであろう人類を生み出す事になります。


さて、他の宇宙の事はさておき、我々の住んでいる宇宙の話に戻りましょう。

自然界に存在する基本的な力は4つであると物理学は教えています。

この四つの力は宇宙の発生と同時に発生し、その値(物理定数)が決まりました。

まずは核種変換をつかさどる「弱い力」と「強い力」。

この力の存在で物質は陽子1個の水素から陽子92個のウラニウムまで進化することが可能となりました。

その物質進化の結果、地球が生まれ、地上での原子力発電所も稼働できているのであります。

それからつぎはおなじみの「電磁気力」です。

このおかげで原子核の周りを電子がまわっている、いわゆる原子(アトム)とよばれる多様な物質ができあがりました。

原子が集まり、分子、そうして高分子、タンパク質などを構成できるのもこの力のおかげであります。

地球上の生命体の物質代謝、エネルギー代謝はこの力によって行われています。

そうして最後が「重力」です。

この力のおかげで宇宙は進化することができました。

水素とヘリウムガスが重力収縮することで恒星が生まれました。

そうして、それら恒星の中で物質変換がおこなわれ、物質が進化することができました。

そのおかげで地球が存在し、人類が存在できたのであります。

以上がこの3次元物質宇宙を支配している4つの基本的な力となります。

注1:現在の宇宙論ではこれ以外にダークマターとダークエネルギーという、そのような物質とエネルギーを想定しないと現状の宇宙を説明できない、、、という認識に至っております。
ちなみにダークという言葉を日本語にしますと「暗黒」となりいかにも怪しげな響きをもちますが、これは単に「よく分かっていない、目には見えない」と言う程度で使われている言葉であります。)


さて、天の川銀河の中にも数多くの太陽系、そうして地球も存在することでありましょう。<--リンク

しかしながら、ハビタブルゾーン内に公転軌道が収まっているだけではたして人類にまで生命が進化できるかどうかは非常に疑問であります。<--リンク

そのあたりの事を以下「地球史年表」を見ながら再確認してみましょう。<--リンク


・41億年前 - 38億年前 後期重爆撃期

小惑星帯にあった隕石の元になる岩塊群の木星重力場による大掃除。

月の大部分のクレーターはこの時に作られた。

地球も同様に爆撃されたが、地殻変動により痕跡の多くは消えさった。

生命が進化した段階でクレーターを作るような隕石の落下が時たまあったとしたら、生命の進化は大いに妨げられた事になったでしょう。

木星によるお掃除終了後は、そのような確率が大幅に減少したのは確かなことでした。<--リンク

さらに重要なのはこの重爆撃で大量の水が地球にもたらされた事です。<--リンク

それによって現在の海が維持されています。


・45億5000万年前 月の形成

月の形成仮説の1つとして、地球に原始惑星が衝突して形成されたとするジャイアント・インパクト説がある。

月の働き<--リンク

月が生まれる前の地球の自転速度は今の3倍の8時間、今は月との引力や遠心力のお陰で速度が遅くなって24時間になっています。

もしもこの衝突が無くて月の誕生が無かったら、今でも地球の自転速度8時間のままで、もしそうだとすると学者の計算上では、地上は絶えず風速100mの風が吹き、その為に海の波高は30~50m、絶えず高波で平野は存在せず切り立った高地のみ、陸地は現在の1/3程度であとは海でした。

とても哺乳類が誕生できる環境ではなく、例え誕生してたとしても進化は非常に遅いものだったでしょう。

地球は月の引力とその遠心力によって北極南極を軸として自転している訳で、その月が無かったら地軸は安定せず、磁場も安定しなく、各所に磁極が移動、現在のような人間界の発展は難しかったと思われます。


地球の自転速度でいえば、早い場合は上記の様でありますが、たとえば金星の様に一回転するのに243日もかかりますと、これもまたひどい世界になります。

昼側は40度を超える高温になるでしょうし、夜側は氷点下に落ち込みすべて凍りつきます。

(ちなみに現状の地球の平均気温は15度Cです。この平均値は変わらないでしょうが、昼側が+25度の40度C、夜側がー25度のー10度Cになりそうです。)<--リンク

したがって、このような世界ではなかなか生物は高等生物まで進化できるとは思えません。

せいぜいが単細胞生物どまりかと思われます。


・32億年前 - 光合成をする生物が現れる。藍藻(シアノバクテリア)。

それまでは海中にも大気中にも酸素はなく、二酸化炭素の形であった。

これ以降、大気中に酸素が供給され、それがオゾンとなりオゾン層を形成することで太陽紫外線をカットして、生物の陸上進出が可能となった。


・それ以降

8億 - 6億年前 - 大規模な氷河時代であったとされる。

全地球凍結(スノーボールアース)時代を含んで、多くの氷河期と間氷期を繰り返す。

何回かの大規模な生物絶滅もあったがそれを生き延びたのが竜種と哺乳類、まあそういうことでした。

そうして竜種の絶滅のあとで哺乳類が繁栄し、それが人類に結びついていくのであります。


さて、最近の氷期が終わったのは、1万年ほど前です。<--リンク

現在は典型的な間氷期が1万2000年ほど続いています。

そうして、温暖化ガスの放出による地球温暖化がこのまま進むのか、それとも世界的な寒冷化をもたらす新しい氷期が間もなく始まるのかは、まだ不透明な状況ではあります。

いずれにしても、直近1万2000年の間氷期がこの地球文明の発展に大きく寄与した事は明らかであります。


さて、こうやって見てきましたように、単に公転軌道がハビタブルゾーンにあるだけで、その岩石型惑星に生命が誕生し、そうして人類にまで進化できるかどうかは、はなはだ疑問なのであります。

これが1000億の恒星、つまりは1000億の太陽系に一つの種類の人類が進化できる可能性があるかどうか、その程度の可能性と想定している理由であります。

地球生まれの我々にはこの地球環境はありふれたもの、大したことはないものの様に見えておりますが、なかなかどうして、奇跡と呼ぶにふさわしいほどの偶然が積み重なって生まれたものであります。

宇宙は広大でありますれば、この宇宙に我々人類のみが生息する、、、というのは思いあがりでありましょう。

しかしながら、この天の川銀河にも多くの太陽系、そうして多くの地球が存在するでしょうが、それらの地球に人間が進化しているかどうか、あるいはこれから進化できるかどうかは、なかなか難しいことであると思われるのです。

追記
・天文学者の99%「宇宙人いると思っている」

ご参考までに。


PS
そのようにして奇跡的に誕生した地球であり、そうしてまた地球人類ではありますが、やがて終焉を迎えることになります。

そのあたり、「地球に定められし時」にはこちらから入れます。<--リンク

PS
太陽を始めとする太陽系の惑星を作りだしたもともとのガスは、数多くの超新星爆発で作られたものでありました。

加えて、近頃では超新星爆発の後に残った中性子星(超巨大な一つの原子核)が2つ、ほとんど光速で衝突することで鉄より重い元素、たとえば金や白金、ウラニウムなどが合成され、宇宙空間に放出されるという事が分かってきました。

・中性子星合体で重力波=米欧装置で初検出-重い元素、生成裏付け<--リンク

それゆえに、太陽も地球も、そうして地球生まれの我々も「星くずの集まり」なのであります。<--リンク

PS
こんな記事もありました。ご参考までに。

宇宙が自己認識する。」<--リンク


PS
以下4つの諸力の地球での年齢と人間の登場までの簡単なまとめ

1、物質力・・・138億歳(我々の暮らす宇宙の年齢と同じ)

(太陽系、そして地球の年齢・・・46億歳)

ビッグバンによって始まった我々が住まう宇宙を作りあげた力。

時間、空間、素粒子を生み出し、恒星、銀河、太陽系、そうして生命の誕生の舞台となった海と空と大地がある地球を生み出す。


2、植物力・・・40億歳

植物力によって我々の目にわかる形での地球上での生命の誕生が始まりました。

植物体は熱、あるいは化学物質、あるいは太陽光などをエネルギー源として(食べて)、自分の周りにある物質から自分の体を作り出しました。

そうして、そのようにして自分と同じ形のものを大量に作り出していくことが出来ました。


物質力によって生み出された地球上には酸素単体は存在せず、二酸化炭素の形で大気を作っていました。

二酸化炭素を吸収して酸素を吐き出すことで地球上の大気に酸素ガスを供給し続けているのも植物力の働きです。

これによってオゾンが生成され、有害な太陽紫外線がカットされることで後に生命が地上に進出可能になりました。

さらに大気中の酸素を呼吸に使う事で植物体よりも桁違いにエネルギー密度が高い動物体を作れるようにもなったのです。


3、動物力・・・10億歳

動物力によって植物体を食べることによってより効率的に自分の体を作り出す動物体が誕生します。

そうして、この捕食性の為に自らが自分の意志で移動できるのも動物体の大きな特徴であります。

自分の周りの環境を感じ取る力やそれに対応する力も植物体とはけた違いに高いのも動物体の特徴であります。

このために基本的に動物体は筋肉系、感覚系、そして神経系を持つようになり、これが後に脳にまで進化していきます。

(ユカタン半島に隕石落下、これで恐竜が絶滅・・・0.6億年前)


4、人間力・・・0.065億歳(650万歳)

人間力の登場によって動物は動物体から人体へと進化しました。

人間の特徴は、物質力を始めとして4つの諸力を理解し使うことが出来る点であります。

このもとになるものは大脳の発達でありましょう。

これによって人は自分の周りの物事を理解し、そうして自分に必要なように作り変える事ができました。

(ホモサピエンス、我々現生人類の直接の祖先登場・・・0.002億年前(20万年前)

(イエスの登場・・・0.00002億年前)


そうしてスシラ ブディ ダルマが語られる・・・64年前(1952年:バパ)

ちなみに5番目と6番目にあたる上位の生命力が働いたとしても、物理的形態としては我々のものと全く同じこの体に宿る事になります。<--リンク
(生命力としては相(フェーズ)が変わるのですが、今までの4つの諸力の場合とは違い、その影響は現状では物理的な形態には反映されない様です。
とはいえ、数千年オーダーで上位の生命力の影響を受けた場合は形態の変更が起こりうる可能性は排除できませんが、、、。)

そうしてそのような人類全体の変容というものを実際にバパは視野に入れていたと思われます。

PS
宇宙が作りあげた人という種族は「我あり」という自意識と旺盛な好奇心、そして十分な理解力を持つに至りました。

そうしてこの力が外側に向かった時には、自分を生み出した宇宙を理解することが出来ました。

しかしながら何分ともこの存在は自意識、自己関心が強すぎるきらいがあります。

別のコトバでいうならば、ナフスを所有している、のであります。

この特徴的なものが見事に統合され、自己関心を離れた存在になることが次のステージへの入り口になるものと思われます。

そうしてこの事はバパも2代目もそのように言及されているのでありました。
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