2011年10月現在のインドネシアのクバティナン事情
・ジャワの宗教、信仰、呪術<--リンク
いろいろと変化があるようです。
『・・・インドネシアでは宗教と信仰は別とされていて、前者は宗教省の、後者は観光文化省(認定された時点では教育文化省)の管轄下にある。
普段は略して「信仰」と言っているけれど、正式には「唯一神への信仰」と言う。
・・・・・
信仰は各地に土着的なものがたくさんある。
以前は、信仰を表す語はクバティナン(内面的なるものの意)だったけれど、前・信仰局長の話によれば、信仰を表す語はクプルチャヤアンに統一されたので、クバティナンは今は使われていないとのこと。
・・・・・
そういう信仰を実践している人たちは、自分たちのことをプングハヤット・クプルチャヤアン(信仰実践者)と称する。
インドネシアには、似たようなカテゴリの人を指す言葉として、パラノルマル、ドゥクンという語があるが、信仰実践者を自称する人達は、彼らと一緒にされることを喜ばないので、注意が必要だ。
パラノルマル(英語のparanormal)とドゥクンはどちらも超常能力を見につけた人のことを指し、特に、失せ物・失せ人探し、事業の予言、病気治療などを得意とする。
ただし、インドネシアでは、どちらもネガティブな響きを持つ単語だ。
特に、少なくともジャワでは、ドゥクンという語を耳にすることはない。
そこには、呪術師のようないかがわしい感じの響きがある。・・・』
さて、バパの協会も今や観光文化省に登録されている模様です。
そうして他の団体と同様に「唯一神への信仰」を実践する団体と見なされている様です。
注:「唯一神への信仰」(Kepercayaan terhadap Tuhan Yang Maha Esa)
クプルチャヤアン(Kepercayaan)信仰
トウハン ヤン マハ エサ(Tuhan Yang Maha Esa)唯一神<--リンク
関連記事「唯一神への信仰」へはこちらから入れます。<--リンク
PS
つまり「インドネシアの仏教徒は「唯一神を信仰」している事になっている」のです。
↑
さてこう書きましたが、これは「日本人から見た感想」です。
インドネシアの仏教徒は「Tuhan Yang Maha Esa」を本気で信仰している可能性があります。
(「唯一神」はインドネシア語では「Tuhan Yang Maha Esa」と書かれます。)
その「唯一神への信仰」と言うのは、とても古くからあるものでその上にまずは仏教とヒンドゥー教が伝来し、そしてのちにイスラム教とキリスト教が入ってきた、というのが歴史です。
(仏教とヒンドゥー教は端の方に押しやられました。)
そして、インドネシアの人たちは「それらの外来の神はすべてTuhan Yang Maha Esaが形を変えたものであり、本質は同じだ」ととらえている所があります。
そうでありますから、我々の目には一見無謀な、無理筋に見えるパンチャシラ Pancasilaが成立するのでありましょう。<--リンク
その一番目に
1、唯一神への信仰 (Ketuhanan Yang Maha Esa)
と言う事が決められています。
↑
インドネシアの人はこれを認めそうして『インドネシアではイスラム教、プロテスタント、カトリック、ヒンドゥー教、仏教、儒教の6つの宗教が公認されているが・・・』
これらの宗教は全て「唯一神を信仰するもの」と認めているのであります。
そして当然、オープンの時の宣誓も「Tuhan Yang Maha Esa」を信仰しますね、と聞かれるのですから「NO」と言う人はいないのです。
「唯一全能の神」などとは聞かれないのですよ。
これがインドネシアでの状況です。
さて日本ではどうなったか?
まずは「Tuhan Yang Maha Esa」が英訳されます。
クリスチャン文化圏の英訳者はそれを God Almighty とかThe only almighty godと英訳し、日本人はそうやって英訳された文章から「唯一全能の神」と訳します。
そうしてこう聞かれるのです。
「唯一全能の神」を信じますね?と。
おまけに伝わってくるバパのトークは全て「スブドの神はアブラハムの宗教の神」のように書かれています。
それじゃ「唯一全能の神」とはあれの事か、となりますよね、普通は。
さてそれで困ってしまうのは仏教徒でした。
・・・・・
世界中の翻訳者はこうしてインドネシア語から英語に翻訳されたものを第二原典として、そこから自国語に翻訳していきました。
従って、世界中でオープンの時の宣誓は「唯一全能の神」を信仰します、と言わねばならなくなったと、そういう事の次第であります。
全ての呼び名を超える存在としての「Tuhan Yang Maha Esa」と言う概念はインドネシアにしか存在しない様です。
そのためにこうした誤解、あるいは混乱が発生し、世界中に広まっていったのであります。
2019/1/19
PS
・クバティナン関連の目次です。<--リンク
「雑記帳・目次」にはこちらから入れます。<--リンク
・ジャワの宗教、信仰、呪術<--リンク
いろいろと変化があるようです。
『・・・インドネシアでは宗教と信仰は別とされていて、前者は宗教省の、後者は観光文化省(認定された時点では教育文化省)の管轄下にある。
普段は略して「信仰」と言っているけれど、正式には「唯一神への信仰」と言う。
・・・・・
信仰は各地に土着的なものがたくさんある。
以前は、信仰を表す語はクバティナン(内面的なるものの意)だったけれど、前・信仰局長の話によれば、信仰を表す語はクプルチャヤアンに統一されたので、クバティナンは今は使われていないとのこと。
・・・・・
そういう信仰を実践している人たちは、自分たちのことをプングハヤット・クプルチャヤアン(信仰実践者)と称する。
インドネシアには、似たようなカテゴリの人を指す言葉として、パラノルマル、ドゥクンという語があるが、信仰実践者を自称する人達は、彼らと一緒にされることを喜ばないので、注意が必要だ。
パラノルマル(英語のparanormal)とドゥクンはどちらも超常能力を見につけた人のことを指し、特に、失せ物・失せ人探し、事業の予言、病気治療などを得意とする。
ただし、インドネシアでは、どちらもネガティブな響きを持つ単語だ。
特に、少なくともジャワでは、ドゥクンという語を耳にすることはない。
そこには、呪術師のようないかがわしい感じの響きがある。・・・』
さて、バパの協会も今や観光文化省に登録されている模様です。
そうして他の団体と同様に「唯一神への信仰」を実践する団体と見なされている様です。
注:「唯一神への信仰」(Kepercayaan terhadap Tuhan Yang Maha Esa)
クプルチャヤアン(Kepercayaan)信仰
トウハン ヤン マハ エサ(Tuhan Yang Maha Esa)唯一神<--リンク
関連記事「唯一神への信仰」へはこちらから入れます。<--リンク
PS
つまり「インドネシアの仏教徒は「唯一神を信仰」している事になっている」のです。
↑
さてこう書きましたが、これは「日本人から見た感想」です。
インドネシアの仏教徒は「Tuhan Yang Maha Esa」を本気で信仰している可能性があります。
(「唯一神」はインドネシア語では「Tuhan Yang Maha Esa」と書かれます。)
その「唯一神への信仰」と言うのは、とても古くからあるものでその上にまずは仏教とヒンドゥー教が伝来し、そしてのちにイスラム教とキリスト教が入ってきた、というのが歴史です。
(仏教とヒンドゥー教は端の方に押しやられました。)
そして、インドネシアの人たちは「それらの外来の神はすべてTuhan Yang Maha Esaが形を変えたものであり、本質は同じだ」ととらえている所があります。
そうでありますから、我々の目には一見無謀な、無理筋に見えるパンチャシラ Pancasilaが成立するのでありましょう。<--リンク
その一番目に
1、唯一神への信仰 (Ketuhanan Yang Maha Esa)
と言う事が決められています。
↑
インドネシアの人はこれを認めそうして『インドネシアではイスラム教、プロテスタント、カトリック、ヒンドゥー教、仏教、儒教の6つの宗教が公認されているが・・・』
これらの宗教は全て「唯一神を信仰するもの」と認めているのであります。
そして当然、オープンの時の宣誓も「Tuhan Yang Maha Esa」を信仰しますね、と聞かれるのですから「NO」と言う人はいないのです。
「唯一全能の神」などとは聞かれないのですよ。
これがインドネシアでの状況です。
さて日本ではどうなったか?
まずは「Tuhan Yang Maha Esa」が英訳されます。
クリスチャン文化圏の英訳者はそれを God Almighty とかThe only almighty godと英訳し、日本人はそうやって英訳された文章から「唯一全能の神」と訳します。
そうしてこう聞かれるのです。
「唯一全能の神」を信じますね?と。
おまけに伝わってくるバパのトークは全て「スブドの神はアブラハムの宗教の神」のように書かれています。
それじゃ「唯一全能の神」とはあれの事か、となりますよね、普通は。
さてそれで困ってしまうのは仏教徒でした。
・・・・・
世界中の翻訳者はこうしてインドネシア語から英語に翻訳されたものを第二原典として、そこから自国語に翻訳していきました。
従って、世界中でオープンの時の宣誓は「唯一全能の神」を信仰します、と言わねばならなくなったと、そういう事の次第であります。
全ての呼び名を超える存在としての「Tuhan Yang Maha Esa」と言う概念はインドネシアにしか存在しない様です。
そのためにこうした誤解、あるいは混乱が発生し、世界中に広まっていったのであります。
2019/1/19
PS
・クバティナン関連の目次です。<--リンク
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